なかよし2014年4月号

 「ハピネスチャージプリキュア」は、白雪ひめの転入話でした。
 しかしながら、同じ題材を扱ったアニメ第4話とは、似ても似つかない内容でした。
 冒頭は、ブルーに対して目がハートになる、愛乃めぐみから始まります。ちなみに、相良誠司は出てきたものの、一言もしゃべりませんでした。漫画版では彼がどう扱われるのか、ちょっと気になりました。

 アニメ同様、ブルーの指令(?)により、白雪ひめがぴかりが丘中学に転入することになります。
 自己紹介の挨拶で自分の名前を言う際は、ちょっと緊張して言葉に詰まります。これだけは、アニメと似ていました。しかし、そこからは、全然違う展開になります。
 名前を言った後は、スラスラと自分の事を語ります。しかも、王女らしく、超セレブな単語を連発していました。それを聞いた愛乃めぐみは、「いきなりみんなを突き放しちゃった…」と苦笑していました。
 さらに、女の子たちに、髪の事などで質問攻めにされます。アニメでは人見知りの度が過ぎてここで気絶していました。
 しかし、漫画版の白雪ひめは、「職人手作りのフランス製ヘアブラシで毎晩100回ブラッシング」などと、自分の桁違いのお洒落センスを堂々と語り、女の子たちをドン引きさせます。
 さらに、クラスメートに高価なプレゼントを配り、「コレあげるから、わたしの友達になるのよ!みんな」などと言い始めました。なぜか、そのプレゼントの中には美少女フィギュアも混ざっていました。
 しかも、わざわあ「めぐみはもう友達だからいいの」などと言って、愛乃めぐみだけにはプレゼントを渡さない、という徹底ぶりです。
 あまりの高慢さに、クラスの男子生徒は、「アダ名は腹黒ひめで決まりか」などと言っていました。

 あまりのズレっぷりを見ていられず、愛乃めぐみは教室から連れ出します。ちなみに、一連の行動は、リボンの助言によるものであり、愛乃めぐみの話を聞いていたリボンは、ちょっと落胆していました。
 一方、白雪ひめは愛乃めぐみに説教されたら逆ギレし、「学校やめる!友達なんかいらないもん、やっぱ、めぐみだけでいい~!」と言い、愛乃めぐみに「ほら、すぐ自分のカラに閉じこもる…。素直な自分だいてかなきゃ友達できないよ!」と怒られます。
 しかし、白雪ひめは聞く耳を持たず、去って行きました。
 そして、校内を歩いていて、飼育されている動物を見つけます。ブルースカイ王国には「動物を檻に閉じ込める」という習慣がないため、白雪ひめは「…あなたたち、なぜこんな狭いところに…かわいそう」と言って、檻の入口を開けてしまいました。
 そのため、動物たちは逃げ出し、学校は大騒ぎになります。白雪ひめは、自分のせいである事が知られるのを恐れますが、愛乃めぐみに言われ、真相を話して、皆に協力してもらい、逃げた動物たちを捕まえる事になりました。
 そして、大森ゆうこの頭の上に乗っているヒヨコをつかまえる事になります。しかし、うまくタイミングがあわず、二人は頭を「ごっつんこ」してしまいました。
 その際に、大森ゆうこは、白雪ひめの手に「「あせらず、ゆっくり、だいじょうぶ」と書かれていた事を知ります。それにより、高慢な態度を取っていた彼女が、実は不安だった事を知り、「ひめちゃんって、ホントは…」と言いました。
 そして、笑顔で「ひめちゃん、いくよ!」と言って手を取りました。

 白雪ひめは、懸命に逃げた動物を探します。そのため、頭からゴミ箱に突っ込んだりもしました。そうこうしているうちに、動物を捕まえ、同時に、皆とも打ち解けてきました。
 そして回収が完了し、白雪ひめは動物の事のみならず、先ほどの高慢な態度も謝ります。
 それを聞いたクラスメートも、先ほどの評価を変えました。そして、「アダ名は”ひめちゃん”だね」などと言っていました。
 すると、白雪ひめは、彼女ならでは、という笑顔を見せました。
 そして、二人で教室の戻ります。愛乃めぐみは、「友だちってムリヤリ作るものじゃなくて…なんてゆーか、いつのまにかなってた…ってカンジなのかもしれないね」と言います。
 それを聞いた白雪ひめが「”いつのまにか”って…ステキv」と言うところで話は終わりました。

 漫画版プリキュアにおいては、アニメに合わせた話と、オリジナルの話があります。
 その中で、アニメに合わせた話は、基本的に、その筋だってを追った「コミカライズ」になります。
 ところが、たまに、あまりいい出来でなかったアニメの話と同じ筋立てで、全然違う内容の話を描くことがあります。
 今回はまさにそんな感じでした。自分的にはこういう話は「上北さんが手本を見せた話」と呼んでいます。
 アニメでは、ただひたすら、「人見知りの白雪ひめが、会話ができず、逃げまわる」というだけの展開になっていました。
 しかし、普通に考えれば、王族として教育を受けている彼女が、仮に本心はそうでも、そのような言動を繰り返すというのは不自然です。
 それに対し、この最初は緊張したものの、すぐに「王女らしい」言動を繰り広げ、皆にドン引きされる、というのは、違う視点ながら、彼女の人柄がよく伝わってきた「ドジ」だと思いました。
 そして、その頑張りで、最初にクラスメートに与えたマイナスの印象を消し去ります。
 また、その勘違いした言動に対し、ツッコミを入れたり、教室の外に連れだして被害を最小限に抑えるなどといった、愛乃めぐみの行動も、上手く描けていたと思いました。
 最後の台詞も「友達作り」にこだわる白雪ひめに対し、「自然な形での友情の成立」について、うまく話していたと思いました。また、それを前のページで、大森ゆうこと実践していた、というのも面白いと思いました。

 今回、変身シーンは冒頭の回想場面だけ、となっていました。この変身の扱い方は、10年前の「漫画版プリキュア第1話」と同じです。
 今年は「プリキュア10週年」です。という事は、当然ながら、「漫画版プリキュア」も10週年なわけです。
 その節目の年に、この作品はさらなる高みに進むのだろうか、と思わされた話でした。

 「ジュクセン」は、前回登場した小宮すずが、「ヒロイン」として活躍していました。そして、主役の原くんは、どちらかと言うと、「ヒーロー」的な位置づけで描かれていました。
 扉もこの二人と水野でしたし、今後は、この三人の関係が話の軸になるのでしょうか。
 その、すずですが、原くんに対する、気遣い・フォローなどから、その心情がよく伝わっていきました。様々な表情も巧く描けていたと思いました。
 ぜひとも、彼女には幸せになってほしいものです。まあ、そうなるには、彼女も一緒に麻高に行く、という展開にするよりなさそうですが…。

 「さばげぶっ!」は生徒会長の石動あやめが久々の登場となりました。たまにしか出てきませんが、非常に存在感のあるキャラです。アニメには出てくるのでしょうか。
 普段にもまして運勢の悪い彼女が、「不運を押し付ける」という名目で、部長にくっついて行動をする、という筋立てでした。ただ、本人の表層意識と深層意識はズレがあるのでは、とも思いました。
 「さばよん」は本編に出てこなかったモモカが、ぎっくり腰になる、という話でした。うららの「抱きまくら」ネタにはかなり笑いました。

 「恋と軍艦」は、これまでずっと「疑惑」止まりだった、町長と入市の関係がついに明示されました。その際に、「なかよし」史上では初かもしれない「中年男性同士のキス」が描かれました。
 さらに、入市がかつてロシア軍にいて、かつての恋人と一緒に作戦に従事している時に、その恋人が目の前で子どもに殺された、という過去も描かれていました。
 ちょうど、そのロシアが同性愛者を差別する法律を作ろうとし、ウクライナに軍事介入をしたのとほぼ同時にこの作品が発表された、というんぼは興味深いものでした。
 おそらくこの設定は以前からの構想だったのでしょう。とはいえ、このタイミングには驚かされました。

 読み切りの「31人の王国」は定番の「いじめネタ」でした。ただ、「いじめっこ」が教師である、というのがちょっと異色でした。
 もちろん、この教師の行動には大いに問題があります。ただ、最近の学校において、教師の過重労働のひどさを知っている事もあり、「この教師が『いじめ』をするような精神状態になった原因」がどこにあるか、気になりました。
 そのため、教師の行動を批判する気にはなっても、教師個人を批判する気にはなりませんでした。

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