Suite第38話

 仮面は外したものの、依然残っていた、アコと響・奏・エレンとの心の溝を埋める話でした。その一方で、いよいよノイズが動き出し、最終章に入った事が伝わってくる話でもありました。
 冒頭、部屋でオルゴールを聴く、アコの描写から始まります。そしてOP終了後、鳥のような形をした謎の生物が屋根から飛び立ち、その気配に音吉が反応します。後ほど、トリオ・ザ・マイナーの会話に「ノイズがいなくなった」というのが出てきたのと合わせると、この鳥がノイズの化身なのかと思われます。

 その後、アコは奏の店に行ってバースデーケーキを買います。しかし、奏に誰の誕生日かと尋ねられても最初は答えません。その後、音吉の誕生日だという事は判明しましたが、アコは三人とは祝いたくないと言います。
 もっとも、わざわざ奏の店でケーキを買ったり、大切なバースデーカードを響とエレンに拾われるような場所に落としたところを見ると、自分からパーティーに誘うのが恥ずかしいので、向こうから来たがる状況にしたかったのかもしれません。
 その帰路、アコは、OP終了後に出てきた謎の生物が怪我をして道に横たわっているのを見つけ、拾って連れ帰ります。なお、道端に落ちている鳥を拾って家に持ち帰るのは鳥獣保護法違反になるそうです。
 それはともかく、謎の生物はアコの部屋で治療を受けます。それでも痛がるのを見たアコは、元気づけるために、冒頭に出たオルゴールをBGMに歌を唄いました。
 そして、謎の生物にも一緒に歌うように言いますが、生物は変な鳴き声を出します。それを聞いたアコは、歌が下手という口実で人前で唄わない事にしている自分と同様、わざとなのでは、と思います。
 翌日の下校時、響たちは、アコと奏太を待ちぶせ(?)します。そして、自分達はもう家族のようなものだから、一緒に祝いたいと言います。その際、奏太がいるにも関わらず、響が「プリキュア」と口を滑らせかけ、慌ててエレンが口を塞ぎ、奏が「四人ともプリンが好き」と誤魔化す、といった場面がありました。
 そして、アコと四人で音吉に歌をプレゼントしようと提案しますが、またもやアコは断りました。
 そのやりとりを聞いていた奏太は、一度帰宅した後、市販のプリンを持って、アコの家に行き、奏たちと一緒に唄うよう勧めます。それに対し、アコは、幼い頃に両親と一緒に歌を楽しんだという想い出を語り、今、自分が唄うとそれを思い出し、現在離れて暮らしている両親のもとに帰りたくなるから、と語ります。
 そこにファルセットが登場し、オルゴールをネガトーン化します。そして、街中を暴れさせますが、なぜか調べの館にいる響たちは気づきません。そのため、アコ一人での闘いとなってしまいました。
 アコは、前回披露した技は使わず、格闘技術でネガトーン相手に優位を築きます。しかしそこでファルセットが、人質にしている奏太を見せ、アコが窮地に陥ります。
 そこでやっと、響たち三人が登場。四人でうまく役割分担をして、奏太を助けました。アコは空中で奏太を「逆お姫様抱っこ」して地上に下ろします。それを見た、奏は「奏太ったら女の子に抱っこされて格好わるい」とからかうように言います。すると、アコは「格好いいところもあるよ」と反論しました。それを聞いた奏は、アコの頭に手をやり、「分かっているわよ。家族だから。私の弟を助けてくれてありがとう」と笑顔で言いました。
 そこに響とエレンも来て、改めて自分たちは家族のような仲間であると言います。それにアコも同意し、スイートセッションアンサンブルクレッシェンドでネガトーンを撃退しました。
 闘いの後、アコは奏太に話しかけるように「調べの館に行って、おじいちゃんの誕生日に歌を唄わなくちゃ」と言います。それを聞いた響たちが「無理に唄わなくても」と気遣いますが、アコは「ううん、唄いたいの」と笑顔で言いました。
 そして、音吉の誕生パーティーとなります。そして、アコはお祝いの歌を披露しました。それに響たちも加わり、四人での合唱となります。音吉とともに聴いていた奏太が、「なんだ、歌えるんじゃん」と言うと、アコは舌を出して照れ笑いします。そして、皆の笑顔が描かれて話は終わりました。

 毎度ながらの戦闘中の長々とした会話・ネガトーンになかなか気づかない響たち・アコが唄わない理由の不自然さなど、気になる描写はありました。
 また、菓子屋の息子である奏太が市販のプリンを買うことや、なぜ今回ファルセットはアンサンブルを撃墜しなかったのか、などという突っ込みどころも少なからずありました。
 しかしながら、主題である三人と距離を置いていたアコが、心を許す過程を上手く描いていたと思います。また、そのキーマンとして、奏太を巧く使っていました。
 さらに、これまで、常に奏太と一緒にいさせていた事および、ちょっとだけ語られていた「歌は苦手」という設定を見事に活かしていたと思いました。
 そして、奏太が助かった所での奏とアコの会話での二人の表情や、最後のパーティの場面で舌を出して照れるアコなど、各キャラの描き方も上手かったと思いました。というわけで、全体的には満足度の高い話でした。
 次回は、またまた全ての音符が奪われる話とのこと。ノイズと思われる謎の生物も、何らかの力を発動するようです。このまま最終決戦へ一直線となるのでしょうか。

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