前回からの続きで、青山の精神がディープブルーの中で蘇ったところから始まりました。一つの肉体の中で激しく争う二つの精神ですが、最後は青山が勝利、いちごにリボンストロベリーサプライズを打たせ、見事ディープブルーは倒れました。形の上ではいちごの技がからんだとはいえ、実際には一つの肉体の中の二つの人格が争っただけの話ですから、キッシュたち三人に続き、ディープブルーまで「仲間割れ」の末に自滅したわけです。一体何をやっているのやら、という感じです。
そしてディープブルー消滅の際に、体内にあったミュウアクアの力が解放され、「エイリアン」を始め、死者も重傷者も全て復活、街も元に戻ります。しかし、いちごだけは、自らの命を賭して青山を復活させ、そのため、命を落とします。
いちごの死を知ってかなしむミュウミュウたち。しかし、唐突にイリオモテヤマネコがいちごの体内から去るような描写が出たかと思うと、いきなりいちごは復活しました。数分の間で死んだり生き返ったりするわけです。「男塾」の王大人の「死亡確認」を上回る安直な死生観と言えるでしょう。
同じTV東京で、「ミュウミュウ」の一年ほど前に放映されたアニメで、同じように「愛する人を生き返られるために、自分の命を投げ出した女性」という描写がありました。その一連の描写-特にその生き返った男が見たもの-は衝撃的で、非常に心に残るものでした。それと比べると、あまりにも軽すぎる「命がけ」でした。
一方、生き返った「エイリアン」たちは、宇宙船に乗って母星に戻ります。キッシュの手には、ディープブルーが滅びる際にこぼれ出た(?)ガシャポンのカプセルくらいの大きさのミュウアクアがありました。量にして100ccといったところでしょうか。「これで母星を救える」と喜ぶキッシュ。遠路はるばる恒星間飛行をして地球まで来て苦労して戦った成果が「ディープブルーの中にあったもの」だった、というのは何とも言えないものがあります。まあ、結果的に異常な独裁者が滅びた上に、母星が救えるのだから、ハッピーエンドと喜ぶべきなのでしょうが・・・。
一方、戦いの終了とともに、レッドデータアニマルの効果が切れて元に戻ったミュウミュウ五人は、久々にカフェミュウミュウに行きました。すると、行方不明だった白金と赤坂が現れ、新たな敵の出現と、まだ変身能力が残っている事を告げます。そして、新たな戦いに向けて変身する五人、という所で話は終わりました。
何度目かの最終回を見終えて、改めて思ったのは、1年間やってきて、登場人物を全然生かしきれなかったな、という勿体無さでした。それぞれ特徴のある五人の特徴を生かし、話ももっと練って作れば、いくらでも面白くなったのに、とつくづく思います。なお、最終回のED終了後の映像には「また、いつか」と書かれていました。製作していた人たちも「不完全燃焼」を自覚していたのかもしれません。
そのへんについて思うところも、また時間があったら書いてみたいと思っています。作品として明らかに失敗していると認識しているにも関わらず、終わって2年以上たっても思い入れが消えないのですから、我ながら本当に不思議です。それだけ、「東京ミュウミュウ」には可能性が内包されていたという事なのだろう、と思っています。