Hapiness第20話

 氷川いおなが、白雪ひめが隠していた「アクシアの箱を開けた」事を暴いた話でした。
 それを言われた白雪ひめは、愛乃めぐみと大森ゆうこに嫌われたと思って逃げ出します。
 その白雪ひめを大森ゆうこが説得する前半と、愛乃めぐみと氷川いおなが戦闘で息のあった共闘を見せ、二体のサイアークを撃破する後半で構成されていました。

 氷川いおなが、愛乃めぐみと大森ゆうこに「チームを組まない?」と言った場面の続きから始まります。
 前回のラストでは、氷川いおなは笑顔で手を差し伸べていました。ところが今回は、怖そうな顔で、手も腰に当てていました。
 それはともかく、無視された白雪ひめは、当然ながら抗議します。その際、大森ゆうこがなだめるためにハニーキャンディーを出しましたが、それはちゃっかり受け取っていました。
 そして、キャンディーの袋を持ちながら、愛乃めぐみと大森ゆうこに「二人はどっちの味方なの?」と尋ねます。
 当然ながら、愛乃めぐみは、「みんなで一緒に闘おうよ」と言いました。それに対し、氷川いおなは、白雪ひめとは組めない、と言い、その理由を話し出します。パニックになって白雪ひめは騒いだり耳を塞いだりしますが、おかまいなしです。
 そして、白雪ひめがアクシアの箱を開けたこと、その結果、幻影帝国の封印が解かれ、自分の姉である氷川まりあ=キュアテンダーがファントムに倒されてしまった事を語りました。

 そこで、白雪ひめが箱を開けた回想シーンが流れます。
 王宮内のだだっぴろい部屋にアクシアの箱が飾られ、それを普通に白雪ひめが開けた、という場面でした。
 これまでの示唆から、白雪ひめが、その調子の良さにつけこまれ、箱の中から聞こえる幻影帝国の声に騙されて開けてしまった、という過去を想像していただけに、これには驚きました。
 この回想を見る限り、どう見ても悪いのは白雪ひめではありません。こんな物騒なものを衛視すらつけずに子どもが簡単に触れる所に置いておいた国王と王妃に責任があります。
 そしてさらに責任があるのは、このような杜撰な管理をしているブルースカイ王国にアクシアを託したブルーです。ミラージュを「悪堕ち」させたのも、それを封じていた箱を杜撰な管理をする国に置いて置いておいたのも、すべて彼のせいです。
 にも関わらず、先週、彼は白雪ひめに、いかにも悪かったのは彼女だというような「説教」までしていました。
 改めて、彼の「邪神」ぶりはとどまる所を知らないと思いました。プリキュアシリーズで邪悪一筋のキャラと言えば、「5」のカワリーノと「スマイル」のジョーカーが双璧かと思っていました。しかし、ブルーの邪悪ぶりは、この二人を軽く超えたかも、とまで思いました。

 それはともかく、秘密を暴かれてしまった白雪ひめは「こんな事になるなんて思ってなかったんだもん」と言いながら走り去ります。
 それを皆が追いかけますが、愛乃めぐみとすれ違った時、氷川いおなは、「何度追いかけても、あの子はまた逃げるわよ。それに、もともとプリキュアになる資格なんて、あの子にはなかったのよ」と言いました。
 過去にも何度か、彼女に正面から責任を追求した事があったという事でしょうか。あと、「プリキュアの資格」については、ブルーに対する批判なのだろうと思いました。
 そのまま、氷川いおなは反対方向に去ります。その際に、愛乃めぐみに「チームのこと、考えておいてね」と言っていました。

 そして、愛乃めぐみと大森ゆうこは、白雪ひめを探します。愛乃めぐみはキュアラインで電話をかけますが、当然ながら白雪ひめは出ません。
 その頃、大森ゆうこは、探偵に変装し、その能力で、あっさり白雪ひめを見つけ出していました。
 そして、優しい言葉で、愛乃めぐみは、白雪ひめを嫌っていないことを伝えました。
 一方、愛乃めぐみは、リボンと白雪ひめについて話していました。アクシアの事など全く気にしない愛乃めぐみに、リボンは感謝します。
 その勢いで、白雪ひめを探そうとしますが、その時、商店街にサイアークが出現しました。

 今回のサイアークは二体でした。と言っても、幻影帝国の作戦ではなく、偶然、ナマケルダとホッシーワの作戦がかち合ったためでした。
 そのため、二人は言い争いを始めます。
 そこに愛乃めぐみが現れ、「止めなきゃ」と言って変身しました。これを見た時は、まさか二人の仲裁に入る気では、と思いましたが、さすがにそこまで「人が良い」わけではなく、二体相手の闘いとなりました。
 一方、大森ゆうこは、白雪ひめの説得を続けていました。そこに、商店街から逃げ出した人達を見て、襲撃を知ります。
 それを見て「行かなきゃ」と言いますが、白雪ひめは、まだ不安でうずくまっています。
 すると、大森ゆうこは白雪ひめの手を握り、「言い忘れていたけど、私のひめちゃんのこと大好きだから」と言いました。それを聞いた白雪ひめは、笑顔になって「うん。行く」と言います。

 ところが、その言葉と裏腹に、相変わらず愛乃めぐみは孤軍奮闘のままでした。ファイヤーフラメンコのフォームチェンジでチョイアークは蹴散らしたものの、二体のサイアーク相手に危機になります。
 ただ、この孤軍奮闘ぶりはかなり面白く描けていたと思いました。特に、吹っ飛ばされた愛乃めぐみが、店の幟を鉄棒のように掴んで回転し、反撃した描写は印象に残りました。
 あと、ナマケルダの「ハピネス満点だか赤点だか知りませんが」という台詞も、第12話での会話をうまく継承していると感心させられました。
 そこに駆けつけたのは、二人でなく、氷川いおなでした。そして、「お姫様抱っこ」で愛乃めぐみを救出し、「無茶しすぎよ。あとは任せて」と言います。
 すると、愛乃めぐみは、「だめ、私はまだやれるから、一緒に闘おう!」と言いました。すると、氷川いおなは、あっさり了承します。そして、二人で息のあった共同攻撃を見せ、サイアークを圧倒します。
 一方で、チョイアークに捕らえられていたリボンを、ぐらさんが救う、という場面もありました。そこでの会話を見ると、ぐらさんとリボンは普通に仲間同士、という感じでした。
 そして、ピンキーラブシュートとスターダストシュートの共演で勝利しました。ナマケルダとホッシーワは、お互いに責任を押し付け合う、という「お約束」で去って行きました。

 闘いが終わり、改めて氷川いおなは、愛乃めぐみの事を褒め、「チームを組む」事の返事を求めました。
 それに対し、愛乃めぐみは笑顔で、「うん、私もあなたと一緒にやっていきたい」と言います。
 氷川いおなは嬉しそうな顔をしますす。すると、愛乃めぐみは続けて「もちろん、ひめとも」と続け、白雪ひめを褒めました。
 それに対し、氷川いおなが反応する前に、リボンに「ハーッピション」が舞い降りました。すると、愛乃めぐみは、氷川いおなに一緒に「こちょこちょ」するよう誘います。
 氷川いおなは、照れたような表情で横を向きますが、要請に応えました。

 ところが、それを見ていた白雪ひめは、二人が自分を見捨てて仲良くなったと勘違いします。
 愛乃めぐみは、「ひめ、わたし、あなたに伝えたいことがあるの」と声をかけます。しかし、白雪ひめはそれを聞いても、「自分との縁切り宣言」だと勝手に勘違いいし、「わたし、クビですか~」と言いながら逃げ出してしましました。
 それを見て驚く愛乃めぐみが描かれたあと、またプリキュアを倒し、次はハピネスチャージだ、と一人で宣言するファントムが描かれて、話は終わりました。

 前半部分は、いい流れで描けていたと思いました。
 白雪ひめを探す時、愛乃めぐみは出ると信じて電話をかけ、その間に、大森ゆうこが変装能力で見つけ出す、という、対照的な描写は楽しめました。
 また、これまでずっと伏線となっていた、白雪ひめの「やらかし」が彼女のせいではなく、一番悪いのはまたしてもブルーだった、と明かされたのにも感心しました。
 さらに、戦闘終了後に、確執の事を知りながらも、白雪ひめも含めてチームを組もうと、何の打算もなしに、氷川いおなに笑いかけた、愛乃めぐみの描き方にも感心させられました。
 また、白雪ひめの敵意は持続しながらも、愛乃めぐみと組もうと気遣ったり、照れたりする、氷川いおなの描き方も面白いと思いました。
 しかしながら、今回も白雪ひめと氷川いおなの距離が変わることなく、最後にまた白雪ひめが逃げる、というのは、いい加減しつこいと思いました。
 今回のオチを見る限り、白雪ひめは愛乃めぐみとの友情を、上辺のものだったと認識していると言わざるを得ません。これまでの4ヶ月半の間に描かれた二人の描写は何だったんだ、と思えてきました。
 この話を3月くらいにやって、最終的に皆が分かり合う、という形で締めれば、かなりいい流れになったのでは、と思いました。しかしながら、6月になった今やってしまっては、それまでの積み重ねとの整合性がおかしくなってしまいます。

 このシリーズ、プリキュア達はもちろん、敵も含め、かなりよくキャラが作られていると思っています。おかげで、話の本筋から細部に至るまで、様々な所で楽しませてもらっています。
 しかしながら、何か無意味に凝った設定に拘泥してしまい、その結果、キャラの良さまで活かせなくなっている事が少なからずあります。大森ゆうこの正体などを三話かけて引っ張った時もそんな感じでした。
 さすがに、今月中に、この白雪ひめと氷川いおなの確執は区切りをつけてくれると思いたいです。そして、7月からは、このような見ていて楽しめない、プリキュア同士の「秘密」だの「確執」だのが消え去った、視聴者に幸せを注入してくれる話を見たいものだ、と心より思いました。
 次回もまた、落ち込んで逃げる白雪ひめと、怒りを解かない氷川いおな、その間を取り持とうとする愛乃めぐみと大森ゆうこが描かれるようです。
 繰り返しになりますが、次回とその次で「確執」は終わりにして、皆が明るく笑い合える7月を迎えてくれる事を、強く願っています。