天宮えれなとテンジョウを軸に描いた話でした。
テンジョウの苦い過去を描いて、彼女と天宮えれなとの相互理解への伏線にしたのだと思われました。
ただ、率直に言って、急ごしらえ感が否めない話でした。
今回の天宮えれなの心理描写並びに、テンジョウが精神的に攻撃する題材としたのは、第39話で巨大ノットレイに取り込まれたときに、母親の天宮かえでが言った「えれなの笑顔は本心でない」という発言でした。
しかしながら、このシリーズで巨大ノットレイに取り込まれた人のうち、「本音」を語ったのは、星名ひかるの祖父・春吉だけです。彼は、その話において、ずっと「息子の育て方を間違えた」と愚痴り、取り込まれても同じことを言っていました。
あとのキャラは「ゆがんだイマジネーション」に影響されて、自分が目指しているのと正反対の事を言いましたが、開放されればすぐに本来の自分に戻っていました。
それを考えれば、取り込まれていた時の天宮かえでの発言が本音だったと解釈するのには無理があります。
加えて言えば、今回のラストを筆頭に、その前後の言動を見ても、天宮かえでで本気で「娘の笑顔は作り物だ」と思っているとは思えない場面ばかり描かれていました。
毎回書いていますが、この天宮えれなとテンジョウの確執、さらには母親の葛藤などをこのシリーズできちんと描くのでしたら、春先からその含みがある逸話を積み重ねなければなりません。
それを怠って、この一ヶ月だけで、それらの要素を詰め込んだ話を描くから、このような無理が生じるわけです。
テンジョウの過去設定についても同様です。それを描くなら、もっと前に、今回の舞台となったグーテン星に訪れる話を作っておくべきでした。
唐突に、彼女の故郷に行くことになり、そこの人たちが鼻持ちならないという設定を見せられ、その上で、彼女が歪んだと畳み込まれても、見ているほうは追いつきません。
もし、4月くらいにグーテン星に行っており、6月くらいに天宮かえでが娘の笑顔に疑問を持った話が描かれ、8月くらいに「ジョー=テング先生」を出していたら、この一連の展開は名作になっていたかもしれません。
それだけに、中盤のダラダラぶりと、終盤になって無理やり詰め込んできたシリーズ構成は本当に残念だったと寂しく思いました。
次回はいよいよダークネストが参戦するようです。
12月15日でクリスマス話という事は、二話構成なのでしょう。
そのあと、年明けの最終決戦となるわけですが、それまでに、ここ二ヶ月くらいで描いた敵幹部がらみの伏線をどうやって回収できるのか、気になっています。