Smile第41話

 最後の「やよい回」でした。前回同様、アイキャッチ・サブタイトル読み上げも、やよいで、「また見てね」も特別仕様でした。
 そして、作画のほうもかなり気合が入っていました。これまでも、やよいメインの話は絵がいい事が多かったのですが、今回はその集大成と言えるかも、と感じました。
 ただ、その一方で、筋立てのほうは、かなり残念な出来でした。正直、やよいの何を描きたかったのか、分かりませんでした。

 話の流れは、学校で絵を描いていた、やよいが、クラスメートの発言をきっかけに、そのキャラを使って漫画賞応募を目指す、というものでした。
 やよいは、四人が手伝うと言うのを断って、一人きりで原稿を仕上げようとします。しかし、うまく描けず、しかも「寝落ち」した際に、インクを原稿にこぼしてしまいます。
 それで心が折れかけ、原稿を捨てようとします。するとそこにアカオーニが襲撃し、闘いになります。アカオーニは、やよいに「一人では何もできない弱虫」と言ったうえ、やよいの原稿を奪い、それをハイパーアカンベー化して攻撃します。それに対し、やよいは、作品に対する自分の想いを再認識します。
 そして、新技「ピースサンダーハリケーン」を使うなどして、ほとんど一人でアカオーニを倒し、漫画を完成させる、というものでした。

 冒頭と最後の独白を聞く限り、どうやら、「やよいが一人で物事を成し遂げる」というのが主題のようです。
 ただ、率直に言って、それっていい事なのか、と思いました。
 現実問題、一人だけで作っていれば、作業にも無理が発生します。その結果、インクを原稿にこぼしてしまったわけです。
 また、漫画のストーリーだって、他人の意見を聞かなければ、独りよがりになってしまう危険性があります。
 むしろ、四人の協力のもとに作品を完成させるという流れにし、「第3話では一人で隠れて絵を描いていた、やよいが、皆にその趣味を理解してもらい、協力して漫画を描き上げた」という展開のほうが、「やよいの成長」を描けていたのではないでしょうか。

 また、冒頭で、やよいが教室で絵を描き、四人が来たら慌てて隠したのに、褒められたら他のクラスメートにも普通に見せる、というのも奇妙な描写だと思いました。
 さらに、自信をなくして目に涙をためた、やよいとすれ違った四人が、そのまま、やよいを追いもせずに突っ立っていた、というのにも違和感がありました。

 その一方で、絵については、非常に素晴らしい出来だと思いました。
 話の随所に、イチョウの黄葉並木を描くことにより、やよいのイメージカラーを目立たせる、という感覚が、季節感もうまく出していると思いました。
 また、劇中劇である「ミラクルピース」についても、ヒロイン・敵役とも丁寧に描いていました。

 そして、何よりも戦闘シーンの描写が秀逸でした。格闘時の迫力、雷をまとう描写、新技の表現、どれも印象に残りました。
 その中でも特に、やよいの表情の描き方は素晴らしかったと思いました。泣いてはいますが、その表情には、強い意志が伝わってきました。このあたりは、特に強く心に残りました。

 やよい回と言えば、エイプリルフールネタは非常に上手いと思いました。一方、今回もそうですが、父の日回なども、やや期待外れな話でした。
 といっても、やよいのキャラがつまらなかったわけではありません。その独特の立ち位置や、意外なところで見せる優れた感性などの描写には、度ごと感心させられたものでした。できれば、その集大成みたいな話を見たかったのですが・・・。
 前回は話が最高で絵がちょっと残念、今回は絵が最高で話がちょっと残念、という感じでした。まあ、なかなかどちらも最高、というのは難しいのでしょう。
 次回は、最後の「なお回」です。「家族」を主題にした話になるようです。そして、なおの弟妹とマジョリーナの絡みもあるとのことです。そのあたりをどう描くのか、楽しみにしています。

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