かれん、災難に遭う?

 Yahoo!で野球のニュースを見ていたら、いきなりYesプリキュア弾!なる言葉が出てきました。野球でプリキュアといえば、GWの所沢ですが、昨日は全部セリーグ主催の試合のはず、などと思いながら詳細を見てみました。
 すると、内容は、横浜スタジアムでイーグルスの山崎武選手の放った本塁打が場外に飛び出し、公園で売っていた、キュアアクアのお面に直撃した、というものでした。単なる偶然であって、プリキュア5とは何の関係もありません。
 にもかかわらず、見出しの頭に「プリキュア」を持ってくるのですから不思議な話です。まあ、記事が載った新聞社の親会社には、無印の時に熱心なファンの社員がファンブログを作っていた、という事がありました。なら、子会社にもプリキュアファンがいても不思議ではない、という事でしょう。
 記事によると、直撃を受けたお面は、売っていた人が記念に家に飾るとか。気持ちは分からなくもないのですが、かれんの凹んだ顔が飾られ続ける、というのは考えただけで可哀想なので、できれば、直して飾ってほしいものだ、と思いました。
 別記事(写真付)

Yes!第17話

 各キャラ話が二巡目に入りました。今回は、りんの恋愛話でしたが、どちらかと言うと、「失恋」した後の描写のほうが印象に残った話でありました。
 いろいろ頑張って、何とか相手に鉢を渡すわけですが、直後に部屋から奥さん(?)が出てくるという、ある意味定番みたいな形で、りんの恋は終わります。しかし、そこで心の中では辛いのに、何とか笑顔を作り、プレゼントするつもりだったアクセサリを、自分の分とあわせて渡します。このあたりの頑張りには彼女らしさを感じました。
 あと、オチのところで、みんなが気遣う中、いち早く店が空だという事に気づき、それを指摘していました。このあたりにも、立ち直りの早さ並びに、しっかりしているした性格である事を感じました。家事話の前々回でも思いましたが、色々な点で、先輩二人より「大人」な部分が少なからずあります。

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Yes!第16話

 こまち話かと思いきや、主題はむしろナッツの心理描写でした。同世代には好評だった、こまちの小説「海賊ハリケーン」ですが、「パルミエ王国一の読書家」ナッツには欠点ばかり目立ってしまいます。このあたり、悪く言えば大人げないで、良く言えば、純粋すぎるとなるのでしょう。そして、性格に意地も重なって、ナッツは自説を曲げません。そのため、傷ついたこまちは、出て行ってしまいます。
 当然、皆に責められたナッツは悩みます。彼としては、自分が、国一番の読書家と知って評価を頼まれた以上、妥協した感想を求められるのはおかしい、といったところなのでしょう。一方、彼女たちは、「仲間なんだから気を遣うべきだ」という、子供としては普通の発想で怒ります。
 悩むナッツに小々田が自分には解決法が分かる、というようにほのめかします。これなどは、教師として、向こうでもこちらでも子供達と接している彼ゆえなのでしょう。また、それを安易に教えず、ナッツ自らによっての解決を待つ、というのも彼らしい友情表現と言えそうです。

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なかよしラブリー・2007年初夏の号

 「プリキュア5」は、こまちが主役でした。アニメでも現時点では一番個人描写が少ない彼女ですが、今回は、いろいろと謎が明かされていました。
 特に驚いたのは、「顔がそっくりでバイク乗りで、のぞみに近い中身を持つ姉・まどか」でした。まさか、家族キャラとして、これほど印象の強いキャラが用意されていたとは思いませんでした。「スプラッシュスター」では、咲の妹・みのりが、話の流れにおいて、重要な位置づけをされていましたが、彼女はどんな存在になるのでしょうか。
 そして、その姉以上に強烈な存在感を出していたのが、こまち本人でした。「怒ると怖い」は初期設定として明かされていましたが、これほどまで印象に残るとは思いませんでした。もちろん、上北さんのいつもながらの上質な描写力ゆえ、というのもあるのでしょうが。特に、見開き2頁の間に、「心配→怒り→安堵の涙」と続いたあたりは、こまちの性格の特徴が際だって描かれていました。特に、「かれんはだまってて!!」は強烈に心に焼き付きました。そして、一喝されながらも、話の最後で「そこがこまちの魅力なのよね」と我が事のように誇らしげに語る、かれんの描写がまた上手いです。
 また、冒頭で小説論として、「ギャップがあるのが」と言いながら、自分の「ギャップ」については全く自覚していない、というあたり、きれいにオチていました。ちなみに、今回は、ついに変身はなしでした。今後も、この路線で行くのでしょうか。
 こまちというキャラの凄さと、相変わらずの上北さんの高い能力をともに楽しめ、今回も非常に楽しめました。

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Yes!第15話

 母の日を軸に、夏木母娘と夢原母娘の親子二代にわたる友情を描いた話でした。のぞみの母の恵美と、りんの母の和代が、子供のころからのつきあいである、という設定が判明。親子二代の幼なじみというわけです。そして、母親二人も娘と同様、恵美がボケをかまして、それを和代が突っ込んだりフォローしたりしていた子供時代を過ごしていたようでした。
 その恵美が風邪をひき、のぞみが代わりに家事をやろうとして、ドタバタしながら話が進みます。そんななか、和代が来てなんとか一段落するのですが、状況を予測して助けにくるあたり、長いつきあいである事がよくわかります。親子二代にわたって常に親友の事を気にしているのでしょう。
 そして、失敗ばかりしながらも、その恵美への想いをくみとって、のぞみをほめる和代と、それに応える恵美の会話の場面は、親の愛情が伝わってくるいい描写でした。

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Yes!第14話

 かれん話、というよりは、こまちとかれんの話、もしくは、おタカさんの衝撃の正体判明話でした。
 ネタは、生徒会長としては定番とも言える「予算の取り合い」でした。初登場時のかれんだったら、「予算は決まっているのですから、その中でやりなさい」と一喝して力づくでねじふせていそうです。
 それが、無理を承知で教頭にかけあい、理事長への取り次ぎをするあたりは、明らかな変化を感じます。その後、こまちと、愚痴まじりに会話をするのですが、そこで、こまちは元気づけると同時に、のぞみたちと出会った事による、かれんの変化について指摘します。この会話の場面は、二人らしさがよく出ている、いい場面でした。
 さらに、かれんに対し、再び各部が予算の陳情に来て、かれんが困った時も、こまちの一喝でその場をおさめます。話が始まった頃は、このかれんをこまちがフォローする、というのがちょくちょくありました。それが変身するようになったからは、しばらく途絶えていましたが、久々に、こまちの特徴並びに、かれんとの関係に関してうまく描かれていました。

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なかよし2007年6月号

 「プリキュア5」は「リーダー論」でした。前半は、かれんの「白馬に乗ったお姫様」ぶりから、乗馬を通して、かれんのやや強権的な要素も含まれるリーダー的資質を描いています。
 当然、同じ事は、のぞみにはできません。その、「もし、のぞみが、かれん風のリーダーだったら」という描写が、凛々しいながらも違和感バリバリのものになっています。
 そんな中、唐突にパフェ大食いコンテストの招待状が登場。のぞみが申し込んでいたものです。もちろん、大食いが得意な面々なので、優勝をします。それについて、皆は、のぞみの、かれんとは違った「リーダーの資質」について認識します。ただ、のぞみは「大好きなみんなと食べるのが楽しくて幸せ」と、特に「リーダー」を意識している節はありません。それを聞いて、他の四人は、プリキュア5におけるリーダーが、のぞみである事を確信しました。
 プリキュア5の初期設定において、この「生徒会長で先輩のかれんをさしおいて、のぞみがリーダー」というのは必然性として難しいものがあるのでは、と思いました。もちろん。「主役だから」という事で強引にこの問題を片付けてしまうのは可能でしょう。ただ、それでは話の基本部分での説得力が弱まります。
 その部分を解決しつつ、のぞみとかれんのそれぞれの特徴をうまく描いており、毎度の事ですが、高品質の作品になっていました。

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