いつきの登校場面から始まります。えりかの店の前で可愛い服に見とれていると、そこにつぼみとえりかが現れ、前回頼んだファッション部入部の話をします。
その話は断った、いつきですが、えりかはその微妙な心境をつき、強引に服のデザインを勧めました。
いつきは帰宅して稽古の準備をしますが、その時、ふとひらめきます。そして、その発想をデザイン画にし、さらにその服を着た自分を想像して、うっとりしていました。
翌日、いつきはファッション部が活動している教室の前に現れます。そして、何度か躊躇しながらも、意を決して扉をノックします。そして、昨日作ったデザイン画を見せました。
そのデザインは好評で、皆は驚き、いつきも喜びます。すると、えりかは早速これを元に服を作ろうと言い、つぼみも「思い立ったが吉日」と、「昔からの慣用句」第3弾を口にして後押しします。
そして店に行って素材選びが始まります。えりかは最初、紫色の布地を勧めますが、いつきは断ります。すると、今度は、いつきのイメージしていた黄色を勧めました。この、黄色を選ぶのが分かっていて、わざと最初に別の色を勧めた、えりかには、毎度ながら、うまいと思いました。
さらに、つぼみがレースを、ななみ達三人が小物を勧めます。
いつきは、勧められる度に、その可愛さに一瞬うっとりしますが、直後に普段の「生徒会長」らしい態度に無理して戻す、というのを繰り返します。しかし、最後の小物で陥落(?)し、嬉しそうな表情を出さないものの、素直に「可愛い」と答えていました。
さらに、つぼみとえりかは、いつきの家に行きます。そして、母親に茶菓子を振る舞われたあと、デザイン画を元に、型紙を起こす作業を始めました。いつきの部屋は相変わらず、女の子らしさを感じさせられませんが、それを指摘した、えりかに対し、いつきは引き出しを開け、ヌイグルミを見せます。
しかし、型紙が完成した時に、祖父が現れ、稽古の時間であることを告げます。すると、いつきは慌てて型紙を隠した後、稽古に向かいました。
帰らざるを得なくなった、つぼみとえりかは、母親と話しながら、明堂院家の事情や、いつきが武道を志した理由を聞きました。
その頃、沙漠の使徒本部では、新技「ビッグバン・クモジャキースペシャル」を編み出した、クモジャキーが悦にいっており、監視カメラで静かにするよう注意したサバーク博士に出陣を宣言していました。
一方、祖父との稽古で投げられっぱなしだった、いつきは、やはり自分は武道だけ、と決意します。そして、翌日、続きをやりにきた、つぼみとえりかにそう告げます。しかし、えりかはあきらめず、ならば続きは自分たちでやる、と強引に乗り込みます。
そして、裁断を行いますが、その時の集中力に、いつきは武道に通じるものを感じます。さらに、つぼみが縫製を始めると、やってみたくなります。それをつぼみに悟られ、結局、自分で完成させてしまいました。
完成した服を着て、いつきは喜びます。しかし、それを兄のさつきに褒められると、ちょっと表情が変わりました。するとその時、「道場破りだ!」という門下生の声が響きます。それを聞いた、いつきは着替えて道場に向かいました。
するとそこには、長髪の少年・ヒロトがいました。かつては明堂院の門下生でしたが、反則技を多用するという理由で破門され、その意趣返しに来た、という事です。
いつきが相手をし、パンチをかわして、難なく背負い投げで一本を取ります。しかし、そこでヒロトが肩を痛めたふりをすると、心配して駆け寄ってしまい、髪の毛で視界を奪われた後、正拳を顔面に放たれます。それが当たる直前に、祖父がいつきの負けを宣告しました。そして、看板もあっさり渡してしまいます。
そして、いつきは祖父に、しばらく稽古を休むように言われます。師匠として厳しく接しながらも、彼も内心、家のため・兄のために無理をしている、いつきを心配していたわけです。
そう言われた、いつきは、池に映る自分を見ながら、「自分から武道を取ったら何が残るか」と自問します。そこに、つぼみとえりかが現れ、ファッションデザイナーなどを勧めますが、いつきの顔は晴れませんでした。
一方、河原の本拠地(?)に戻ったヒロトは、なぜ自分を叱ってくれなかったのか、と独り言を言います。どうやら、本当は破門を解いてもらいたい、というのが本音だったようです。
そこにクモジャキーが現れ、心の花を取り出し、道場の看板を使ってデザトリアン化し、明堂院家に向かわせます。それを見た、いつきは、つぼみとえりかを避難させ、自ら立ち向かおうとします。
その時間を利用して変身した二人に対し、いつきは「プリキュア、可愛い」と喜び、二人は少々引きます。しかし、すぐ気を取り直してデザトリアンの前に立ちはだかり、早速タクトを取り出します。
ところがその時、「ビッグバン・クモジャキー・スペシャル」が炸裂します。その威力は大地を割るほどのもので、二人は隙間に落ちてしまい、つぼみの片手でふたり分を支える形になります。
それを見て、とどめを刺そうとクモジャキーが歩み寄りますが、いつきが体当たりで阻止します。さらに、クモジャキーの蹴りが頬をかすめますが、ひるまずに一本背負いで投げ飛ばし、さらに関節を極めにいきます。しかし、これはクモジャキーがあっさりはじき飛ばしました。
この間に、闘いの場に戻った、つぼみとえりかは、いつきに感謝するとともに、フローラルパワーフォルテッシモを放ち、デザトリアンを撃退しました。
闘いが終わった後、いつきは祖父・母・兄に対し、自分は心から武道が好きである、という事を告げます。そして可愛いものも同じように好きだとも言い、あわせてファッション部入部を宣言しました。
それに皆が喜ぶ中、自然な笑顔を見せる、いつきの絵で話は終わりました。
全編を通して、いつきの心理描写を主題とした話でした。前回の話では、「兄のため、家のために、可愛いもの好きという本当の自分を押し殺し、男装をする」というような感じで描かれていました。
今回は、それを踏まえ、「可愛いもの好きを少しは表に出したが、まだ、他人の前ではその全貌を見られるのには抵抗がある」という心境を上手く描いていました。
特に、プリキュア出現の時は、周りに知っている人がいないと思ったためか、素直に「プリキュア、可愛い」と言って二人を引かせた、というのは面白いと思いました。
話の各所で、目つきや仕草など、細かい部分で、彼女の心境の揺れが分かりやすく伝わってきました。
また、その一方で、家族に「無理して武道をやっている」と思われている事を知ります。その指摘に対して自問しつつ、「家や兄のためなく、武道が好きだから打ち込んでいる」という事を改めて自覚する、という形でまとめる、というのにも、彼女を事をしっかり描いていると思いました。
二週連続で、脇にまわった、つぼみとえりかですが、今回は、えりかが描写に印象的なものが多々ありました。洋服作りを始める事を躊躇する、いつきに対し、様々な手法をもちいて、彼女をその気にさせたり、自ら作業するように仕向けます。
このあたりの器用さと行動力に、彼女の特徴がよく描かれていると思いました。
それに比べると目立たなかった、つぼみでしたが、「思い立ったが吉日」などと、さりげなく、えりかの計画を手伝っていました。えりか一人になったファッション部が、ここまで活況を取り戻したのも、このような形で、えりかをさりげなくフォローする、つぼみの役割が大きいのでは、とも思いました。
また、「惚れ直した」発言は、漫画と違ってさりげなく流されていました。このあたりが、今後どのように描かれるかも気になるところです。
一方、沙漠の使徒ですが、今回はクモジャキーの豪快な新技が目立っただけでした。技の凄さには度肝を抜かれましたが、名前については、もうすこし日本語を使っても良かったのでは、とも思いました。
次回は、えりかに演劇部長が挑む、という「異種格闘技(?)戦」になるようです。予告にはファッション部員達が何コマか出ていましたので、彼女たちの描写もいろいろあるのでしょうか。そのあたりも含め、楽しみです。