Princess第10話

 ドレスアップキー探索から、白金寮母の謎、ノーブル学園に隠された謎の場所、そして、七瀬ゆいの見ているところで変身、とジェットコースターのように激しい流れの話でした。
  話の流れと同様に、一つ一つの逸話も、感心したり、違和感があったり、不思議に思ったりと、さまざまなものがあり、複雑な話になっていました。

 冒頭、部屋で宿題をする春野はるかと七瀬ゆいの描写から始まります。
 ここで、変なタイミングでカナタ王子が現れた事もあり、結果として、春野はるかは、七瀬ゆいに勉強を教えてくれと自分で頼みながら、「やはり、みなみさんに教わる」と自らキャンセルする、という失礼な事をする形になってしまいました。
 さらに、寝る前に白金の話題になるのですが、そこでも、七瀬ゆいの「白金さんを尾行しない?」という誘いを断りつつ、海藤みなみ・天ノ川きららと三人で尾行し、しかもそれを七瀬ゆいにバレてしまう、という流れになります。
 もし、七瀬ゆいが傷つきやすい性格だったら、春野はるかに嫌われた、と思ってもおかしくない言動です。
 結論から言えば、このあと、七瀬ゆいの目の前で変身する事の伏線でした。そこでのフォローはあったのですが、部分的に見れば、もっと違った描き方もあったのでは、と思いました。

 前半の「主役」は寮母の白金でした。天ノ川きららの母の在校中から今と変わっていない、という衝撃的な設定が明かされます。
 そのような、さりげない会話から、白金が「ノーブル学園の主」である事を自然に伝えるのは面白いと思いました。
 また、そこで描かれた白金の神出鬼没ぶりと、忍者説にも笑えました。
 そして、翌朝、プリキュア三人と妖精二人で白金さんを尾行します。ここで、妖精も含め、変装のつもりか、サングラスをかけます。
 ここで、春野はるか・天ノ川きらら・妖精兄妹が同時に、「スチャ」と口に出してサングラスをかけ、それを見た海藤みなみが、一瞬、戸惑った表情を見せながら、ちょっと遅れて同じく「スチャ」と口に出してサングラスをかけた描写も、大変楽しめました。

 そして、五人が白金の後を尾行し、さらにその後を七瀬ゆいが尾行する、という形で、隠し扉から地下室に入り、さらにバラが咲き乱れる庭と、そこに佇む小屋が現れます。
 ここは、一言で言えば「ノーブル学園のOB会館」でした。そして、壁には、歴代OBが卒業式後に書かれた「夢」が貼られています。
 その中には、海藤みなみの兄・わたるや、天ノ川きららの母・ステラのものもありました。
 ここで驚いたのは、母親が中学時代から「天ノ川」姓だった事でした。結婚相手も偶然「天ノ川」だったのでしょうか。それとも、婿養子を取ったのでしょうか、まさか、同じ「読モプリキュア」である蒼乃美希の母親同様、離婚したのでしょうか。
 ちょうど、直前に発売された、なかよしに「三人は異母姉妹説」があった事もあり、海藤財閥の当主とカリスマモデルの…、などというゴシップ週刊誌みたいな事まで想像してしまいました。

 それはともかく、そこに現れた白金により、この建物とローズガーデンについて明かされます。そして、それを創設したのは、卒業後すぐ、この仕事についた白金だった事も伝えられました。驚異的な愛校心としか言いようがありません。
 かなり深いキャラ設定がされている白金の、今後の活躍が改めて楽しみになりました。
 ところで、この建物、外には風車があり、中には水路が張り巡らされて水車が回っています。しかしながら、別に粉を挽く施設があるわけでもなく、この風車と水車の意味は謎です。
 これも何かの伏線なのでしょうか。非常に気になりました。

 そこにクローズが現れ、この建物の壁に書かれた夢をまとめてゼツボーグ化します。
 別に、その場所に「夢」があれば、元になる人間は必要なかったようです。これなら、人を探すより、卒業アルバムあたりを標的にしたほうが効率的なのでは、と思いました。
 あと、既に成就した天ノ川ステラの夢もゼツボーグの材料にできるのだろうか、と気になりました。
 それはともかく、ゼツボーグ登場時に七瀬ゆいが転んだ事もあり、三人は彼女の前で変身せざるを得なくなります。
 これをするために、冒頭で、「プリキュア活動に彼女を巻き込まないために、ぎくしゃくした言動をする春野はるか」を描いたのでしょう。先述したように、冒頭の描写自体はひっかかりましたが、このあたりは筋が通っていると思いました。

 戦闘のほうは、一度は普段よりも多くの夢を集めたゼツボーグに、春野はるかのフローラルトレビヨンが跳ね返されます。
 しかし、初となる、三人の必殺技同時発動により、勝利しました。
 三人は、新ドレスアップキーを入手して喜んでいます。それを物陰で七瀬ゆいが見ているのですが、彼女には一顧だにしません。この描写は、かなり違和感がありました。
 そして、ディスピアがプリキュアの前に現れ、一方でカナタが新アイテムを発見する、というところで話は終わりました。

 話の多くは、ノーブル学園OB会館の探索と紹介に費やされていました。この建物並びに設定が、今後、話の鍵をにぎるのでしょうか。
 また、白金に関する描写並びに、それをサングラスをかけて尾行するくだりも楽しめました。
 ただ、七瀬ゆいがらみの描写は、冒頭や戦闘終了後の扱いがちょっとおかしいとも思いました。
 それはともかく、変身を目撃した彼女は、今後、プリキュアになるのでしょうか。それとも、正体を知る協力者になるのでしょうか。このあたり、かなり気になりました。
 次回は、ディスピアの支配する世界で、強大化したクローズと闘う話になるようです。
 普通に考えればクローズに死亡フラグが立った感じです。「5GoGo」以来、久しぶりとなる、プリキュアに敗れて散華する敵幹部が描かれるのでしょうか。
 また、一緒に異世界に飛ばされた七瀬ゆいはどうなるのでしょうか。そのあたりを中心に、色々と楽しみです。