「プリキュア5」は、こまちが主役でした。アニメでも現時点では一番個人描写が少ない彼女ですが、今回は、いろいろと謎が明かされていました。
特に驚いたのは、「顔がそっくりでバイク乗りで、のぞみに近い中身を持つ姉・まどか」でした。まさか、家族キャラとして、これほど印象の強いキャラが用意されていたとは思いませんでした。「スプラッシュスター」では、咲の妹・みのりが、話の流れにおいて、重要な位置づけをされていましたが、彼女はどんな存在になるのでしょうか。
そして、その姉以上に強烈な存在感を出していたのが、こまち本人でした。「怒ると怖い」は初期設定として明かされていましたが、これほどまで印象に残るとは思いませんでした。もちろん、上北さんのいつもながらの上質な描写力ゆえ、というのもあるのでしょうが。特に、見開き2頁の間に、「心配→怒り→安堵の涙」と続いたあたりは、こまちの性格の特徴が際だって描かれていました。特に、「かれんはだまってて!!」は強烈に心に焼き付きました。そして、一喝されながらも、話の最後で「そこがこまちの魅力なのよね」と我が事のように誇らしげに語る、かれんの描写がまた上手いです。
また、冒頭で小説論として、「ギャップがあるのが」と言いながら、自分の「ギャップ」については全く自覚していない、というあたり、きれいにオチていました。ちなみに、今回は、ついに変身はなしでした。今後も、この路線で行くのでしょうか。
こまちというキャラの凄さと、相変わらずの上北さんの高い能力をともに楽しめ、今回も非常に楽しめました。
本誌連載の番外編では、「ロリポップ」と「かりん」と「ピンクイノセント」が載っていました。このうち、かりんの主題は「和音の女装」だったようです。また、「ピンクイノセント」の主題は、のっけから出てくる「エロ本」でした。これで低年齢向け少女漫画が一本描けるのですから、時代も変わったものです。あと、せっかく、レンジがPC使っているのに、壊す場面がなかったのは大変残念でした。
さて、絵と内容の差が激しい、ナフタレン水嶋さんの「このイケメン、ナルにつき」がシリーズ化された模様。「ラブリー」という雑誌の主題を小馬鹿にするような、独特の味のあるギャグを展開していました。
単行本も二冊出ている長期シリーズの「私立ヤバスギ学園」は、動物ネタでした。小池が敵キャラなのは明らかなのですが、途中は「実は陰で動物虐待をしていた」みたいな展開にならなければ、と心配していましたが、「動物好き」と「男子総連」は全く別に考えているキャラだったようで一安心でした。また、第一話から出ていた瑠璃原さんが、「赤ずきん」として救世主デビューを果たしました。まさか「赤ずきん」という言葉をあのような形で使うとは思いませんでした。これまた独特すぎる感覚です。
今回の読み切りで一番面白かったのは「きみの空色」でした。最初の会話で、「晴」の余命が短いことを暗示し、その限られた時間の中で絵を描いたり、「春風」との会話をしながら、「短い人生の最後」を精一杯生き、かつ楽しむ姿がうまく描かれていました。最後の別れで、明るく手を振って普通にふるまったのも、これが最後である事を知っての、あえての振る舞いなのだろうな、などと思いました。「死にモノ」は基本的に苦手なのですが、この作品に関しては、かなり印象に残りました。作者の菊井風見子さんは、以前も、死んだ祖母の孫への愛を描いた「わらって盆ジュール!」という作品を描いていましたが、独特の死生観があるようです。
他に、恋愛モノというよりは、双子の姉妹愛のほうが主題かと思われる「トゥインクルハート」と同姓同名をからめた「告白のユウキ」が楽しめました。一方、「略奪愛」を主題にした「スイート&ビター」は、何も悪いことをしていないにも関わらず、親友には裏切られ、彼氏には捨てられた夏南さんが可哀想すぎるだけの話で、別の意味で印象に残りました。