Fresh第30話

 タルト話でした。ただ、とちらかと言うと、タルトを巡る騒動に関わる、ラブたち四人と親たちを描いた話、という感じでした。そして、その描き方が各々上手く、大変楽しめました。
 冒頭、ダンスの早朝レッスンから帰る、ラブとせつなから始まります。疲れたような事を言ってはいますが、実は、あらかじめ買っておいた「絶品アイス」を楽しみにしています。そして、あゆみに注意されて、手洗とうがいをする、という第1話と同じ事を二人してやります。
 二人の表情や動きが、本当に「名コンビ」という感じで、見ていて楽しくなります。あと、この時期の「うがいと手洗い」がインフルエンザ流行を意識してのものなのか、偶然なのか気になりました。いずれにせよ、子供の感染を心配する親御さんにとっては助かる一コマと言えるでしょう。

 やることを終え、後は着替えてアイスを食べるだけ、というところで嬉しそうなラブですが、部屋に入ると、タルトが腹痛でひっくり返っており、「あしたのジョー」最終回よろしく、真っ白に燃え尽きています。
 早速、祈里に電話して治療を頼むラブですが、祈里に彼が通常の生物でない事を指摘されます。そして、とりあえず祈里に「往診」を頼む事に。ところが、ラブ・せつなとも出てしまったため、タルトは部屋に放置されます。そして、祈里の家から戻ろうとする四人と入れ違いに、部屋に放置されていたタルトは、あゆみにより、祈里の病院に連れ込まれてしまいました。
 タルトの病気自体は、単に腹を冷やしただけで、比較的に簡単に治ることが分かり、一安心となります。ところが、診察していた正は、タルトに、へそがないことに気付き、驚きます。
 その様子を偶然、愛犬の治療に来ていた動物番組の制作者兼主演者・吉田に目撃されてしまいます。番組の視聴率低下に悩む吉田は、これは千載一遇の好機と考え、特番を作ります。
 帰ってタルトがいない事に気づいた四人は捜しますが、ラブがあゆみのメモ書きを発見して慌てます。その時、丁度テレビでは、吉田の番組が始まり、タルトの映像まで出てしまいます。
 急いで病院に向かった四人ですが、ラブが正直に「タルトの飼い主」と言ったために取材の対象になってしまいます。その危機を救ったのは、圭太郎とレミでした。二人とも仕事時間のはずですが、テレビを見て急行したのでしょうか。そして、レミの芸能界時代の吉田とのつきあいも上手く利用し、四人は抜け出すことに成功し、無事、病院に着きます。
 そして、タルトが軽症である事を告げられて喜ぶ四人ですが、同時期に祈里の部屋で目を覚ましたタルトは、騒動に驚き、逃げ出してしまいます。
 テレビ中継中の出来事という事もあり、騒動はさらに激化します。ヘリコプターまで動員してのビラまきが行なわれ、それで西隼人にまで知られてしまいます。そして、周囲の人の「モフモフしたい」に影響された隼人は、「不幸獲得」を建前に、タルト争奪戦に加わります。
 タルトはドーナッツカフェに逃げますが、それはラブの想定の範囲内で、やっと出会えます。しかし、そこに吉田・TVスタッフ・野次馬に気付かれ、再び追い詰められます。するとそこに両親達が登場。あゆみが吉田を一喝し、正は「へそ」の件をごまかそうとするなど、娘達とタルトを守ろうとします。
 その時、公園の塔(?)の上にウエスターが登場。TVスタッフの持っていた虫取り網をナケワメーケ化します。なお、なぜかそのナケワメーケはサボテンをモチーフとしたラテンな奴でした。そして、あっさりとタルトは捕らえられ、背中の籠に入れられます。
 それを見た四人は変身しますが、タルトが捕らえられているため、有効的な攻撃ができません。さらに、吉田が抱いていた犬まで、ナケワメーケに捕らえられてしまいます。ちなみにその時のウエスターの台詞は「おまえもついでにモフモフしてやる」でした。
 これをきっかけに闘いが動きます。ラブと祈里は同時にキュアスティックを出し、祈里は後方から籠にヒーリングフレアをかけて、タルトと犬を解放し、直後にラブがラブサンシャインフレッシュをかけるという、二面攻撃でナキワメーケを撃退しました。
 犬を取り戻された事に礼を言う吉田に対し、ラブは「あなたの大切な家族を取り戻したかっただけ」と言います。それを聞いて吉田は改心し、タルトの事を諦め、番組の方向性を改めることも宣言しました。
 そして、皆が笑っているなか、ラブが「タルト、お腹が治ってよかったね」という所で、画面が段々と白くなり、これで話が終わり、みたいな形になります。
 ところが画面が真っ白になる直前、ラブは今回の騒動の根本である「なぜ腹痛が起きたか」が気になります。
 そして部屋に帰り、冒頭で楽しみにしていたアイスを、タルトが一人で食べてしまった事が判明します。つまり、それが腹痛の原因だったわけです。
 逃げるタルトを、ラブとせつなが怒りの表情で追い詰めます。先ほど出た「家族」をタテに逃げようとするタルトですが、二人は容赦しません。ラブは「家族でも許されないことがある」と言い、せつなは「心配してたのに」と怒りを増幅させます。この時の、せつなの口調は、イースだった頃と似ており、懐かしさを感じました。
 そして、さらに逃げるタルトを、二人で追う、という所で、今度は本当に話が終わりました。
 この二人の「名コンビ」ぶりは冒頭とは全然違う描き方ですが、これまた楽しめました。ただ、自分的にはいいのですが、あの表情は、小さい子供にはちょっと怖かったのでは、と気にもなりました。

 本筋である、四人のタルトへの想いおよび、両親の娘達への気遣いについても、大変楽しめました。また、「視聴率優先の番組作り」というTV局の姿勢を批判する、という描写も興味深く楽しめました。おそらくは、作り手がTV局に対して日頃感じている事なども含まれていたのでしょう。
 そして今回は、細かい部分が非常に丁寧に描かれて、感心すると同時に楽しめました。極めつけは、ウエスター登場の直前で、正が祈里に耳打ちしている時、後ろのほうで、ウエスターが懸命に塔(?)によじ登っている姿一瞬描写されています。ほんの一瞬なのですが、かなり笑えました。
 また、祈里がタルトの病状を想像する際、目を開いて「便秘」と言った所や、タルトを探している時にゴミ箱の蓋を開けるボケなどもかなり笑えました。
 他にも、四人が部屋にいる時に吉田の番組が唐突に始まるのですが、実はラブとせつなが帰宅した時にもTVがついており、ずっとつけっぱなしだった事が分かるようになっています。このあたりもかなり細かく丁寧に描かれていると思いました。
 あと、せつなの部屋が初めて描かれています。赤が基調なのですが、床にダーツの的みたいな赤黒の模様が描かれているのは「イースカラー」だと思いました。あと、机にある本の多さには、占いの館にあったイースの執務室との共通点を感じました。
 他にも、せつなの服が、他の三人と一週間遅れで変わっていました。さらに、隼人もこの夏三つ目となる服を着ていました。私服を増やすのは描写が面倒だとは思いますが、見ていて楽しいものです。今後ももっとやって欲しいものだと思いました。
 親たちのかけあいも、娘への愛を感じたと同時に楽しめました。あゆみが、へその話題になった時に「へー、そう」などとギャグを言っているのですが、誰も突っ込みません。気付かなかったのか、あまりのセンスに固まったのか、などとこれまた気になると同時に楽しめました。他にも、レミの会話から、吉田の番組の視聴率低下ぶりが伝わる所も上手いと思いました。
 というわけで、本筋・細部とも非常によく描かれている秀作でした。
 次回は、ラブと大輔話のようです。題名のつけかたが「ラブとせつな」シリーズと同じなのですが、まさか後半でこれがシリーズ化されるのでしょうか。正直、あのおポンチ三人組は好きになれないので、できれば最小限の描写に留めてほしいと思っています。
 なお、TVではキャンペーンのため、予告が半分くらいカットされていましたが、ネットで見たところ、せつなの初登校話であり、ラブがせつなと仲良くしているのを妬いた(?)大輔がつっかかるなどという展開もあるようです。とりあえず、せつなが学校でどんな言動をするか、また級友がどのように接し、それにせつながどう反応するか、など色々と楽しみです。

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