なかよし2020年10月号

 「ヒーリングっどプリキュア」は風鈴アスミの初登場話でした。
 アニメで描かれた基本設定を紹介した後、ラテと心が通わせられないことに悩む風鈴アスミが描かれます。
 それに対し、三人は異口同音にお団子作りを提案しました。

 団子そのものは、三人で作り、風鈴アスミは見ているだけです。
 この過程は一コマで描写されていますが、平光ひなたが粉をかきまぜてニャトランがそれに水を入れ、沢泉ちゆがそれを細長く伸ばしてペギタンが切り、花寺のどかが丸めてラビリンが並べる、と六人がペアを組んで分業するという、この作品ならではの描き方がされており、感心しました。
続いて、具を入れる段階になったのですが、皆が餡こなどを入れるのを見ると、風鈴アスミは森の中に行きます。
 そして、キノコを土ごともってきて、ラテに「さあラテ、お団子に入れて仕上げましょう」と笑顔で言いました。
 それを見たラテは、ぞぞー、と怖がって逃げ出します。
 すると、風鈴アスミは落ち込み、体が薄くなりました。
 それを見た沢泉ちゆは、「ラテのことがそれほど好きなのね」と気遣います。
 遠くでそれを見ていたラテは、彼女の真意に気づき、近寄って、手をなめます。
 さらに、自分の手を出して「キュアタッチ」を促しました。
 すると、風鈴アスミの姿は元に戻りました。
 そして、ラテの手を模した団子を二人で作り、最後は、全員でお月見団子を楽しむ、というオチになりました。

 風鈴アスミの基本設定を活かしつつ、「世間知らず」描写については、アニメを抄録しつつ、非常にしっかりと描いていました。
 「お団子にキノコを入れる」というのが「世間知らず」なわけです。しかしながら、お団子は米の粉が原料です。松茸ごはんなどを考えれば、そんなに変なものではありません。
 加えて言えば、中華だったら肉まんに椎茸が入っています。
 ただ、長年の食文化で、月見だんごにキノコはない、となっており、それを風鈴アスミは知らなかった、というわけです。
 そういう点でも、深みのある「世間知らず」描写だと思いました。
 また、嫌われて悲しむ風鈴アスミを見て、ラテのほうから近寄り、「キュアタッチ」をする、という描写も流石だと思いました。
 ここ一ヶ月ほどのアニメはこれまでと比べちょっと物足りなさがありました。その物足りなさがどこにあり、どう描けばよかったのか、というのがよく理解できた漫画になりました。

 「東京ミュウミュウ オーレ」ですが、前回のいきなりの低年齢化は、敵幹部のチャイが、広尾太一の5年前を見せる術をつかったら、その回想の世界において、皆の年齢も5年若くなった、というものでした。
 話の筋立てによる必然性はなかったわけですが、先月も書きましたが、「ぷちみゅうみゅう」へのリスペクト感じ、嬉しいものがありました。
 その回想においては、足の速さに自信がある明るい少年だった広尾太一が、それで目立ったためにいじめられた、という事が明かされていました。
 この回想は、ダークブルーの主張する、「人間の有害性」を論証するようなものです。
 これを踏み越えて、どうやって広尾太一を仲間にするのか、気になるところです。
 あと、今回は異空間に飛んだという事もあり、ミュウミュウ四人と日向あんずがのチームワークが普段以上に目立っていました。
 読んでいて、蒼の騎士みたいな感じで、日向あんずが変身して闘う展開もあるかも、などと思ったりもしました。