ネオキングビョーゲンとの戦闘に決着がついた話でした。
前回、前々回同様、毎年恒例の「最終決戦」において、これまでにない描き方をした素晴らしい話でした。
また、プリキュアの正体判明と、それに対する、家族、まわりの人の対応の描き方にも感心させられました。
冒頭で、シンドイーネの浄化を知ったネオキングビョーゲンが、彼女に一定の評価をしつつ、「あの程度の下僕、まだまだいくらでも作れる」と言ったのが印象に残りました。
悪質企業の経営者などが「お前の代わりなどいくらでもいる」と言うのに通じるものがありました。
その後、テアティーヌのバリアが力尽き、ネオキングビョーゲンが世界中を蝕む事に成功し、プリキュアとヒーリングアニマルを体内に取り込みます。
そして、「生きるということは闘うこと、その勝者が我だっただけの話だ」と勝ち誇りました。
それに対し、花寺のどかは「生きることは闘うこと、そうだね、私もそう思う」と肯定します。
といっても、ネオキングビョーゲンの覇権を肯定したわけではありません。
自分がダルイゼン由来の病気と闘った事をはじめ、沢泉ちゆ・平光ひなた・風鈴アスミ、そしてヒーリングアニマルたちが闘い続けた事を語り、これからも、健やかに幸せに生きるため、負けないために闘い続けると宣言しました。
向こうが、自分の目的を達成するために、他人を不幸にするのなら、こちらも闘うのは必然です。それを、このような形で明確に言語化した事にも感心させられました。
そして、プリキュア・ヒーリングアニマルの八人は再び立ち上がります。
その様子が、すこやか市の皆にも見え、皆、同じように「生きたい」という想いを共有します。
その、蝕まれた地球に住むすべての生物の力がプリキュアにやどり、その力でネオキングビョーゲンを倒しました。
闘いが終わり、四人は力尽きて草むらで眠ります。その描写が前期クレジット画面を模している、というのも印象に残りました。
そして、皆は、プリキュアの正体を知るのですが、それを「知らなかったこと」にします。
この「秘密にしていたのだから、何らかの理由があるのだろう。だから余計な詮索はしない」というやり方にしたのも、感心させられました。
第14話で描かれた、すこやか市の人々が持つ、独特の考え方に通じているのでしょう。さらに、第7話で描かれた「プリキュアの秘密がバレたら大変な事になる。しかし何が起きるかわからない」という設定を活かしたな、と思いました。
そして、家族やクラスメートは、あえて何も言わないものの、それぞれヒーリングアニマルにプレゼントをします。
また、円山先生とクラスメートも、ヒーリングアニマルを見ても、黙っています。
この「皆がヒーリングアニマルにお礼」というのが、このシリーズの主題を徹底して貫いており、心底感心させられました。
数日後、ヒーリングアニマルたちと風鈴アスミがヒーリングガーデンに帰る日がきました。
花寺のどかと沢泉ちゆが笑顔なのに対し、平光ひなただけは寂しげな表情をしている、という描き方にも感心させられました。
そして、沢泉ちゆとペギタン、平光ひなたとニャトランがそれぞれ分かれの言葉を交わし、最後に花寺のどかとラビリンの番になります。
ラビリンは途中で泣き出し、「危ないことに巻き込んでごめんラビ」と謝ります。第2話で、花寺のどかの負担を心配して、コンビ解消をいい出したときから、ずっと続いていた気持ちなのでしょう。
それに対し、花寺のどかは「ずっと心配してくれていたんだね。ありがと。でも、私ね、大変だったけど、楽しかったよ。エヘヘ」と微笑みかけます。
そして、そのタイミングで、前期EDの「ミラクルっとLink Ring」が流れました。これも絶妙の演出だと感心しました。
筆者の記憶では、シリーズのクライマックスで前期EDが流れたのは、「Splash☆Star」の最終回以来です。
その「笑うが勝ち、でGo!」も「Splash☆Star」の主題が歌詞に込められていました。「ミラクルっとLink Ring」にも同じ事を感じていただけに、これは本当に心に残りました。
一連の「最終決戦」の描写は、プリキュア史上最高だと心底感心させられ続けました。このシリーズに出会えた事を本当に感謝しています。
次回は最終回です。どんな素晴らしい話になるか、と期待しているのと同時に、もうTVで「ヒーリングっどプリキュア」が見れない、という寂しさも感じています。