第33話・歩鈴の婚約者

 歩鈴の父・黄大人の弟子である「月餅」が来襲してくる話です。この月餅、いきなり出てきて、素手でキメラアニマを倒すという、驚異的な能力を見せます。さらに、歩鈴との「黄猿寺拳法」の勝負にも勝ち、歩鈴の婚約者宣言をします。なんでも、歩鈴の父に「歩鈴に勝てば婚約して、将来『黄猿寺拳法』を継承せよ、と命を受けた、との事でした。
 この月餅というキャラ、素手でキメラアニマを倒す能力に加え、容姿端麗で性格も実直です。しかも、カフェミュウミュウで芸を披露したあと、歩鈴に対し、「将来は二人で大道芸人に」みたいな事を言うなど、ソツがありません。また、歩鈴の家に行って弟妹の面倒を見たりするのですが、これも歩鈴の気を惹こうというよりは、単に「師匠の家事の手伝いをする」という感じで、嫌味がありません。さしずめ、蒼の騎士と青山を足してダークな部分を引いた、といった感じのキャラです。

 ただ、逆に言うと、隙がなさすぎて、扱いにくい存在になってしまった、という感じがします。また、歩鈴とは根源的なところで相性があわなかったらしく、家をいくら手伝っても冷たくあしらわれます。そして、掃除の際に弟妹にじゃれつかれて母とのアルバムを落とした、という理由で歩鈴は家出します。月餅を追い出さなかったのは、懐いている弟妹を悲しませたくない、歩鈴の優しさなのかもしれません。
 その後、パイとタルトが作戦を開始。歩鈴と月餅は、タルトの技の前に拘束されます。そして、タルトは歩鈴をキメラアニマのサンドバッグにしようとしますが、その時に月餅が登場。変わり身の術で身を挺して歩鈴を救います。
 その行動に歩鈴は月餅を認めますが、彼は歩鈴が襲われかけた責任を感じてか、「自分はまだ修行が足りない」と言って去っていきました。

 月餅自体は好感の持てるいいキャラだと思います。しかし、その後の、タルトと歩鈴をくっつける路線の事を考えると、話全体からは浮いてしまった感が否めません。結果論としては、歩鈴でオリジナル話をやるなら、タルトとの絡みで作ったほうが良かったように思えます。
 後、どうでもいい事ですが、この話と歩鈴の風邪話から見るに、歩鈴の父はかなりの最低男のようです。あれだけ家族に迷惑をかけて好き放題やっている人間もそうはいないでしょう。

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