第41話・れたす、気絶した白金の唇を奪う

 またまたディープブルーの叱責から始まります。「作戦を常にミュウミュウに妨害されているから倒せ」と命令します。しかしながら、ここ数回の作戦を見ると、前回の「ドーム球場陥没作戦」はタルトの気まぐれで、その前の「いちごの夢作戦」はキッシュの錯乱で、さらに前の「ビッグサイトでミュウアクア爆発作戦」は成功寸前で自らの分身・蒼の騎士が妨害したわけです。したがって、この叱責はお門違いです。
 しかしながら、真面目なパイはまたまた苦心して凝った作戦を考え、キメラアニマを開発します。今回の作戦は「東京タワー作戦」の東京湾版。汚染物質を含んだキメラアニマを育てて、東京湾を死の海にする、というものです。しかもディープブルーの説教もふまえ、ミュウミュウ対策として、別の場所に大量のキメラアニマ化させた魚を発生させ、そちらに注意をそらす、という手間のかけようです。
 それはいいのですが、この作戦、「人類を排除して、母星の仲間を地球に呼ぶ」という彼らの本来の目的に何か役に立つのでしょうか。

 パイのおとり作戦にまんまとひっかかったミュウミュウ一行は、キメラアニマ魚の発生地点を調査します。戦いの前に、れたすと歩鈴が「話し合いで解決できないものか」と提案します。歩鈴の場合は前回の事もあるのでしょう。しかし、ざくろさんが即座に「これまで戦いつづけていたのに、今更やめられない」などと、彼女らしくない非論理的な発言をします。せっかくざくろさんに話させるのなら、「地球上で人類と『エイリアン』が共存できない以上、むこうが侵略を諦めるか、人類が地球を捨てでもしない限り、解決はできない」とでも言ってほしかったのですが・・・。いずれにせよ、ミュウミュウの中ではざくろさんの発言が絶対であるため、この話はそこで終わりました。
 というわけで海上調査が始まりました。今回はなぜか白金・赤坂もボートに同乗し、前線で指揮をとります。そしてなぜか一瞬、れたすと白金はボートで二人きりに。西風がどうこうとかいう情緒的な会話をしていました。
 その一方、赤坂はマシャに周囲の偵察を命じました。その配慮が成功し、マシャは作戦の本体である汚染物質キメラアニマを発見しました。すぐにパイに見つかり、撃退されますが、通信が途絶えた事により、白金・赤坂は異常に気づきました。
 そこで、二手に分かれますが、なぜか白金は自分とれたすの二人で行く事にします。ただでさえ、これからの展開のための「人選」ですが、冷静に見るとかなり無理があります。
 そしてマシャ消失地点に向かったものの、あっさり汚染物質キメラアニマにボートを沈められ、二人は海に沈みました。
 白金を心配するれたすですが、なぜか急に白金から淡い光が放たれたので、見失う事はありませんでした。その光は白金が首にかけていたミュウアクアの破片です。しかし、海上にいる間はこの「ミュウアクアの破片」に関する伏線がいっさいなく、いきなり出てくるというのは構成が粗いと言わざるを得ないでしょう。
 そのれたすの前に、まずはキメラアニマが、続いてパイが立ちはだかります。対して、パイはもちろん、言葉が通じるとは思えないキメラアニマにも「お願いです、そこをどいて下さい。私はあの人を助けたいだけです」と丁寧します。このへんの描写は彼女らしさが出ていていいと思いました。しかしもちろんそれでは解決できず、結局戦いになり、それをかわして何とか白金の元にたどりつきます。

 そしてついに白金のもとにたどりついたれたす。無事を喜ぶのは分かるのですが、次にいきなり気絶している白金にキスをしました。大胆とか積極的というのを通り越しています。たとえば、これまで、れたすと白金の間に、「お付き合い」みたいな行為があるのなら、まだ理解できない事もありません。しかし、確かにこの話を含めて数回、「れたすの白金への淡い恋心」というような描写はありました。しかし、あくまでもその程度の描写までです。れたすが白金とそれらしい会話をした事など、一切ありません。
 それが「貴方がいないと私は・・・」などといいながら懸命に追いかけて、いきなりこれです。何を考えて作ると、こんな無茶苦茶な描写が出てくるのでしょうか。

 一方、海面ではミントエコーを打ち込む事で巨大化したプリングリングインフェルノで魚キメラアニマをまとめて捕獲、妨害しようとするタルトはざくろさんが抑え、そのうちにいちごがリボンストロベリーサプライズでまとめて魚を元に戻しました。もちろん、このような連携は全てざくろさんの指揮によるものです。それにしても、なぜ本人たちも知らなかった「プリングリングインフェルノは、ミントエコーを打ち込む事によって巨大化する」という事を知っていたのでしょうか。ざくろさんの能力の深さは止まるところを知りません。

 話は戻って、れたすのほうは、白金の首にかかっていたミュウアクアの力で二段変身し、一気に海上に戻ります。そして、その勢いをかって、海面のみんなが苦戦していた汚染物質キメラアニマにもダメージを与え、一気に決着をつけてしまいました。

 そして、海面の皆で白金をからかって、話は終わります。それはいいのですが、今回の「れたすのキス」はこの話でも、その後の話でも、一切出てくる事はありませんでした。二人の仲が進展する事もなく、また「淡い恋心」に戻ってしまいました。そうなると余計、「あれって何だったのだろうか?」という事になります。
 ここまでの話および、以降の話で、この白金とれたすの恋愛をきちんと描いていれば、この話はいい話になっていたかもしれません。しかし、それがなかったために、意味不明の話になってしまいました。
 ある意味、「ミュウミュウ」の構成の中途半端さの象徴とも言えるかもしれません。

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