「トロピカルージュプリキュア」雑感(中篇)

 最初に敵の事を書いてしまいましたが、もちろん、五人のプリキュアもいずれも豊かな個性が描かれていました。
 このシリーズは夏海まなつとローラの「二人主人公」という感じになっていました。
 そして、トロピカっている学園生活を送る事を目指す夏海まなつと、成果を挙げて人魚の女王になる事を目指すローラ、という積極的な二人がチームを引っ張っていました。
 それに対し、同じ学年の涼村さんごは、完全にサポート役、という位置づけでした。
 こう書くと、なんか彼女が脇にやられているようですが、その「サポート」をシリーズでは徹底的に描いていまいsた。

 ほぼ毎回、戦闘の際に、彼女の「×バリア」が登場していました。敵の攻撃を防ぐだけの技ですが、出し続けている間に進化し、重要な役割をになうようになりました。
 また、日常描写でも、「コスメ担当」という位置づけながら、なかなか目立っていないように感じました。
 そして終盤、彼女がメインの話がありました。ファッションショー出場を目指す話なのですが、なんと彼女は、途中でコスメに困っている他の出場者を手伝い始めます。
 戦闘でもそうですが、「サポート役」に徹することによって、強い存在感を得たわけです。
 目立つ二人との対象的な描き方が非常に上手かった、と思っています。
 加えて、先輩二人が、それぞれの長所を活かして、チームをまとめていました。
 文化系担当の一之瀬みのりは、無口でおとなしく、後輩より小柄です。
 一方で、その豊富な知識により、くるるんとコミュニケーションを取ることをはじめ、チームの頭脳として活躍しました。
 また、豪快キャラでもある滝沢あすかも、部長として夏海まなつの「今やりたいこと」を最大限に活かしながら、トロピカる部をまとめていました。
 このあたりの絶妙なチーム構成とそれぞれの個性により、面白い話がたくさん生まれました。

 プリキュア以外のキャラで忘れられないのは、滝沢あすかの父・晴瑠也でした。
 文化祭話で突如登場し、中学時代の仲間と一緒に「晴れ乞い」を始めます。
 途中、戦闘が始まるのですが、それを意に介せず、「やる気パワー」前回で晴れ乞いを続けていました。
 ちなみに、二度目の登場では、普通の父親として、滝沢あすかの進路を気づかっていました。
 極めて普通の描写なのですが、前回とのギャップがあって、思わず笑ってしまいました。
 また、これも一回きりの出演でしたが、桜川咲の父親も、その強烈なオチによって忘れられないキャラになりました。
 敵のチョンギーレも含め、妙に印象深いおっさんが描かれたプリキュアシリーズと言えるのかもしれません。