Hapiness第6話

 リボンと大森ゆうこがメインの話でした。
 冒頭の、リボンの働きぶりから驚かされました。妖精の姿のままで、ここまで働いた例は、あまり記憶にありません。
 また、状況を察した大森ゆうこが、間接的な方法で、白雪ひめを諭していく、という展開も興味深く見ることができました。

 冒頭、リボンが昼食の魚のパイ皮包み焼きを作る所から始まります。
 あの小さい体で、人間用の調理器具を自在に操る姿には驚かされました。最後も、自分の体と同じくらいの大きさの皿を、オーブンからたやすく出していました。
 昨年のダビィのように、人間などに変身することによってプリキュアを助ける妖精は過去にもいました。しかしながら、この姿のまま、ここまで働く妖精はそうはいないでしょう。
 しかし、白雪ひめは、先週、愛乃家で食べた事が忘れられないのか、パンケーキを食べたい、とワガママを言い始めました。
 最初は、リボンも栄養の事などから説得しようと努力します。しかしながら、話を聞かない白雪ひめについにブチ切れ、「卵一つ割ったことのないお子ちゃま」などと言って喧嘩になります。
 すると、白雪ひめは大使館から逃げ出しました。途中、愛乃めぐみとすれ違いましたが、気付きもしません。
 リボンの意外な一面および、その場にいながら、声一つかけない、ブルーの「「神さまってたって、たいしたコトしてない」ぶりに驚かされました。

 一方、河原では、ランニング中の大森ゆうこと相良誠司がバッタリ会っていました。大森ゆうこは、空腹にして食事を美味しく食べるのが目的と明言していました。
 第4話では早朝に走っていた所をみると、三食のたびに走っているのでしょうか。
 これまでも、家が食べ物を扱っており、その影響で食べ物を作る事を得意とするプリキュアはいました。しかしながら、ここまで「食」にこだわりを見せる人はいませんでした。
 彼女のこだわりが、今後どのように描かれるか、楽しみです。

 その二人が会話しているところに、白雪ひめが現れました。
 即座に、大森ゆうこに抱きついて飴をねだります。一方、声をかけてきた相良誠司には、怒った猫のそのままに「シャー!」と言って爪を向け、露骨に敵意を示していました。
 その白雪ひめに対し、大森ゆうこは、食事を食べさせると言って、家族で経営している「おおもりご飯」に連れて行きます。
 その連れて行きかたですが、襟首をつかんで、後ろ向きの白雪ひめを引きずっていました。
 この、猫のような反応をした白雪ひめを、猫の子のように首根っこを掴んで連れて行く、という描写も面白いと思いました。

 一方、大使館では、リボンの料理を、愛乃めぐみは美味しそうに食べています。その腕に感心するとともに、その料理を食べずに逃げた白雪ひめの事を案じていました。
 そこに、キュアラインが鳴ります。愛乃めぐみもリボンも、白雪ひめからの連絡からと期待したのですが、発信元は相良誠司でした。露骨に残念がる愛乃めぐみに対し、相良誠司は目撃情報を話します。
 さらに、愛乃めぐみが自分が仲直りさせる、と言います。すると、相良誠司は「おまえ少し強引すぎるぞ」などと、怒っていました。
 もっとも、そんな事を言いながら、彼は、この問題に関して、その後何一つ協力しませんでしたが…。
 そして、リボンは、一度は仲直りを拒絶しますが、ブルーの説得もあり、同意しました。
 その後の展開も含め、結局、愛乃めぐみの判断が正しかったという結果になりました。相良誠司は後で、この件について、どうフォローしたのだろうか、と気になりました。

 一方、「おおもりご飯」に行った白雪ひめは、揚げ物中心の弁当を美味しそうに平らげます。空腹という事もあるのでしょうが、もしリボンがこれを見たら、「パンケーキへのこだわりは何だったんだ」と怒るだろうな、と思いました。
 そして最後は、ご飯を慌てて食べて喉につまらせます。すると、大森ゆうこはあらかじめそれを察していたかのようなタイミングでお茶を出していました。
 それに対し、白雪ひめは「命の恩人」などと大げさな表現で、大森ゆうこに礼を言います。なんかすっかり「餌付け」された感じでした。
 大森ゆうこは褒められた事は喜びます。しかし、一転寂しい表情になり、白雪ひめに食べてもらえなかった、リボンの事を案じていました。
 白雪ひめも、その話を聞くと、寂しそうなリボンの後ろ姿を思い出し、辛そうな表情になります。しかし、口では開き直った事を言っていました。
 それを聞いた大森ゆうこは、一瞬怒ったような表情を見せます。しかしすぐに笑顔になり、店を手伝うよう頼みました。何でも、今日は月に一度の「ハッピーもりもりデー」で一番忙しい日とのことでした。
 その頃、ナマケルダは公園で寝そべっていました。そして「おおもりご飯」から漂う匂いをかぎ、いきなり、「愛の香りが鼻につきますな」などと言います。この時は、なぜいきなり愛乃めぐみの母親の名前を呼ぶのだ、と一瞬驚きました。
 それはともかく、その「愛の香り」を絶つため、ナマケルダは襲撃を決意します。

 その「おおもりご飯」では、白雪ひめは変装能力を使って、調理師の姿になります。
 ちなみに、「おおもりご飯」では、父親の大森たけおが調理を、母親の大森ようこが盛り付けで、姉の大森あいが販売をやっていました。これまでは、大森ゆうこが販売をやっていたところを見ると、姉妹でのローテーションなのでしょうか。
 せっかく、変装までしたにも関わらず、大森ゆうこが頼んだのは、ジャガイモの皮むきでした。
 地味な仕事を頼まれた白雪ひめは「もっとかっこいいのをやらないの、ジャーとかジューとか」と彼女独特の表現で、調理をやりたがります。しかし、大森ゆうこは、「料理で一番大切なのは下ごしらえ」と言い、今日は一日、ジャガイモの皮むきだと言いました。
 そういう事もあり、白雪ひめは、つまらなそうに皮むきをします。作業が雑で、かなり身も削げてしまいました。そして、「料理って思ってたよりずとめんどくさいね」と言います。
 それを見た、大森ゆうこは、「私は、食べるのと同じくらい作るのが好きだよ」と言い、皮だけを見事にむいたジャガイモを見せます。
 さらに、「私はね、食べてくれる人達に少しでも幸せになってほしいの。ひめちゃんのおうちの人も、同じ気持だったと思うよ」と言いました。
 白雪ひめは反論しますが、大森ゆうこはさらに「お料理を作る人はだれだって、食べる人の事を想っていると思うな」と言いました。
 それを聞いた白雪ひめは、これまでリボンが自分のために料理をし、笑顔で出してくれた事を思い出しました。それを考えながらジャガイモをむくと、今度はきれいにむけました。
 すると、大森ゆうこは、「ひめちゃんも誰かの事を考えてお料理したのね」と笑顔で言いました。
 この一連の流れは、本当に巧く描けていると思いました。ジャガイモの皮むきの使い方と、大森ゆうこの意見を押し付けず、自然な会話で、リボンの頑張りを白雪ひめに思い出させた会話の仕方は、強く印象に残りました。
 そして、コロッケを渡します。白雪ひめが喜ぶと、リボンの分も渡し、一緒に食べるように言いました。すると、白雪ひめは照れたような笑顔で「じゃあ、そうしてみるかな」と言います。
 その直後に、リボンを抱いた愛乃めぐみが現れます。リボンの姿を見ると、白雪ひめは先ほどの気持ちはどこに行ったのか、という感じで背を向け、「私は悪くないもん」と言います。
 気まずい雰囲気になりますが、そこでナマケルダが襲撃してきたため、「話はあと」という事になり、二人は変身しました。ある意味、ナマケルダに助けられたと言えるかもしれません。

 「おおもりご飯」をサイアークから守ろうと、白雪ひめは「プリンセスバリヤー」で愛乃めぐみは「ラブリーシールド」と同じ中身ながら、違う名前の技を放ちます。
 このあたりも、「技の名前は自分で考える」という設定をうまく使っていると思いました。
 それでも足りないと見るや、リボンが「ビックリボンボン」と叫び、自らもバリヤーを出して協力します。料理から戦闘まで、本当によく働く妖精だと思いました。
 そして、ナマケルダの挑発に反論するような形で、白雪ひめは、「私は知らなかった、料理をつくる人があんなに苦労して食べる人の幸せを願ってたなんて。私ワガママだった。作る人の気持ちなんて考えもしなかった。でも今なら分かるの、その気持ちが食べる人を想う愛情だったって」と、リボンに今日の事をわびました。
 さらに、サイアークをふっ飛ばした後、「マカダミアンフラダンス」にフォームチェンジし、「プリキュアハワイアンアロハ・オエ」を放ちました。
 これまでのフォームチェンジはサイアークにしか効きませんでした。しかし、これは桁違いに強力で、サイアーク、さらにはナマケルダ、そして愛乃めぐみやリボン、さらには技を放った白雪ひめにまで効力があり、皆で恍惚の表情でフラダンスを踊り始めてしまいまいた。
 そして、一足早く我に返った白雪ひめは、変な表情のまま愛乃めぐみにトドメを促し、ピンキーラブシュートで勝利となりました。

 闘いが終わり、白雪ひめは改めてリボンにわび、大森ゆうこから貰ったコロッケを渡します。
 しかし、その後の晩御飯の話になると、また白雪ひめが「パンケーキ!」と言い、リボンが怒ります。
 その言い合いを、愛乃めぐみがなだめる、という形で話は終わりました。

 まず、あの小さい体のままで料理から戦闘まで、というリボンの活躍ぶりに感心させられた話でした。
 あれだけ働いて、しかも仕えるのはかつての史上最弱プリキュアで、かつワガママな、白雪ひめなわけです。
 本当に偉いと思いました。また、肝心な時には、その苦労を理解し、戦闘のドサクサとはいえ、直接詫びることができた、白雪ひめの描写もいいと思いました。
 そして、押し付けるような事は一切せずに、白雪ひめにその事を理解させた、大森ゆうこの描写は素晴らしいと思いました。
 特に、リボンの事を考えさせてジャガイモの皮をむかせたら、先ほどと違って上手にむけた、という所は、強く印象に残りました。
 「食」に対する強いこだわりに加え、この説得能力と、今回は彼女の凄さが、存分に描かれた話だと思いました。
 また、フォームチェンジの「マカダミアンフラダンス」の描き方にも感心させれた話でした。
 次回は、二人が協力する必殺技が誕生する話のようです。予告を見るだけでは今ひとつどんな話だか見えてきませんが、楽しみにしています。