ジョーカーが新たなアイテム「黒っ鼻」と「なまけ玉」を使って襲撃する話でした。その「なまけ玉」に捕らわれたキャンディが、みゆきの言葉を思い出す事によってそこから脱出し、さらに新たな力を発揮して「黒っ鼻」も打ち破ります。
しかし、勝利し、変身を解いた所をジョーカーに襲撃され、あかね・やよい・なお・れいかが「なまけ玉」に捕らわれる、という所で次回への引きになる、という話でした。
シリーズ全体の話の流れとしては重要な位置づけだったと思います。ロイヤルクイーン復活の道付けや、以前からジョーカーが指摘していた「キャンディの秘める力」の片鱗が明かされていました。
さらに、バッドエンド王国の目指す世界というものも描かれていました。それは意外にも、「衣食住が整った場所で、人々が遊んでばかりいる世界」とのことでした。
さらに、新アイテム「黒っ鼻」は、三幹部と「ハイパーアカンベー」を一体化させて強大な力を発揮するが、代わりに幹部の体力を著しく消耗させる、というものでした。
冒頭の三幹部への訓示も含め、ジョーカーが彼らを完全に「使い捨ての駒」とみなしている事が明らかになったわけです。このあたりも、今後の展開に影響するのでしょう。
そのように、重要な設定が色々と出てきましたが、話そのものとしては、特に心に残る場面はありませんでした。特に、みゆき以外の四人は台詞らしい台詞もありませんでした。
話の中で、「なまけ玉」の中で妖精たちが遊ぶ描写が過剰に多かったり、残念な作画が多かった事も考えると、いわゆる低予算回だったと思われます。そういうわけで、見ていてかなりの物足りなさを感じました。
あと、「バッドエンドの世界は、皆が衣食住を満たされて、ただ怠惰に遊んでいる世界だ」という設定も気になりました。確かに、そのような世界はよろしくないでしょう。
ただ一方で、現実社会はその「バッドエンド」より上なのだろうか、という疑問もわきました。日本だけ見ても、毎年3万人もの人が自ら命を絶ち、月に一度くらいの割合で「自室で餓死した人が発見された」というニュースが流れます。
また、命こそ保っているものの、路上での生活を余儀なくされている人や、朝から深夜まで働かされ、体や心を病む人も跡を絶ちません。
そのような人達にとって、現実社会と「なまけ玉の世界」のどちらが「バッドエンド」なのだろうか、と思いました。
そういう事もあり、今回の設定にはかなりの違和感がありました。
ついでに言うと、そのバッドエンドの世界と、住民が半永久的に童話ごっこをやっており、「お菓子の家」まであるメルヘンランドの違いが、今ひとつよく分かりませんでした。
さらに言うと、あのような「怠惰な世界」を作るために、ジョーカーが勤勉に働いて新アイテムを開発したり、三幹部をおだてたり脅したりしながら闘わせ、それに応えた三幹部がこれまた懸命に頑張る、というのも何か奇妙な感じがしました。
次回は、「なまけ玉」に取り込まれた四人を、みゆきが助けに行き、最後にはプリキュアが新たな力を身につける話のようです。
「なまけ玉に取り込まれて怠惰になった四人」という描写を可能な限り短時間で済ませてくれる事を願っています。