コミケ69最大の収穫

 冬コミ2日目に行ってきました。今回はサークル参加だったので開始から終了近くまでいました。大通りに面した場所だったので、色々な人が通り過ぎます。可愛いコスプレからあやしげなコスプレまで、いろいろな人が往来していました。その中で、一番印象に残ったのは、ある野球ユニフォームを着た男性の背中でした。
 その人の服は黒地に銀色の刺繍という、私が応援している千葉ロッテマリーンズのビジターユニフォームと同じデザインです。「ほう、マリーンズか、誰なんだろう」と思って名前を見たらまず「KURO・・・」という文字が目に入りました。「ほう、黒木投手のファンなのか・・・」と思ったのですが、その右に続いた文字は「KI」でなくて「MI」です。そして、その下にある背番号は「963」でした。もちろん、そんな背番号の野球選手はいません。
 どうやらこの人は「クロミの応援服」を着ていたようなのです。追いかけて全身を確認したかったのですが、かなり早足で歩いており、すぐに視界から去っていきました。
 ほんの一瞬の邂逅なだけに、かえって強く印象に残りました。それにしてもそこまで作るのですから、かなり熱烈なクロミのファンなのでしょうね。感心しました。

なかよし2006年2月号

 新連載はPEACH-PITさんの「しゅごキャラ!」です。同じ作者の「ローゼンメイデン」が好きなので、期待していましたが、今月号はまだ序章の入口という感じでした。とりあえず「キャラ」が主題のようですが、主人公のお母さんは「ローゼン」の「桜田のり」とキャラがかぶり気味では、と思いました。
 「少女天使みるきゅーと」は、「プリキュア」を別格とすれば現在の「なかよし」の一押しです。しかし、今回の話を見ると、なんか終了フラグが立ったような感じで、いきなりの急展開になってしまいました。面白い話だと思うのですが、なかよしの読者層には受け入れられなかったのでしょうか。

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漫画版「プリキュア」最終回

 卒業式の前の日に、なぎさ・ほのか・ひかり・志穂・莉奈の五人で海に行きます。アカネ・藤村・木俣・忠太郎もいます。現実の季節は真冬ですが、作中はやわらかい陽光が水面に映える早春。雑誌の中から春の海風が吹いてくるような錯覚をおぼえる、自然な描写がなされています。
 浜辺の砂を掴みながら、この砂粒ほど多くの人が住む世界で出会うことができた不思議さを感じるなぎさ。それを受けてほのかが、なぎさとの思い出を語りだします。流れ星がきっかけで初めて会話した事にはじまり、遊びに行ったこと、けんかしたこと、日常のこと・・・。お互いがお互いを大切な存在として過ごしてきた事が伝わってきます。

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映画「マックスハート2」

 漫画版であらすじを知った時点では映画に行く気はありませんでした。ところが、いきつけのサイトで読んだ映画感想が非常に印象に残ったので、当初の予定を変更し、11年ぶりに映画館に行きました。
 行った映画館は新宿のピカデリー4というところ。映画を見ない私でも「ピカデリー」という名前は何となく知っています。さぞかし豪勢な映画館かと思っていたのですが、44人収容でスクリーンは幅1.8mで高さ1.1mというミニ映画館でした。
 開始15分くらい前に行くと、数人の行列ができていました。本来の客層である親子連れは一組しかおらず、後は「大きいお友達」の二人連れが3組いました。一組はカップル、一組は標準的男ヲタ・もう一組は外見ではヲタとは思えない普通っぽい青年二人でした。もっとも、その後は、親子連れがぞくぞく来ていましたが・・・。

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マイメロ39話

 話の作り方といい、各キャラの描き方といい、完璧といっていいほどの名作でした。「クリスマスの奇跡で、この世にいない人と会える」というのは、ある意味定番です。それをここまでいい話に仕上げられるのだからすごいものです。
 一度はクロミに「夢野家の奴の願いなど」と断らせておいて、帰ったら故郷の母親からの手紙とマフラーが届いており、それで考えを変える、という作り方が特にうまいと思いました。そうやってクロミの母親からの手紙で「親の愛」の深さを描いた後、琴の願いをかなえる、という話の持っていき方で、いやおうにも視るほうの気持ちを話の中に引き込んでいきます。母親がやってくる場面は、こうなると分かっているにも関わらず、ジンと来るものがありました。
 マイメロとクロミの合体魔法という、ある意味、本作品最大最強の技を持っていくのに適した話の作りだったと言えるでしょう。
 アニメを見ていてここまで心に残ったのは、昨年春にプリキュア第8話を見て以来です。「マイメロ」を見ていてよかった、としみじみ思いました。

Max第43話・ビブリス、先週のウラガノスの二の舞

 話のほうは、部長職を後輩に譲ったなぎさとほのかが、感謝の会を開いてもらえる、という話。なぎさは、以前も先輩とぶつかった新部長のマキの悩みを聞いたりしますが、ほのかのほうは一切問題なく部が運営されているのを喜んで見ているだけ。マキの悩みもさほど深刻なものでなく、おおむね引き継ぎはうまくいっているような感じです。
 一方、洋館ですが、闇の戦士たちは真面目くさって会合していますが、先週覚醒したかと思われる少年は、相変わらず無邪気に遊んでいます。また、ひかりが冷蔵庫の中にドツクゾーンを見たり、少年が窓の外に光の園を見たりと、共鳴も相変わらずです。
 一気にジャアクキングにならないまでも、少しはこれまでと変わるかと思ったのですが、特にそのような事はありませんでした。

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マイメロ38話

 悪夢魔法と現実の境界線が複雑な話でした。冒頭、いきなり隣に黒川監督の家である「ハルノスケの城」が建ちます。そして騒動が終わった後、黒川監督・秘書・ハルノスケ役の「梅平拳」の三人がペダルをこいでその城で街中を疾走する場面で話が終わります。なんか悪夢魔法から覚めたらそこがまた悪夢、という感じです。
 話のほうは、メイド姿+水着という、歌の「視聴者サービス」が主体という感じでした。ちなみに歌のメイドに対し、美紀は水着シーンには加えてもらえたものの、話の大半を怪獣の着ぐるみで過ごさせられました。先週のカバといい、しばらく前の占いといい、最近、彼女はデブキャラに変身させられる話が目立ちます。脇役の宿命みたいなものなのでしょうか。
 結果的に黒川監督は満足し、7話ぶりに黒音符が出ました。これをバクが美味そうに食べる場面を見ると、クロミの努力が報われたのを感じ、ホッとします。「がんばれロボコン」でいつも0点ばかりのロボコンがたまに100点を取ったのを見た時に近い気分です。
 で、恒例の「黒音符の報い」は、悪夢魔法によって製作された黒川の映画の試写会を見ていた柊が出資を取りやめる、というもの。歌の水着姿に一瞬喜んだ柊ですが、直後の父親+菊地のビキニに激怒した模様です。という事は、あの場面がなければ、出資したのでしょうか。珍しく即物的な柊でした。

Max第42話・ウラガノス、マーブルスクリュー返しを開発する

 冒頭、先週のなぎさのプレゼントに藤村がこたえて、なぎさを遊園地デートに誘います。ただし、行ってみたらほのかと木俣もおり、なぎさはちょっと落胆してしまいますが。その後も藤村は、スケートで転びそうなところにすかさずやってきて助けたり、さらにその流れでスケートを教えたりと、果敢になぎさにアタックしています。このあたりの藤村には、「誕生日プレゼントをくれたんだから、よく思ってくれているんだろうけど、果たして、こちらから『好き』と言っていいのだろうか?とりあえず遠まわしに・・・」という感じのためらいみたいなものを感じました。
 一方、ほのかは応援に専念し、ことさらなぎさと藤村を一緒にし、最後は四人乗りの観覧車にあえて二人きりで乗せました。それはいいのですが、木俣が一連の行為を「自分と二人きりになりたいため」と誤解しないかどうかちょっと心配です。あと、今回の木俣がかぶっていた「カンカン帽」がやけに気になりました。最近、あれが流行しているのでしょうか。

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マイメロ37話

 とにかくひたすら真菜が活躍する話。最初にクロミとバクが心の隙につけこもうとした時に、迷う事なく蹴り飛ばした精神的な強さから、彼女らしさが全開です。
 あと、小次郎を学校に持っていく時の風呂敷がさりげなくタイガース柄なのも、細かい配慮がなされています。ちなみに、この風呂敷、風呂敷研究会さんのサイトによると、丹後で作っているようです。
 その後、あえて自ら悪夢魔法にかかるわけですが、クロミの勘違いに怒ったとはいえ、魔法に振り回される事なく、常に自分主体で動くところもまたいいです。最後の「キスシーン」も、「ジョニー」が本当はカエルである、という事を生かして、本来は水と油のはずの「真菜とラブコメ」をうまく描いています。
 ところで、前々からあの「悪夢魔法」は「ドラえもんの便利な道具」に通じるものがあると思っていました。今回、クロミがステープラーを取り出す時の描写を見て、その考えをより強くしました。作り手も同じ事を考えているのでしょうか。

Max第41話・なぎさ、藤村に誕生プレゼントを渡す

 昨年の藤村の誕生日の時は、「恋と友情の板ばさみ」を主題にしていました。しかし今回は、「藤村にプレゼントを渡す」事だけを正面から描いていました。プレゼントを選ぶところから刺繍して、それを渡しに行くまでの過程に、ほとんど余計なものを入れずに描かれています。また、今年に入ってからの「なぎさへの愛情がない描写」も一切ありません。特に、サッカー部のいる市民公園に行く途中に、自転車で坂道を登っている主婦を見かけ、急いでいるにも関わらず手伝うあたり、「本来のなぎさはこういうキャラだったよな」と懐かしさみたいなものまで感じてしまいました。
 ほのかは勿論ですが、ひかりも自然になぎさの応援をします。敵の襲撃でボロボロになった包装を二人してなおすところや、無事渡せた後のハイタッチなどがこれまた上手く描かれていました。こういうのを見ると、ひかりも一年近い生活ですっかりなじんだな、という感じです。また、刺繍をしている時の部屋でのミップルとの会話も、これまでありがちだった変な毒がなくて気分よく聞けました。
 また、作画の質もかなり高く、作り手が力を入れた話だというのがそこからも伝わってきました。できるならば、こういう自然ないい話をもっと作って欲しかったものでした。

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