町の子ども会の潮干狩りにプリキュア達が参加する、という筋立てでした。
今回のゲストキャラである、卓真という少年と、相良誠司の妹である真央の関係が主題という感じでした。
潮干狩りの場面では、卓真を軸にしながらも、プリキュア三人の人となりが色々と面白く描かれており、楽しめました。
冒頭、久々登場の増子美代が、世界中でプリキュアを倒している、ファントムのニュースを報道する所から始まります。
その正体は謎とのことでした。オレスキーと違ってインタビューに答えなかった、という事なのでしょうか。
その映像を見ながら、プリキュア三人はその強さに驚きます。
特に、直接闘った愛乃めぐみは、改めてその強さを思い出していました。そして、いつも明るく元気な彼女にしては珍しく、落ち込んだ表情を見せます。
すると、ブルーが「そうやって暗い気持ちになるのは、世界を不幸にしようとする幻影帝国の思う壺だ。だから、こちらが明るい気分でいるのが大切だ」と言います。
一見、もっともらしい事を言っていますが、要は現実逃避の勧めでしかないのでは、と思いました。まあ、ある意味、「ブルーらしい」とも言えますが…。
しかしながら、「神さまのお言葉」なだけに効果は抜群でした。皆、それに従って明日の潮干狩りの事に頭を切り替えます。そして、これ以降、ファントムの名が出ることはありませんでした。
そして、直後に相良誠司から愛乃めぐみ宛に、キュアラインで潮干狩りの連絡が入ります。その通話の間、愛乃めぐみと大森ゆうこが嬉しそうにしている一方で、白雪ひめは不機嫌そうな表情をしていました。
短い描写ですが、それぞれの心境が面白く描かれていると思いました。
なお、OP前の「10週年挨拶」ですが、今回はプリキュア放映通算500回という事で、現役四人の挨拶となりました。
まず、キュアフォーチュンが礼儀正しい挨拶で音頭を取ろうとします。しかし、そこに愛乃めぐみ、さらには白雪ひめが乱入してきます。
この乱入があった時の、キュアフォーチュンの表情が上手く描けていると思いました。
そして、白雪ひめの乱入の時に、二人を叱ろうとします。このタイミングもいいと思いました。
その時に、大森ゆうこが入ってきて、うまくまとめます。キュアフォーチュンの表情も戻っていました。
今後描かれる四人の関係はこのような感じになるのでしょうか。早くそれを観たいものです。
あと、今回、四人は、普段とは違う服装・髪飾りをつけていました。500回記念衣装だったのでしょうか。また見たいものです。
潮干狩りのほうですが、集合の時から、今回ゲストキャラの卓真が、仮面ライダーのお面をつけてパフォーマンスを繰り広げます。
相良誠司の妹・真央はかなり嫌がっているようです。一方、愛乃めぐみはひと目で気に入ったようで、「実は私もヒーローなんだ」と言います。
一瞬、プリキュアの正体を明かすのでは、と周りは驚きます。
しかし、その直後、愛乃めぐみは、白雪ひめに向き直り、手を握って、「ひめ、実はわたしは、めぐみマンなんだ」と言いました。
なんかウルトラセブンの最終回を彷彿させる言い回しでした。パロディなのでしょうか。
さらに、卓真のほうに向き直り、「いざとなれば目からビームを出す」などと、「本当の事」を言っていました。
その様子を見ながら、白雪ひめは、「女子なのにマンなのか~」と突っ込みを入れていました。
その後も、格好をつけるものの失敗ばかりする卓真の描写が中心に話が進みます。
この卓真ですが、お面は口のところが空いています。ネットで調べてみたのですが、市販されているプリキュアのお面も仮面ライダーのお面も口の部分はありました。
口の部分が空いている仮面ライダーのお面は、やはりライダーマンしかありません。えらくマニアックな物を持っていると思いました。
まあ、単に口を覆うお面だと、声をそれっぽく作らなければならないから、という理由なのかもしれませんが…。
他にも、「疾風のように現れて」だの「(蛤)ゲットストリーム」などと、やけに古い作品の台詞を言っていました。かなりの濃いヒーロー物ヲタなのだろうか、と思いました。
プリキュアのほうですが、大森ゆうこは、毎度の事ながら、「食」への強いこだわりを見せていました。
また、食品としての、蛤の優秀さを、卓真になぞらえるなど、気遣いも見せていました。
あと、卓真が、「めぐみマン」になぞらえて、「ゆうこマン」と名付ける(?)一方、白雪ひめの事は「ヒメルダー」と呼びます。すると、「え!?ひめマンじゃないの?」と驚いて(?)いました。
この「○○ダー」というヒーローは今世紀に入ってからは出ていないと思うのですが、このあたりも、卓真のマニアックぶりがさりげなく描かれていました。
あと、先ほど、めぐみに「女子なのにマン」と突っ込んでいたにも関わらず、自分に「マン」がつかないと驚く、という白雪ひめも面白いと思いました。
その様子をオレスキーが見ていました。後ろにナマケルダとホッシーワもいました。
二人が、皮肉半分にオレスキーの台詞を先取りして言うと、「お前たち、わかってきたようだな、俺様の事が」と嬉しそうに言います。
それに対し、ホッシーワは「ええ、面倒くさ男っていう事が」とからかい、ナマケルダも同調します。
しかし、そういう発言はオレスキーの耳には入りません。満足そうに「いい感じになってきたぞ、我らオレスキートリオは」と言い、二人を呆れさせていました。
そして、二人の反応など気にもせず、そのまま出撃していきました。残された二人は、珍しく意気投合して、オレスキーを皮肉っていました。
この敵幹部の描き方も、色々と楽しめました。
一方、潮干狩りでは、卓真が、もう一人の女の子、エリのために代わりに貝を取っていました。真央も隣で手伝っています。
その様子を見ていた愛乃めぐみが、「わたしも手伝いたい」と言うと、大森ゆうこは「邪魔しちゃダメ」と言います。
愛乃めぐみは意味がわからず、残念そうな表情をします。一方、白雪ひめとリボンは、大森ゆうこの言いたいことを理解し、「なるほど」と言っていました。
その愛乃めぐみの鈍感ぶりに対し、大森ゆうこは「好きとか嫌いとかにもっと興味を持ったほうがいいと思うわ」と言います。それを聞いた愛乃めぐみは、ブルーに抱きしめられた時の事を思い出し、自分の胸のときめきを不思議がっていました。
そうこうしているうちに、子ども三人がオレスキーに襲撃されます。三人を鏡に閉じ込めるのですが、その時の真央の「また、わたし!?」という不運の嘆き方が妙に印象に残りました。
そして三人が変身して闘いが始まりますが、大森ゆうこは、殴るけるは一切しませんでした。
闘いは、圧倒的にプリキュアが有利で、オレスキーとサイアークは反撃らしい反撃ができません。
途中、大森ゆうこが白雪ひめの手を握ってハニーテレポートを発動し、二人とも瞬間移動する、という場面もありました。ここでも、大森ゆうこは、移動後に「ジャジャーン」と言っていました。技と台詞がセットになっているようです。
今回のサイアークは顔が蛤なのですが、最後はチェリーフラメンコにフォームチェンジをした愛乃めぐみに「情熱の炎を受けて美味しくなってね」と言われ、新技「ラブリーファイヤーフェスティバル」を受けて美味しく焼きあがってしまいました。
そして、「後は美味しくいただくだけね」と言った大森ゆうこが、スパークリングバトンアタックでトドメを刺しました。
闘いが終わると、大森ゆうこは「オレスキーさん、一緒に蛤食べましょう」と言います。一瞬、喜びかけたオレスキーですが、「その手は桑名の焼き蛤だ」と絶妙な返しを言って、去って行きました。
なお、今回出てきたカードは、新たなフォームチェンジ「ココナッツサンバ」でした。それを見た大森ゆうこが「今度はどんな技を出そうかしら」と言ったあたり、このシリーズならではの台詞だと思いました。
そして、真央も卓真を認める発言をし、最後は皆で蛤と大森ゆうこ提供の焼きおにぎりを美味しく食べる、という所で話は終わりました。
今回一番出番が多かったのは、ゲストキャラの卓真でした。今後、真央と絡む形でレギュラーになるのでしょうか。
キャラ的には、よくある「ドジな所もあるが、いざとなれば人のために頑張るいい少年」でした。率直に言って、今ひとつ個性が感じられませんでした。
ただ、彼を取り巻いての、プリキュア三人のやりとりは色々と軽妙で楽しめました。
卓真のノリに合わせて突っ走る愛乃めぐみ、今回は面白い突っ込みが目立っていた白雪ひめ、「食」へのこだわりと、「お姉さん格」の言動を見せた大森ゆうこと、三者三様で個性を出していました。
これに、キュアフォーチュンが加わるとどうなるのでしょうか。OP前の掛け合いが、絵も含めて絶妙だった事があり、こちらも早く見たいものだ、と思いました。
一方、ファントム登場によって今の立場を奪われる危機感をまるで感じなかった「オレスキートリオ」の会話もまた楽しめました。
次回は、白雪ひめの里帰り話です。設定に関する重要な位置づけであると同時に、「母の日話」としても面白くなりそうで、大変楽しみです。