白雪ひめが文化祭で活躍し、イノセントフォームに目覚めた話でした。
といっても、文化祭でなにか白雪ひめが新たな成長を遂げた、というわけではありません。
この半年近くの間で、着実に進歩した彼女が、それを敵も含めたあらゆる人々に認められ、自然にイノセントフォームを得た、という感じの話でした。
冒頭、文化祭でクラスの出し物である「ぴかり茶房」の準備をする、白雪ひめと大森ゆうこ、ならびにクラスメート達が描かれます。
クラスが「3−2」となっていたのですが、これは単なる作り手のミスだったのか、実は作中のある時点から皆が進級していたのか、気になるところです。
多分前者なのでしょうが、後者だったら、「友達になった100日記念日」などの整合性がある程度は取れるかも、などとも思いました。
さて白雪ひめですが、手際よくネギを刻んでいます。「卵も割れないお子ちゃま」だった頃から比べると格段の進歩です。そして、その料理を楽しむきっかけを作った大森ゆうこからも褒められていました。
そちらが一段落ついてので、今度は、表で愛乃めぐみ達がやっているゲートづくりを手伝いますが、こちらは失敗でした。相楽誠司が軽々運べる材木を動かすこともできず、釘を打てば指を怪我してしまいます。
この釘打ちは、いかにも「指を打ってしまう」がミエミエ、という描き方でした。そのため、見ていてかなり不安でした。ただ、結果は軽傷で、水で冷やしただけで治っていました。これを見た時はひと安心しました。
大工仕事は自分に向かないと悟った白雪ひめは、再びクラスに戻りますが、なぜか皆、どこかへ行っており、もぬけの殻でした。
そこで、白雪ひめは、隣の氷川いおながいるクラスに行きます。こちらは、占いイベントの準備真っ盛り、という感じでした。
しかし、白雪ひめが来て、文化祭で目立ちたい、などと言うと、優しく諭します。さらに、忙しい中、わざわざ占いまでして、白雪ひめを元気づけました。
このあたりも、半年前とは180度違う対応です。もちろん誤解が解けた、というのもあるのでしょう。ただ、それだけでなく、白雪ひめの成長も、このような氷川いおなの優しさの要因になっているのでは、と思いました。
その占いで大吉が出ましたが、白雪ひめは満足していません。「みんな活躍する場があって羨ましいな。私だけヒマヒマ星人だよ」などと言いながら、大工仕事をしている愛乃めぐみを見ながら、渡り廊下を歩いていました。
この「渡り廊下を歩く」という描写を見た時は、今回の10周年挨拶が雪城ほのかだった事もあり、「ふたりはプリキュア」第1話冒頭の、「渡り廊下と中庭の交差点ですれ違うも、お互いが完全に眼中にないために、気付きもしない、美墨なぎさと雪城ほのか」という描写を思い出したりもしました。
それはともかく、愛乃めぐみを見ながら歩いている白雪ひめに、後ろ向きで歩いていた生徒がぶつかります。
彼は生徒会長の假屋崎で、校内にポスターを貼っていました。ただ、ちょっと不器用なのか、ポスターが傾いてしまい、その確認のため、後ろ向きで歩いていたとのことです。
そこで、白雪ひめはその手伝いをします。その際、生徒会長が色々と話すのですが、率直に言って、その目線や考え方は、生徒会長というよりは、お忍びで様子を見ている理事長、という感じでした。
それが終わると、今度は愛乃めぐみに、入場ゲートの装飾を頼まれます。これは元から得意の分野、という事もあり、完璧にこなしました。
そして翌日の文化祭になります。「ぴかり茶房」の客の出足は良くなかったのですが、すると、白雪ひめは自ら志願して、呼び込みを始めました。
これも、人見知りで知らない人と会話できなかった頃とは雲泥の差です。
そこでまた生徒会長と会って話すのですが、その時、ナマケルダが現れ、戦闘となりました。
白雪ひめは一人で変身し、サイアークと互角に渡り合います。
それを見たナマケルダは「出会った頃は負けては逃げてばかりのプリキュアでしたのに、一人で立ち向かうとはずいぶん変わりましたね」といました。敵もが認める成長ぶり、という事でしょうか。
そうこうしているうちに、三人も駆けつけました。
そんななか、サイアークが白雪ひめがデザインしたゲートを壊そうとすると、それを身を挺して守ろうとします。そして、普通にイノセントフォームに目覚めました。
そして新技・プリンセスウィンディーウインクで動きを止め、続いてのハピネスビッグバンで勝利しました。
敗れたナマケルダは、自分がかつて文化祭でビジュアル系バンドをやった事がある、などという謎の告白をして去っていきました。
教室に戻ると、白雪ひめの呼び込みの効果か、「ぴかり茶房」は大盛況でした。
氷川いおなも隣から顔を出し、その大盛況ぶりを褒めます。しかし、白雪ひめが「ラムネ一本サービス」と言ったら、「それじゃ商売は成り立たない」と久々に「節約家」発言をしました。
それに対し、白雪ひめが「真面目だなー、いおなは、おごると言ってるんだから素直におごられればいいのに」と言いますが、それでも「そうはいかないわ」と言います。
そんなやりとりをしながらも、心のなかで喜ぶ白雪ひめを描いて、話は終わりました。
白雪ひめの成長ぶりを、様々な形で描いていました。
序盤で描かれていた、「わがまま」『人見知り」「最弱プリキュア」などを、全て克服している事を分かりやすく表現されていました。
また、その評価者として、敵であるナマケルダも使った、というのも面白いと思いました。
ただ、まだまだ完璧というわけではない、という感じで、大工仕事の失敗を織り込んだのもバランスがいいと思いました。
ここ二話ほど、えらく引っかかる話が続いていたのですが、今回は対照的に最初から最後まで極めて爽やかな話の流れでした。
ちなみに今回はかなり久しぶりにブルーの出番はありませんでした。これも、徹頭徹尾、清涼な話にするために、「邪悪要素」は除去したからなのだろうか、などと思ったりもしました。
ただ、毎年これ書いているのですが、文化祭を描くのに、一話単発ではちょっと物足りないものがあります。せっかくの文化祭話なのですが、二話構成にすれば、より印象に残る話が作れたのに、とその点だけは少々残念でした。
次回は、大森ゆうこがイノセントフォームに目覚める話です。今更「成長を遂げて新たな力に目覚める」必要などなさそうな彼女ですが、どのような形で描かれるのか、気になるところです。