DokiDoki第48話

 「ラス前」であるにも関わらず、衝撃(笑劇?)の新必殺技を披露するなど、今回もその勢いは止まりませんでした。
 また、主人公が目的地に到達するため、他の仲間が主なポイントで立ち止まり、主人公を通すために闘う、という展開もプリキュアでは斬新だと思いました。
 元々は「ジャンプの塔」などと呼ばれる、週刊少年ジャンプあたりで伝統的に使われている手法ではあります。しかし、これがここまでプリキュアで上手く活用されるとは思いませんでした。

 冒頭、キングジコチューの中に入ってトランプ国王を救う、というマナの宣言に、皆が驚く所から始まります。
 ここで、わざと呆れたフリをしたあと、すぐに笑顔になってマナの方針を支持した、という六花の描写が「特にマナに振り回され続けたこの一年」のまとめ、みたいな感じで面白いと思いました。
 続いて、トランプ王国でレジーナを助けた時以来となる、「このあたしを誰だと思っているの?大谷第一中学生徒会長・相田マナよ!」発言が出ます。
 これを、TV中継の音声が拾っており、家族や学校に「キュアハート」の正体がバレてしまいました。
 まあ、このシリーズにおいて「プリキュアの正体をあかしてはいけない」理由は、それにより、正体を知った人が闘いに巻き込まれるから、でした。
 したがって、地区全体が闘いに巻き込まれた今、正体を隠す必要性はなくなった、という意味合いもあったのかもしれません。
 そして、学校のみんなは、マナに声援を送り、それが新たな力となります。映画の「ミラクルライト」の設定もうまく取り入れていると思いました。

 そして、キングジコチューの中に入る、という話になります。経路としては「口から」の一択でした。
 その口を開けるため、ありすはラブリーパッドの力を用いた必殺技「ロゼッタバルーン」を発動します。
 これは、プリキュアシリーズでも極めて異色な「何が起きるかは、その時ごとに違う」という技です。
 しかしながら、第33話で初披露されて以来、一度も出ることはなく、「あの技は何だったんだ?」と思われていました。
 その伝説の技(?)をこの重大な場面で久々に見せたわけです。
 そして、その内容は、極めて衝撃(笑劇?)的でした。
 技が発動すると、キングジコチューの巨大さに対抗できるなぞの物体が空から降ってきます。それが、キングジコチューに向かって歩いてきました。
 続いて、正体が明らかにされるのですが、なんと、ありすのパートナーである妖精ランスの巨大化した姿でした。
 もっとも、ランス自体は、相変わらず、ありすと一緒にいます。つまり、これはロゼッタバルーンの生み出した「ランス型戦闘兵器」だったのです。
 この登場における、他の妖精の驚きぶり、並びに、当のランスの他人事ぶりの描写も大いに楽しめました。
 その巨大ランスですが、パンチを出そうにも手が短くて届かず、額から光線を出すも、数メートルで消えてしまい、キングジコチューに届きません。
 この最終回前に、ラスボス相手に、このような「ギャグ戦闘」を大規模に行う、作り手のセンスには心底感心させられました。
 そして、強さこそ無いものの、巨大ランスはキングジコチューの口を開けさせ、マナたちを無事に体内に送り届けることができました。

 キングジコチューの体内にも、大量のジコチューが待ち構えていました。トランプ王国を襲ったゴリラ・イカ・ハゲタカに加え、第3話で登場したヒツジが加わっていました。
 ここからは、先述したように「ジャンプの塔」システムで、六花、さらには真琴が、「ここは私に任せて先に行って。後から追いかけるから」展開となりました。
 その際、六花は、久しぶりに自分のことを、「王子を守るツバメ」と言いました。そして、マナへの「マナ、あとは任せたからね」と言いながら、自らを一緒に凍らせるという「最強のダイヤモンドブリザード」でジコチューがマナ達を追うのを阻止しました。

 同様に、真琴、そして外でキングジコチューと闘っていた、ありす&巨大ランスも、全ての力を振り絞って敵を止めます。その甲斐もあって、マナ・レジーナ・亜久里・アイちゃんは、トランプ国王を取り戻すことに成功しました。
 マナ達の道を拓くために力尽きた他のプリキュアたちですが、凍りついた六花も含め、皆、変身が解けて家族に介助されていました。
 ここで、前回冒頭でマチュピチュにいた六花の父が、大貝町にいたのが、ちょっと気になりました。

 トランプ国王が分離されたことにより、キングジコチューも消え去ります。
 これでハッピーエンドと思ったところにベールが現れます。そして、キングジコチューの破片を飲み込み、自分がナンバーワンと宣言し、次回への続きとなりました。

 とにもかくにも、「巨大ランス」に衝撃を受けた話でした。33話で「ロゼッタバルーン」を出しましたが、その後、「ありす回」の41話でも、再登場する事はありませんでした。
 そのままここまで放置されていたわけですが、これも今回のために取っておいた伏線だったのでしょう。
 その構想力、そしてそこにこんなネタを持ってきた事には、心底感心させられました。
 最初のギャグ攻撃はもちろんですが、さらにロゼッタリフレクションを放ち、それをキングジコチューが防いだ隙をついて、間抜けな効果音付きの頭突きをかました、という一連の攻撃は強く印象に残りました。
 この、巨大ランスのギャグバトルは、「こぶしパンチ」などとともに、「1月のプリキュア」史上に残るのではないでしょうか。

 もう一つ忘れられなかったのは、徹底した六花のキャラ描写でした。
 第2話で言った「王子とツバメ」をこのラス前でまた言っています。
 そして、この回の六花ですが、イーラとの会話をはじめ、あらゆる闘いにおいて、「マナのために」としか言いませんでした。
 トランプ王国はもちろんのこと、他の仲間も、人類の存亡も、何も語りません。
 第1~3話、さらには10話などで、六花の「キャラの立ちっぷり」というのは重々理解していました。しかしながら、この最終決戦まで、ここまで徹底して、それをブレる事なく描き続けるとは思わず、ある種の衝撃を受けました。
 改めて、このような凄いプリキュアに出会えたことを嬉しく思いました。

 そして、「最後の敵」はベールになるようです。これまで、トップへの野心をさんざん言っていたので、ある意味必然ですが、この流れもいいと思いました。
 ここのところ、最終決戦を前に、敵幹部が退場したり改心し、代わりにほとんど出番のなかったラスボスと闘う、というのが定番でした。
 それよりも、こちらのほうが、首尾一貫していていいと思いました。
 そのベールがどのような締めをするのか、イーラとマーモはどう動くのか、そして最後にどのような逸話が描かれるのか、最終回も大いに期待しています。

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