SS第25話

 健太の家族が経営する「海の家・星野屋」を咲・舞さらには優子・仁美で手伝う話でした。
 舞の家で星を見たときに健太の「寒いギャグ」を顔を赤らめながら褒めていた優子が、今度は店の手伝いで大活躍。星野父・母が使おうと思っている食材を頼まれる前に用意するという手早さを見せます。なんか、健太との恋愛を通り越して嫁入りの準備をしているような、なじみぶりでした。
 その優子の活躍もあって当初は盛況だった「星野屋」ですが、咲と舞がフープ・ムープと、満・薫の逸話などを話しているうちに状況が一変。隣に出来たかき氷屋に全ての客を奪われてしまいます。そのライバル店の経営者は先週から登場のミズ=シタターレ。自らが支配する「水の泉」産の氷を使ったかき氷の味は星野父が思わず一気食いするほどの絶品で、おかげで客が流れてしまったのです。
 咲と舞の働いている隣で店を出すのですから、何かの陰謀かと思いきや、ただ単に「水の泉の支配者としての矜持」によるものだったようです。
 先週の初登場時はひたすら偉そうな事を言い続ける存在かと思っていたのですが、意外にもかなり面白い性格をしているようです。人間界で商売をした敵キャラというのは、前シリーズも含め「プリキュア史上初」です。次回以降の人間界での活躍(?)が楽しみになりました。

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SS第24話

 前半部分の舞・咲が満・薫との別れを悲しむ描写で締められています。いろいろ凝った表現をおり、作り手の力が入っている事が伝わってきます。みのりが薫を忘れたのを驚いた咲の描写については、ちょっと演出過剰だったかな、とは思いましたが。
 ただ、それを除けば、非常に上手く「悲しさ」を表現していると思いました。特に、二人がともに夏休みの教室に向かい、満・薫の存在の痕跡が全て消え去ったのを知り、そしてお互いに教室で出会った事により、さらなる悲しみがおしよせる、というあたりは上手いと思いました。教室に二人だけでいながら、それぞれ全然離れた所で涙を流す二人、というのも印象に残りました。
 また、前回・前々回で満と薫に「運命は変えられる」と勇気づけた事を後悔する二人、という描写も面白いと思いました。ある意味、「二人が無事なら、何も味方にならずにアクダイカーンの手下のままで良かった」と言っているわけです。この部分からは悲しさのみならず、自分の言ったことに対する責任感、満・薫に対する強い友情および、守れなかった悔しさがより一層強くつたわってきました。

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マイメロKS第17話

 なんか悪夢魔法場面のドタバタ場面がえらく長かったとか、ゲストキャラの漫画家の「眼鏡を外すと美人」はバレバレの上に何の意味もない、くらいの感想しか浮かびませんでした。
 とまあ、最近はこんな事ばかり書いています。こんなのばかりでは、読んでいる方も面白くないのでは、という事にふと気づきました。というわけで、再び面白さのあまりに感想を書きたくなるまで、「マイメロKS」の感想は休載することにしました。

なかよし増刊ラブリー 夏の号

 「プリキュアSS」は満と薫の話の二話目になっていました。8月号冒頭の「ひまわり」のところが今ひとつ分からなかったのですが、どうやらこの話が前提になっているようです。編集上の都合とかあるのでしょうが、やはり発売順にあわせて作品を掲載してほしいと思いました。
 話のほうは、ひまわりを育てる事を通じて、満・薫が「緑の郷」および咲・舞に対する親近感を得る、というものでした。また、漫画のほうは、基本的に薫が行動の主導権を握っている感じです。
 これまで何度も書いたように、この「満・薫と咲・舞の間に友情が芽生える」という話は非常に面白く、アニメ・漫画とももっと話数を使ってほしかった、と思っています。それこそ、7月号が「初登場」なら8月号で「人間たちにプラスの感情を持つ」にし、増刊を二本立てにして前編が「咲・舞との友情芽生える」で後編が8月号に載った話、というくらいの量は使ってほしいものです。
 もっとも、この増刊で上北さんは「アクビガール」と二本立てです。したがってそんな分量を描けるわけはありません。とはいえ、やはりこの満・薫の話数の少なさにはもったいなさを感じました。

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SS第23話

 冒頭が、荒れ果てた「空の泉」にいる満と薫の回想から始まります。その荒廃ぶりに寂しさを感じつつも、自らの宿命と割り切りますが、その表情はかなり寂しそうです。
 そして本編に入り、前回からの引きで戦いから入ります。咲・舞を大切に思う心を無理矢理押さえ込んで二人を倒そうとする満と薫が、闇の力を二人にぶつけます。それを何とか二人がかりで耐える舞と咲ですが、このあたりの咲の表情がちょっと緩めに描かれているように感じました。このあたり、「満と薫とは本気になって戦えない」という心境なのかな、などと思いました。
 そして、その闇の力を受けた事により、咲と舞は、かつてドロドロンに糸に捕らわれた時にそれを断った謎の力が、満と薫であることに気づきます。その事を喜び、二人に「ありがとう」と言う咲。あの話の後の瓢箪岩での会話「あの二人は、糸を切ったのが私たちだと知ったら『ありがとう』と言うのかしら」に対する回答になっているわけです。このあたりの話の作り方もかなりしっかりしています。

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マイメロKS第16話

 柊の出番は歌にバイオリンを聞かせたのと、弟と女装少年の偽りの恋を生暖かく見守った回想くらいでした。それにしてもこの「初恋」、801妄想趣味のない私でも、「一連の小暮との親しすぎる関係といい、彼には特殊な性癖があるのでは?」と思ってしまいます。
 一応、主題は「初恋」の模様。マリーランドのモブキャラみたいな感じでちょくちょく出ていたと思われる「ライオン」が実は、クロミ・マイメロがともに憧れていた先輩だった、という設定が出てきます。それが回想で出てくるのはまだいいのですが、それが「今でもクロミが・・・」という設定はいかがなものでしょうか。それこそ、バクが作中で突っ込んでいる通りだと思いました。ついでに言うと、それを自覚して、「クロミに自首させようと思って来た」などと言うこのライオン、かなりの女の敵系キャラです。

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SS第22話

 満と薫の複雑かつ細かい心境と表情が非常にうまく描けていた作品でした。挙げだすとキリがないのですが、特に薫が自然に「咲」と呼ぶところと、咲と舞への友情に気づき、それを言おうとする薫を「お願いだから」と言ってさえぎる満の表情は特に印象に残っています。
 ついに正体を明かして咲と舞と正面切って挑む満と薫。初登場の時の冷たさから、咲の明るさに巻き込まれるような感じで、少しずつ接点がでてきました。そしてパンパカPANの手伝い話ではっきりと変化が生じます。また、冒頭や終わりの場面で二人で瓢箪岩の上に乗っての会話などからもその心理の動きが描かれていました。
 それらの一連の話がすべて生かされてここまで来ているわけです。二人が初登場した時、「無印のキリヤ話で描けなかった事ができれば」と期待しましたが、まさしく期待以上の展開でした。
 とにかく、満と薫の一挙一動がすべてにおいて上手く描かれていました。特に「ダークフォールの戦士」と「咲と舞の友達」という二つの立場の葛藤の描写は秀逸でした。
 次回の「決着編」でどうなるか分かりませんが、ぜひとも満と薫には幸せになってほしいものです。
 本当はもっと詳しく書きたいのですが、諸事情により、今はこれくらいしか書けません。時間が取れれば、今週中に追記したいと思っています。

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マイメロKS第15話

 バクの妹・バコに対抗したのか、マイメロの弟・リズムが主となる話でした。しかし、いきなり喧嘩を売りまくるなど、えらく性格がねじれたお子様です。これでは黒音符陣営との力の差がますます開きそうな感じです。
 予告にあったので期待していた「柊の王妃くどき」もなんかよくわからずに終わりました。一応、新アイテム「うさみみカード」なるものが出てきましたが、どのような使い方をされるかは今ひとつ不明です。
 魔法合戦のほうは、バコの探知力で大量の黒音符を獲得するも、全て既に取っている音階でした。そして最後にたびたび登場のバカップルからピンク音符が取れたら、それがまだ取っていなかった音階のため、マイメロの勝利となりました。「夢」と「音階」の関連づけが特にないようなので、集める方もたいへんだろうと同情したくなります。
 それはともかく今回は、クロミがバコをかわいがる様が微笑ましかったので良しとすることにします。

なかよし2006年8月号

 「プリキュアSS」はアニメ放映日程の都合で、早くも満と薫との決戦に。前話より3ヶ月後という舞台設定になっていますが、やはり漫画だけでみると無理が生じてしまっています。間にもう一話あれば、アニメの「満と薫のパンパカPAN手伝い話」あたりを上北さん流でうまくまとめて、友情が生じた経緯を描けたかと思います。やはり、「出会い」から「決戦」の間が早すぎる、という事なのでしょう。
 というわけで、今回はアニメの3つくらいの話を一話に詰め込んでしまった感じ。必然的に戦いの場面が増え、「上北プリキュア」の良さを出すための紙数があまりありませんでした。ちょっと勿体ない感じです。

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SS第21話

 ついに満と薫が戦いに参加。ただ、これまでの刺客のように、1~2ヶ月戦い続ける、というわけではなく、次回で早くも山場をむかえる感じです。個人的には、1ヶ月くらい「学校生活をともに過ごしつつ、正体を隠して戦う」をやってほしかったので、ちょっと残念です。
 さて冒頭は、アクダイカーンから「討伐指令」を受ける満と薫から始まりますが、舞・咲・みのりの笑顔が薫の脳裏には浮かびます。みのりだけかと思っていたので、この順番はちょっと意外でした。また、このあたり、必要最小限の言葉で、戦いへの意欲と彼女たちへの感情を表現する薫の無口ぶりがいいです。
 そして早速、翌朝の学校で咲と舞の所にズンズンと歩み寄るものの、「天体観測」のチラシの気勢をそがれます。そして結局、咲の家に行くわけですが、これまた健太の「寒いギャグ」に対し、「ギャグ」も「寒さ」も意味が分からずに調子が狂った感じです。
 ところで、この健太のギャグに対し、仁美が酷評するのと対照的に優子は拍手するなど絶賛。他にも頬を赤らめたりと、健太とのフラグが立ったような感じです。咲との三角関係みたいなのは作品にあわないので、ぜひとも無難にくっついてほしいものです。

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