前半の敵だった「闇の魔法つかい」がメインを張った話でした。
あと、オルーパが「闇の魔法」の仕掛け人である事が判明した話でもありました。
さらに、闇の魔法つかい誕生と絡めて、校長とクシー(後のドクロクシー)の熱い友情が描かれた話でもありました。
そして、その別れの描写を通じて、最終回で朝日奈みらいと十六夜リコの別れがあるかも、と示唆した描写が気になった話でした。
「闇の魔法」を生み出したオルーパは、当然ながら、自らの手で生み出した形になった闇の魔法つかい達を見下しています。
前回、スパルダはそれに対する微妙な心境もあって「オルーパの旦那」と呼んでいました。
しかしながら、それは「闇の魔法の本を取り返したい」という本心に気付かせないためだったわけです。このあたりの描写の細かさに感心しました。
一方、唯一、プリキュアへの再挑戦を拒否したバッティは、校長との会話で、ドクロクシーのこれまで知らなかった一面を知り、考え方を修正していました。
前半でも、バッティはドクロクシーへの忠誠心が強く、そのため、ヤモーを疑った事もありました。消滅の場面も、エメラルド獲得というドクロクシーへの忠誠を貫いた事によるものでした。
その一貫性並びに、かつて疑った事もあるヤモーが、持ってきたドクロクシーの像を見て、決断した、というのも上手い描き方だと思いました。
なお、今回は闇の魔法つかいが生み出した「モットヨクバール」がオルーパの「ドンヨクバール」と闘って勝利する、という場面がありました。
ドンヨクバールが出てきた時、なぜヨクバールと声優さんが違うのだろうか、と不思議に思っていたのですが、この闘いの伏線だったわけです。凝った作りだと思いました。
さて、それだけ部下に信頼されていたドクロクシー=クシーですが、校長への友情は伝わってきましたが、闇の魔法に関しては今ひとつよくわかりませんでした。
なんだかんだ言って、結局のところ、オルーパの陰謀に気づかず、向こうの描いたシナリオどおりにデウスマスト眷属復活に手を貸してしまったわけです。
本人は、闇の魔法の研究がデウスマストの眷属からの防衛に役立つと感じていたようですが、実際は利用されていたわけで、しかもそれに気付かないまま悪堕ちして死んでいったわけです。
美しい回想シーンのおかげで、褒められているように見えましたが、実際は身も蓋もないけなされぶりだな、と思いました。
一方、その仕掛け人だったオルーパですが、スパルダに反逆されたあと、変身します。その姿は、天使の羽根と悪魔の羽根を持つ神々しくかつ禍々しいという、ルシファー的なものでした。
この描写並びに、今回明かした話を見ると、彼がデウスマストなのだろうか、と思いました。もっとも、これまで他の眷属も含め、「デウスマスト様」などと呼ぶことはなく、みな、呼び捨てです。
それを考えると、「デウスマスト」というのは個人の名称でなく、眷属全体についた名称なのだろうか、などとも思いました。
いずれにせよ、その中でオルーパが頭一つ抜けた力を持っている事は確かです。今回、いったん敗れた形となり、闇を各所に振りまきました。これが、先の侵攻で敗れた時と同じ、復活への伏線なのだろうか、と思いました。
というわけで、敵組織でいろいろあったなか、朝日奈みらいと十六夜リコの存在感はほとんどありませんでした。
前半でも買い出し係くらいしか出番がなく、格闘場面まで「モットヨクバール対ドンヨクバール」に奪われてしまった結果、必殺技を出すだけの存在になっていました。
仮にも主役なのですから、もっと、この「闇の魔法つかい対デウスマストの眷属」の争いに積極的に関わって、見せ場を作ってもよかったのでは、と少々残念に思いました。
あと、今回の描写の節々に、最終回で二人の別れを示唆するような含みを感じました。
過去にも何度か最終回を「別れ」で盛り上げたシリーズはありました。しかし、そこでプリキュア同士、もしくはプリキュアと妖精が別れようと、別れずに済もうと、視聴者がそのシリーズのプリキュアと別れる事に変わりはありません。
それだけに、「別れでの盛り上げ」は見ていてちょっと鼻白みます。
そのあたり、最終盤に向けて、ちょっと気になりました。
次回はクリスマス話であり、最後の日常描写話になりそうです。
予告では、勝木かなと長瀬まゆみが目立っていました。最終決戦を前に、勝木かなの宿願であった「魔法つかいの存在証明」ができるのでしょうか。
また、サンタコスでポーズを取るベニーギョも印象的でした。この三人と、プリキュア三人が存分に描かれる話になることを期待しています。