第17話・神作画第2弾

 冒頭の「『エイリアン』は地球先住民だった」に始まり、いちごと青山のデートおよびそれを覗く三人、風邪をひいたいちごと見舞うキャラたち、白金と青山の遭遇、「エイリアン」三人の戦力分散作戦、そして新キャラ「蒼の騎士」登場、と一つの話に大量のネタを突っ込んでいます。まあ、おかげで様々な状況での石野氏の美麗な絵を見れるのですから、良しとすべきなのでしょう。
 というわけで、絵は最高、また中盤あたりの展開もいろいろといい所があります。デート中のいちごを偶然通りかかったれたすが見かけ、さらにみんと・歩鈴が次々と通りかかって「覗き」に加わる、という設定は、ベタではありますが、話の流れもよく、第10話のように、「絵だけ最高・話は・・・」という事はありませんでした。

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第16話・れたすの変化

 赤坂→マシャと続いた「サブキャラシリーズ」の第3弾はれたすです。以前にも書きましたが、ミュウミュウになって一番「成長」が表現されているのは彼女だと思います。この作品でも、初登場の時に出てきた「いじめ三人組」への対処の変化などに、その変化が描かれています。
 この話の主題は、図書館でのれたすの「初恋」。れたすの独白をナレーションとして入れながら、心の動きを描くという、シリーズ中でもかなり珍しい話です。
 ただ、その「初恋の相手」の江戸紫がまたまた奇妙な男です。「二人のはじめての接触」は、高い位置の棚にある本を取ってあげる、なのですが、その時彼が渡したのは、「ラマーズ法は難しくない」という「出産ガイド」なのです。制服着ている女の子にそのような本を渡そうとする神経はすごすぎます。

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第15話・マシャの謎

 赤坂に続く「サブキャラシリーズ第2弾」の主役は、「エイリアン接近情報通知係」件「分離済みキメラアニマの素回収係」である「R-2000」こと「マシャ」でした。
 話のとっかかりは「雑誌に取り上げられるなどでカフェミュウミュウが忙しい。マシャの手でも借りたいほど。そういえばマシャの能力って?」というところから始まります。初期の「仲間を探すために喫茶店をやる」などという設定が忘れ去られたのは今に始まった事ではありませんが、これって完全に本末転倒です。だいたい、戦闘チームのカムフラージュのはずが、なぜ雑誌の取材を受けたのでしょうか。
 その存在意義を疑われかけたマシャですが、汚名返上とばかりに戦いに参加しようとします。しかし、先週から登場の新敵キャラ・タルトの操るキメラアニマの口に入ってしまい、結果的に捕らえられてしまいました。

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第14話・赤坂の失恋話

 いわゆる脇役メインの話ですが、その第一弾が赤坂というのは意表をつかれます。
 どうも赤坂は未確認生物および菓子作りに没頭しすぎた挙句、バレンタインを忘れるなど不義理を重ね、その結果、仁科麗さんにフラれたようです。
 しかし、その仁科嬢も、街中で捕虫網を振り回し、挙句の果ては何の関係もないいちごを池に突き落とすほどの「研究熱心」な人。あのあたりの行動を見る限り、赤坂の没頭ぶりを批判できるとは思えません。それとも、赤坂と別れてから、研究ヲタクぶりに磨きがかかったのでしょうか。

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第13話・いちごはぼくのネコなんだから

 前回、変身している姿を青山に見られたいちごはえらく落ち込みます。青山を避けてまわり、店でもひたすらテーブルを拭き続ける始末。一方、盛上げ要員として歩鈴が大活躍、洗濯バサミを使った「営業スマイル養成ギプス」を作ったり、青山の来訪に対して「『今、いない』って本人が言っているのだ」などとお約束のボケをかましたりしてくれています。
 初期のころにいちごが担当していた「元気」は、この話あたりで完全に歩鈴に移りました。そしていちごは「恋愛」の人となっていきます。この位置付けは作品の面白さや、話の展開を作る上ではどうだったのでしょう。恋愛をする事自体はいいのですが、それ以外の観点で魅力を引き出す工夫をもっとしても良かったのでは、と思うのですが。

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第12話・戦いの論拠

 話の主題は、「公園の異常気象を調査していた青山がキッシュの襲撃を受ける。そこに現れたいちごが、変身後の姿を見られる」というところだと思われます。しかし、この「いちごの秘密」に関しては、既に前の話でTVで放送されています。さらに、その後の青山が「気づいているのに気づいていないふりをする」という奇妙な立場を取ってしまうため、全く持って意味がなくなります。というわけでこの部分については省略します。
 その代わりと言ってはなんですが、話の半ばで非常に興味深い会話がありました。五人が揃った事もあり、カフェミュウミュウ地下の「司令室」で白金が「戦いの概略」を説明します。しかしそれにことごとく突込みを入れるざくろさん。しかもその突っ込みで、「未確認動物研究の世界的権威である父を、小学生の時点で凌駕していた天才少年」である白金を完全に論破しているのです。

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第11話・仲間になった理由

 前回、厳然と仲間になる事を拒否したざくろさんですが。この話であっさり仲間になってしまいます。前回の拒否する話は、アニメ・漫画ともほぼ同じですが、続く仲間になる話は、かなり違う内容になっていました。
 しかしながら、結局のところ、漫画・アニメとも「いったい何が理由で仲間になったか」は分からずじまいでした。初登場時に「群れるのが嫌い」とはっきり言った人物を、二度目の登場で「あなたたちとの事は考えてもいい」と考えを変えさせるには、よほど大きな事件などが必要です。しかし、それらしき物と言えば、「みんなの武器が共鳴して、より巨大な力を発揮した」というくらいでした。少なくとも、ざくろさんの基本的な考え方を変えさせるほどの「事件」とは思えません。
 結局のところ、「話の都合があるので、なし崩しに仲間になった」と解釈せざるをえない話でした。

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第10話・いわゆる「神作品」その1

 最後のミュウミュウである藤原ざくろさんが登場する話。いきなり、キメラアニマをムチ一発で退治するという離れ業を連発します。いくらキメラアニマが小物とはいえ、これまでのミュウミュウと比べると、圧倒的な実力差です。
 そして、それ以上に実力差があるのが、今回の絵です。石野聡氏の作画監督による、圧倒的な美しさを誇る絵。ふくれるいちごのギャグ顔まで美しく描かれています。
 とくに話の終わりのざくろさんの変身場面は最高。教会にいるところでキメラアニマに襲われた時、帽子を投げ捨てた後に変身するのですが、この場面は何度見ても震えがくるような美しさがあります。
 圧倒的な能力を持つ新キャラを圧倒的な能力を持った人が描いたわけです。その結果、視覚的には圧倒的に優れた作品となりました。

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第9話・藍沢兄妹

 みんとの家におしかけたミュウミュウ3人が、その家の豪勢さと人間的な空虚さを感じ、その象徴的存在に見えたみんとと兄の不仲を何とかしようとする話。
 各キャラの家族構成ですが、いちごは中学時代からのつきあいで結婚した万年新婚さん状態の両親のいる一人っ子。れたすは教師の両親(という設定だったと思う)と弟の4人家族と、まあ普通の構成です。ところが歩鈴は母と死別し、父は修行中(失踪?)で、幼い弟妹を歩鈴が面倒をみています。また、次回から登場のざくろさんも回想シーンや手紙によると、子供の頃から親とうまくいかず、一人暮らししている模様です。
 そして本題のみんとは、大金持ちの家でありながら、両親・兄ともほとんど会話もなく、実質的な家族は「ばあや」だけ、というかなり寂しい家庭環境です。

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第8話・もう一人の青山

 れたすが温泉コテージの無料チケットを当てたので4人で行ったら、実は当たったのは「1年後に泊まる権利」で、実際はまだ建設中。その自然破壊を阻止しようと頑張る、青山そっくりの少年「青山田雅三」が出てくる、という話です。
 「ミュウミュウ」の初期の主題に「地球環境」というものがありました。特に漫画の第1話の青山は、デートと言えば「絶滅危惧動物展」、放課後にいちごに声をかけたかと思うと、「ドブ川の掃除」というほどの、「環境ヲタク」でした。
 しかし、このようなキャラではファンがつかない、と思われたのか、この設定はあっさり忘れ去られます。そして青山は、ただひたすら「いちご」と言うだけの人物になりました(もっとも、その裏にはえらい性格の凄さがあるのですが)。

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