キャラクターが魅力的な事はもちろんですが、このシリーズの良さの一つに、独特の話の作り方と世界観があったと思っています。
もちろん、「話」という点で忘れられないのは、第33話「VIVA 10本立てでトロピカれ」です。
ゆるふわ学園ものというこのシリーズだからこそできる、ショートギャグ集でした。
絵はデフォルメしてありますが、非常に細かく作られていた事にも感心させられました。
しかも、最後に一之瀬みのりが、いつもの表情で「実は11本立てでした」と語る、というオチも秀逸でした。
もう一つ、強く心に残っているのは、夏海まなつの故郷である「南の島」で合宿をしたシリーズでした。
このシリーズ、合宿の準備だけでまるまる一話を使っています。
歴代プリキュアで、自分が名作だと思っている話はいくつかあるのですが、その中で、2つ文化祭話があります。
いずれも、同様に準備に一話使っていました。
それだけに、この「準備話」を見た時は、大いに期待したのですが、合宿本編も期待通りに素晴らしい話でした。
あと、心に残っているのは、修学旅行は話でした。
この話、夏海まなつ・涼村さんご・一之瀬みのりの三人が、冒頭からプリキュアに変身して、修学旅行の列車を追いかけます。
その理由は、合宿話で描かれていた「滝沢あすかは枕が変わると寝られない」という設定が元になっていました。
「枕を届けるためにプリキュアに変身した」というのは空前絶後でしょう。
ほかもそうですが、一つ一つの話の作るが面白い上に、このような設定を複数の話に活かしていたのが、本当に素晴らしいと思ったものでした。
もう一つの世界観ですが、この世界は、春から半袖、という「常夏」が舞台でした。
それを細々と説明はしないのですが、さりげない描写で、その場所を描いていました。
ハロウィン話では、かぼちゃの代りにパイナップルを使っています。そのパイナップルを近所の畑で収穫するのですが、パイナップルを畑作しているのは、日本では沖縄だけです。
他にも、グンバイヒルガオという、これまた日本では沖縄と九州南部でしか咲かない花を、夏海まなつとローラの出会いで使っていました。
もちろん、あおぞら市は沖縄ではありません。
とはい、このような細かい描写で、「南国」を描いていたことにも感心させられました。
こうやって振り返ってみると、本当に楽しませてくれた11ヶ月間でした。
この楽しい作品を創り出してくださった皆さんには本当に感謝しています。