Hapiness第11話

 大森ゆうこが、なぜいつの間にかプリキュアになっていたかが明かされた話でした。
 色々な意味で、これまでのプリキュアと違う、大森ゆうこの独特の個性が描かれていました。
 一方、白雪ひめが色々と突っ込んでいた通り、釈然としない部分も残った話でした。

 前回の闘いのあと、大森ゆうこが正体を明かしたところから始まります。
 愛乃めぐみは、親友がプリキュアだった事に大喜びして抱きつきます。一方、白雪ひめは、これまで正体を隠していた事に釈然としません。
 なお、キュアハニーを名乗った理由は、一番好きな食べ物が蜂蜜だから、との事でした。屋号や歌を聞く限り、「キュアライス」のほうが適切なのでは、とも思いました。まあ、変身ヒロインの名前としてふさわしくはないから仕方ないのでしょうが…。
 しかし、その問いに対し、大森ゆうこは空腹を理由にはぐらかしました。
 続いて、相良誠司を伴って、皆で大使館に行きます。
 そこに、「出張」からブルーが返ってきます。ブルーは紙袋を大森ゆうこに渡しました。インド産のカレー粉とのことでした。
 大森ゆうこはそれでカレーパンを作るとのことです。
 という事は、今回の出張の真の目的は、おおもりご飯の仕入なのでしょうか。「トップセールス」あらずの「トップバイヤー」ともいえるな、と思いました。
 そして、バイヤーに神様を雇って(?)いる、おおもりご飯のスケールの大きさに驚かされました。

 続いて、ブルーがことの顛末を説明します。
 ブルーは定期的にプリキュアを増やしており、愛乃めぐみをスカウトする直前に、大森ゆうこをプリキュアにした、とのことでした。
 その頃、白雪ひめは連敗街道を爆走していたわけですが、別々に活動させていたわけです。その結果、第1話において、ぴかりが丘は、カビとお菓子だらけになっていたのです。
 そして、その直後に愛乃めぐみを白雪ひめのサポート役としてプリキュアにしたという流れになったという事になります。
 これってブルーの「采配ミス」なのでは、と強く思いました。
 そんな話を、皆でパンケーキを食べながらしていました。そこで、白雪ひめが正体隠しの件について突っ込もうとします。しかし、大森ゆうこは「パンケーキがさめる」などと言ってはぐらかしました。
 食べ終わったあと、ついに答えるのですが、それは「みんながピンチの時に登場するのが、おいしいかな、と思ったから」というものでした。

 それを聞いた相良誠司は、彼女の「おいしい」へのこだわりがここまで徹底しているのか、と感心していました。
 しかしながら、ここは、もっと直截的に解釈すべきところなのでは、と思いました。
 さらに、その直後、店の手伝いがあると言って帰ってしまいました。
 そして、出がけに、まだ理由はあり、それは、明日の日曜朝にぴかりが丘駅に行けば明かす、と言い残します。

 その頃、幻影帝国では、クイーンミラージュとディープミラーが、大森ゆうこの話をしていました。
 なお、幻影帝国の城(元ブルースカイ王国の首都?)は、切り立った山の上にある事が描かれていました。
 歌を聞いたクイーンミラージュは、「こんな歌では、私が受けた心の傷は癒やされない」と言います。OPでも描かれていますが、彼女が「悪の女王」になったのには、何らかの理由があるようです。
 もしかして、中盤で心の傷を癒やされた彼女が味方になる、という展開もあるのかも、などと思いました。
 そこに、ナマケルダが突如現れ、美味しいご飯に価値を見出さないミラージュに賛意を示し、自ら出撃を進言します。
 怠け者の彼としては珍しい積極的な行動だと思いました。

 翌朝、二人と相良誠司が指定されたとおり駅に行くと、キュアラインで「バスでぴかり山に来て」との電話が入ります。
 その道すがら、白雪ひめは改めて、大森ゆうこが秘密にしていた事の不満を言います。わざわざ、演技付きで、彼女が自分たちを心の中で嘲笑っていたのでは、とまで言っていました。
 一方、相良誠司は、うすうす気づいていた、などと言います。これは、典型的な「結果論解説」なのでは、と思いました。
 それに対し、愛乃めぐみは、全くもって気づいていなかった、という事でした。毎度の事ですが、彼女の純真さというか、人の良さというのは、かなりのものがあると思いました。
 そんな事を言いながら歩いているうちに、田んぼが見えていました。そこで田植えしている人に道を尋ねたのですが、なんとその人が大森ゆうこでした。

 この、ぴかり山の田んぼで、大森ゆうこの祖父・米蔵と、祖母・イネは米を作り、おおもりご飯に卸しているとのことでした。
 生産・加工・販売を一括して行うという、いわゆる「第六次産業」で経営しているようです。
 あと、愛乃めぐみと白雪ひめが出会ったのが桜の季節で、そこから最低でも100日は経過しているわけです。となると、現在は7月半ばとなります。
 田植えにしてはちょっと遅いと思いました。もしかして、狭い棚田でおおもりご飯に新米を安定供給するために、二期作をやっている、という設定なのでしょうか。
 ところで、両親・祖父母が全員(故人の回想除く)が出てきたのは、彼女が初めてです。また、姉の大森あいを含め、家族が五人出たのですが、これは、今回のOPで登場した緑川なおに続く多さだと思いました。
 それはともかく、大森ゆうこの条件をクリアした白雪ひめは、今度こそ真相を明かすように言います。しかし、それを無視するかのように、愛乃めぐみは手を上げて、田植えを手伝うと宣言しました。
 それに対する大森ゆうこの答えは、「そう言うと思った」でした。この会話からすると、「キュアハニーの秘密」を口実に山の田んぼまで三人が来れば、田植えの助っ人になると、最初から考えていた、という事になるな、と思いました。

 そして、白雪ひめも、不本意ながら、田植えにつきあいます。しかし、慣れない作業で体が痛くなった上に、目の前でカエルが跳ねた事に驚き、田んぼの中に転んでしまいました。
 田植えを始める前も、田んぼで泳ぐカエルを見て怖がっていた所を見ると、どうやら苦手なようです。これを見た時は、先代の「青キュア」と極めて対照的だと思いました。
 その転んだ白雪ひめに、大森ゆうこは手を差し伸べます。一瞬、捕まろうとしましたが、これまでの不信感もあり、自分で立てると拒否しました。しかし、結局、立ちきれず、大森ゆうこに支えられる形になりました。
 その後も、擦り傷ができた事を気づくとバンドエイドを用意するなど、白雪ひめに気を遣います。
 このあたりを見ていた時、この作業着もプリチェンミラーで変装したのようだが、そこで使った服の洗濯はどうするのだろうか、と思いました。

 そうこうしているうちに、ナマケルダが現れ、米蔵とイネを元にサイアークを作りました。
 愛乃めぐみと白雪ひめのみが変身して闘いますが、歯が立ちません。
 その時、大森ゆうこが、「飴をいかが?」ナマケルダに声をかけました。
 奇妙に思うナマケルダに対し、「私は争いが嫌い」と言って、平和的解決を求めます。
 これまたプリキュアとしてはかなり異例の行動です。ただ、前回、前々回と普通に変身して「歌攻撃」をかましたのに、今回の「祖父母が囚われている」という緊急事態ではそのような成立が難しい「交渉」をするのも、ちょっとどうかと思いました。
 当然ながら、交渉は決裂し、大森ゆうこは変身します。
 初公開となった変身シーンですが、基本的な流れは、これまでの二人と同じです。しかしながら、微妙な表現の違いで、独特の色気を描いていると思いました。
 特に、手足の変身が終わり、マント(?)をまとったまま、ハートの上に着地する際、なぜか彼女だけ、落差があり、マントがめくれそうになって、慌てて裾を抑える、という描写が印象に残りました。
 前回までに描かれたスカートの描写といい、その後出てきた「ポップコーン・チア」といい、「プリキュアのルールの範囲内で、可能な限り色気を描く」といった感じで、興味深く見ていました。
 変身後、早速「おおもりご飯の歌」を唄います。しかし、チョイアークはともかく、ナマケルダとサイアークには通用しません。
 ナマケルダによると「歌を聞くのが面倒くさいから届かない」という理由だそうです。今ひとつ分かりませんが、ハワイアンアロエの時は、一緒に踊っていた所を見ると、「おおもりご飯の歌」の攻撃力がそれを下回っている、というのが原因なのだろうか、と思いました。
 そしてピンチに鳴りましたが、歌を聞いて体力を回復した愛乃めぐみと白雪ひめが助けに入ります。
 そこで改めて、白雪ひめは、自分は大森ゆうこは好きだし、一緒に闘うが、今回の件は、納得がいっていない。全て片付いたら改めて話して欲しい、と言っていました。
 そして、改めて三人でポーズを取り、攻撃に入りました。ラブリーパンチングパンチとプリンセスボールで動きを止め、最後は、大森ゆうこがスパークリングバトンアタックでとどめを刺しました。
 この「スパークリングバトンアタック」ですが、発動すると、地球が描かれ、宇宙から巨大な四つ葉のクローバーが降ってきてサイアークを直撃し、浄化します。なんか、最終回に出てくるようなスケールの技だと思いました。

 闘いが終わり、皆で、米蔵とイネが作った塩むすびを食べます。塩だけですが、非常に美味しく、皆、喜びます。
 その祖父母が席を外すと、大森ゆうこは「キュアハニーの秘密」を語ります。それは、「美味しいご飯を作る田んぼ、そこで働く人たち、さらには食べる人達を守りたいから」でした。
 さらに、正体を明かさなかった事については、「とても嬉しかったが、言い出すタイミングを掴めなかった」と、普段のお姉さん的な立ち位置とかなり違う表情で語っていました。
 白雪ひめは、不服そうな表情も見せましたが、ようやく納得します。そして最後に、大森ゆうこが「次は隣町の田植えを」と冗談を言うところで、話は終わりました。

 キュアハニーの視覚的表現が色々と印象に残った話でした。プリキュアの場合、「水着シーンやシャワーシーンは描いてはいけない(例外・蒼乃美希)」など、様々な制限があります。
 その制限の中で、最大限の色っぽさを出していると思い、感心させられました。今度も、どのような描写が見れるか、楽しみです。
 また、これまでも描かれていましたが、彼女の「食」への徹底的なこだわりの描写も印象に残りました。
 ただ、肝心の「なぜ前々回で突然現れ、やっと正体を明かしたのか」の説明はかなり無理があると思いました。
 もっとも、これは大森ゆうこより、ブルーのほうに原因があるとも言えます。彼女が本当に、正体を明かすタイミングを掴み損ねていたのなら、彼が仲介すればいいだけの話です。なぜそれがなかったのか、理解できませんでした。
 あと、今回の大森ゆうこが取った一連の行動も、かなり違和感がありました。結論から言えば、「キュアハニーの秘密」を交換条件に、田植えのボランティアを三人確保した、という事になってしまっています。
 しかも、最初は駅に来いと言って、そこで改めて「バスに乗れ」なわけです。なぜ普通に「田植えを手伝ってくれ」と言わなかったのでしょうか。このあたりを見ていると、道中で白雪ひめが演じた「腹黒な大森ゆうこ」が実は本当だったのでは、とまで思えてきてしまいました。
 今回の新プリキュア追加は、「既にプリキュアで友人関係もあったのに、正体を隠していた」というこれまでにない設定でした。ただ、奇をてらいすぎて、話の作りにかなり無理が生じてしまっていました。
 さらに、それに引きずられる感じで、今回の大森ゆうこの言動も、えらく不可解なものになってしまったのでは、と思いました。
 まあ、「キュアハニー登場」シリーズは今回で終わりです。次回から、また通常運転に戻ってほしいものだと思いました。
 その次回ですが、愛乃めぐみの勉強話で、戦闘は野球とのことです。どうやら、ブルーが定めるプリキュアの規則には「恋愛禁止」の他に「落第禁止」もあるようです。そのあたりの理由付けがどうなっているのだろうか、と思っています。