第36話・白金と赤坂の過去

 前半は、ネコ化ネタのドタバタもの。後半は白金・赤坂の回想を軸にしたシリアス(?)もの、という変わった構成の話です。
 久々にネコ化しまくり、戻るためにメス犬にキスしようとしたら、その旦那に襲われるいちご、その危機をまた謎のネコ「アルト」に助けられましたが、その直後、その「アルト」の正体が白金である事が判明します。
 なぜ白金がネコに、というところで、回想になります。それによると、白金は日本人の考古学者と金髪碧眼のアメリカ人女性の間に生まれてアメリカ在住。邸宅兼研究所では父の助手兼紅茶淹れ係の赤坂が勤務しています。このあたり、漫画でもほぼ同じ回想があるのですが、微妙なところで相違点があり、興味深いです。

 まず、白金の父ですが、漫画では顔の設定がなされていないのか、部分や横顔だけで、きちんと描かれていません。一方、アニメではややこけた頬で黒縁眼鏡というのがきっちり描かれています。さらにアニメでは、父親が発掘の際に偶然「エイリアン」の遺構やキメラアニマの化石(?)を発見し、そこで得た情報から「エイリアン」の侵略(?)を予想して「μプロジェクト」を開始した、というふうに描かれています。この本人および家族の風貌といい、研究のきっかけといい、思いっきり「デビルマン」の飛鳥博士です。
 そしてある日、その邸宅兼研究所が焼け落ちて両親が死ぬのですが、アニメでは白金・赤坂がドライブから戻ったら家が焼けており、その炎の中からキメラアニマが出現、と明白に「エイリアン」の仕業にしています。
 一方、漫画では庭に白金・赤坂・母が、邸内に父がいるところで謎の発光(?)とともに家が焼けます。また、この時点では外にいた三人は無事なのですが、母親は燃えている家に自ら突入し、「後追い自殺」を遂げています。ここで母親が死を選んだ理由はまったくもって謎です。
 アニメのほうは、比較的話が理解しやすいのですが、それでもなぜ、「エイリアン」がこのような強硬手段に出たのかは不思議です。実際のところ、日本でのミュウミュウとの戦いでは、死者は出ていませんし、放火などもありません。にもかかわらず、たかが「自分たちの事を研究している」だけで、なぜこのような大仰な作戦に出たのか、違和感があります。アメリカ担当の「エイリアン」は日本担当の三人のように生ぬるくない、という事なのでしょうか。

 というわけで、漫画・アニメとも疑問の尽きない、「白金研究所焼失事件」ですが、とにもかくにも、父親の研究を全て暗記していた白金により、研究は引き継がれました。そして、いざ「適合する五人の少女へ遺伝子を打ち込む」直前に、白金は最終実験として、自らの体にネコの遺伝子を打ち込みます。そして、あらかじめ判明していた「適合しない人間に遺伝子を打ち込むと、その遺伝子を持つ動物そのものに変身できるようになる。ただし10分間だけ」という理論(?)を自らの体で実証したのでした。
 ところで、「適合しない人に打ち込むと動物になる」「適合しているはずの五人のうち、いちごだけは動物になる」という二つの情報を総合すると、「いちごは他の四人よりμプロジェクトに適合しない体質だった」と考えざるをえません(※作中では正反対の理論で赤坂がいちごに説明していますが)。いちごに対する事前調査が甘かった、という事になるしょうか。

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