氷川いおなが動物園でデートし、それがきっかけでイノセントフォームに開眼する、という話でした。
そのため、「デート」が話の主題になるのですが、そこで描かれた氷川いおなが、これまでの彼女の設定と完全に違う人物になっていました。
なんか、スタッフのほうに含むものがあり、わざとやったのではないか、と思えたほどの「別人っぷり」でした。
また、ブルーの「恋愛禁止令」がうやむやの上に反故になった、という話でもありました。
今回の話で、一番印象に残ったのは、キリンの目に関する会話でした。
あの場面を見ていたとき、「S☆S」第31話での、星野健太が「キリンの目はキリリとしている」というボケに対し、宮迫学が「キリンとキリリをひっかけただけじゃないか。それに、キリンの目は草食動物らしい優しい目をしているんだよ」と突っ込みを入れた場面を思い出しました。
キリンの目つきを意識したのは、あれ以来、8年ぶりの事でした。そういう事もあり、懐かしさを感じました。
それはともかく、今回の氷川いおなの描き方は、ある意味衝撃的でした。過去に描いた彼女の特徴をほぼ全否定しているような感じでした。
空手の有段者で、サッカーをやらせれば成人男子と混じってプレーし、2度もゴールを決めるほどの運動神経を持っていたはずの彼女が、フリスビーをまともに投げられません。
また、その言動も、納得できないなら「神様」相手にも堂々と反論し、結婚式に呼ばれれば、大人と遜色のない物腰からは、かなりかけ離れていました。
いくら初めての「デート」で緊張していた事を割り引いても、かつてのしっかりとした振る舞いをした人と同一人物とは思えませんでした。
そして、戦闘においても、相手の通常攻撃に対して恐怖を覚え、目をつぶって両手を顔の前で交差させるという、これまでの闘いぶりから考えられないような弱々しい所作まで見せます。
さらに細かい所まで言えば、他人の金で買い物を頼まれた際に、1円単位で価格にこだわる「節約ぶり」を見せた彼女が、頼まれもしないのに、ソフトクリームをおごろうとする、というのも奇異に感じました。
ちなみに、今回のゲストキャラ・海藤裕哉を助けたいという「想い」でイノセントな心に目覚める、という設定になっています。それで目覚めるのに、姉の氷川まりあを助けたいという想いでは目覚めなかった、というのも変な話だと思いました。
このように、今回出てきた「氷川いおな」は、外見だけが同じで、性格・能力とも、これまで出ていた氷川いおなとは別人としか言いようがありませんでした。
今回の筋立ては極めて唐突な上に無理がありすぎます。それに反発したスタッフが、あえて「外見だけ氷川いおなで中身は別人」というキャラづくりをしたのだろうか、と思ってしまったほどでした。
一方、ゲストの海藤裕哉ですが、これまたすごいキャラだと思いました。
白雪ひめと二人で手を洗っていた氷川いおなに告白するわけですが、いきなり、白雪ひめに向こうに行け、というわけです。
続けて、面識もないのに、呼び捨て&お前呼ばわりで「告白」するわけです。なんか、「やってはいけない例」の見本として使えるような「告白」だと思いました。
また、最後では交際を断られるわけですが、そこでの「俺の事嫌いじゃないだろ」という自信満々のセリフもすごいと思いました。まあ、首尾一貫しているとはいえますが…。
あと、今回の話は映画前という事もあり、特に意味のない動物を何度も描いたり、表情を描かずに体や靴を描いて会話させるなど、低予算ぶりが目立った話でもありました。
ただ、そんな中で、ナマケルダだけは、面白く、かつ凝った描写がいろいろあり、楽しめました。
さらにホッシーワとのかけあいや、デートをぶち壊した時、さらには去り際の台詞も凝っており、楽しめました。
そういうこともあり、今回の話の「主役」はナマケルダだった、と思ったほどでした。
ところで今回、デートにあたり、氷川いおなが「恋愛禁止令」をたてに断ろうとします。しかし、それを言われたブルーは黙って微笑んだだけでした。そして実際にデートが実行されたわけですから、恋愛を容認したと解釈せざるを得ません。
まあ、ブルーの事ですから、後で恋愛がきっかけで問題が発生した際に、「だから恋愛は禁止だと言ったよね。あの時だって、別に自分は黙っていただけで、恋愛していいなんて言った覚えはないよ」とか平然と言いそうですが…。
いずれにせよラストでは、大森ゆうこが「これからもプリキュアも恋も頑張ります」と宣言し、愛乃めぐみと白雪ひめも同意します。
これを見る限り、うやむやのうちに、「恋愛禁止令」は反故になってしまったようです。
ついでに、仲間うちだけの連絡手段であるはずのキュアラインを海藤裕哉に使わせる、という「ルール違反」が堂々と行われていた、という話でもありました。
というわけで、色々な点において、これまで描いてきたものをチャラにする、というある意味衝撃的な話でした。
次回は、氷川いおなに触発された愛乃めぐみが、自分もイノセントフォームを得ようとする話のようです。そのために彼女が考えたのは、「イノセントフォームという見返りを目当てに他人に親切な事をする」でした。
この予告を見る限り、前々回で「アンラブリー」に揶揄されたことを、地で行う話のようにしか見えないのですが…。
映画公開までは、今回のような話が続くのでしょうか…。