漫画「プリキュアアラモード」1巻

 「なかよし」掲載の漫画と長編描きおろし、という構成でした。
 連載中も書いていましたが、二人をメインにして「まぜまぜ」する、という話の作り方には改めて感心させられました。
 また、第一話のギクシャクした位置関係から、だんだんとチームが完成してく流れを感じることができました。あわせて、各話の最後に描きおろされたイラストが、その時点でのプリキュア達の位置関係を描いており、面白いと思いました。

 長編描きおろしは、ちょっと「オトナ向け」の展開でした。
 剣城あきらに執着する敵幹部(漫画オリジナルキャラ)との闘いを通じて、「大好きといえるもの」が存在しなかった琴爪ゆかりの心に変化が生じる、という話でした。
 また、老若男女どころか、敵幹部相手にも、可能な限りの気遣いをする、剣城あきらの描き方も印象に残りました。
 そして、平静を装おうとする琴爪ゆかりが、茶道の稽古で祖母に心の不安を指摘された事、さらにはその自分の心境を面白がる、という描き方も、このシリーズならではの面白さがあったと思いました。
 そして、オチの「オトナ」な台詞も楽しめました。中学生四人は当然意味がわからなかったようですが、剣城あきらはどう思ったのだろうか、と思いました。

 大変楽しめましたが、一つ贅沢を言わせて貰えば、長編一本でなく、中編二本にして、中学生メインの描きおろしも読みたかったものでした。
 そう思うくらい、この漫画シリーズはこれまで以上の可能性を秘めていると感じています。