Smile第23話

 前半の戦闘クライマックス回でした。みゆきがキャンディを助けに行く間に、三幹部およびジョーカーを、残る四人が一体一で闘って倒します。その後、皇帝ピエーロが復活して襲撃をしますが、これを新形態である「プリンセスフォーム」であっさりと倒す、という展開でした。

 冒頭、メルヘンランドからバッドエンド王国に向かう所から始まります。ポップが巨大な鷲に変身して五人を運ぶのですが、これを見た時は、前々回でペガサスに変身した際に、みゆき・やよいを乗せて潰れた事を思い出し、対策を練った結果なのだろうか、と思いました。
 あと、元の姿が小獅子で、ペガサスや鷲に変身したわけです。今後は、龍や狼やオリオンにも変身したりするのだろうか、とも思いました。
 そして、バッドエンド王国に着いた五人の目の前に、三幹部とジョーカーが現れます。早速五人は変身しますが、その直後、あかね・なお・れいかは、みゆきに「キャンディを助けに行って」と言い、やよいも口には出しませんが、それに同意した態度を見せます。
 この展開は、ちょっと興味深いものがありました。
 もちろん、「脇役」が敵を足止めしている間に、「主人公」がラスボスの元に行く、というのは団体戦闘モノの王道です。
 ただ、この流れだと、みゆき一人が闘わず、救出に専念しろ、と言っているわけです。そのような事を「主役」に言う、というのにはちょっと驚きました。
 もっとも、現在の五人の戦闘力を考えれば、格闘能力も低く、必殺技の応用も習得していない、みゆきが、この役目を引き受けるのが適材適所です。そう考えて納得すると同時に、この作品の作りの深さに感心させられました。
 みゆきは、その提案を受け入れますが、代わりに小指を出して、「キャンディを助けるだけじゃないよ。キャンディと皆で帰るって、約束」と言いました。それを聞いた四人も、指を出し、「五人で指切りげんまん」をやりました。この描写も、強く印象に残りました。

 そして、あかね対ウルフルン、やよい対アカオーニ、なお対マジョリーナという組み合わせでそれぞれ対峙します。そして、みゆきはキャンディの所に行こうとしますが、そこにジョーカーが襲いかかります。
 しかしそこに、れいかが氷技で攻撃し、みゆきはキャンディの元に向かいました。そして、れいかは「悪知恵の働く貴方の事ですから、こうやって最後に現れると思っていました」と言い、ジョーカーと対峙しました。
 そして、みゆきがキャンディの所に向かいながら、四人が闘う、という展開になりました。
 闘いの組みあわせですが、あかねにとってウルフルンは、お好み焼きタダ食いされた上にけなされたり、母の日プレゼントにおいての、みゆきへの暴言に激怒したなどの因縁があります。
 また、やよいの場合も、エイプリルフール事件で、アカオーニにお詫び用に描いたイラストを晒されたなどの因縁があります。それだけに、この組み合わせは面白いと思いました。また、対峙した時の「泣き虫のお前に何ができるオニ」「泣き虫だけど、根性はあるもん」というやりとりも印象に残りました。
 一方、なおとマジョリーナにはさほどの接点はありません。まあ、マジョリーナの場合、珍アイテムでの騒動が中心となるので、仕方ないところでしょう。その代わりといったわけではありませんが、マジョリーナは若返りの術を使って美女になり、なおと視聴者を驚かせました。
 そして、ジョーカーには、れいかとポップのタッグで闘う形になりました。前回見せたジョーカーの圧倒的な力を考えれば、これでも不安は残るところです。
 あと、この組み合わせを、どの時点で決めたのか、というのも気になりました。先程も書いた、みゆきへの役割分担描写を見る限り、何らかの形で、四人で話し合ったように思われます。
 その際、一番の難敵であるジョーカーを誰が引き受けるかという話になり、そこで、れいかが立候補したのだろうか、などと想像しました。
 もちろん、そのような判断はなく、単に流れでこうなっただけかもしれませんが・・・。

 闘いの形勢ですが、あかねとウルフルンは比較的互角といった感じですが、やよいはアカオーニのパワーに押されています。また、美女化したマジョリーナは分身の術を使い、なおを翻弄します。
 そして、れいかとポップは、相変わらずジョーカーに触れる事ができません。しかしながら、前回ほどの圧倒的な差はありませんでした。そういう事もあり、ジョーカーは前回使わなかった剣を取り出します。これが本気の証、という事なのかもしれません。
 一方、溶岩がたぎる噴火口に落ちそうになるなど苦労しながらも、みゆきはキャンディの元にたどりつきます。途中、OPと同じ、びっくりしながら空に駆け上がる、という描写もありました。
 しかし、そこに黄色い鼻のアカンベーが現れ、こちらも闘いになりました。しかし、その力はこれまで以上で、みゆきはダウンしてしまいます。
 一方、四対四の闘いのほうですが、あかねの所も含め、敵側の技が炸裂し、四人ともダウンしてしまいました。
 バッドエンド王国勢は勝ち誇りますが、プリキュア達は諦めません。その中で、アカオーニの脚にしがみつき、「痛い、怖い・・・でもここで逃げたら皆と一緒にいられなくなるから・・・それが一番怖い!」と言った、やよいの描写は特に印象に残りました。
 そして、あかねは地面をくりぬき、これまたOPと同じような体制で持ち上げます。さらに、やよいはアカオーニを感電させ、なおは垂直の崖を走ります。れいかはビューティーブリザードを剣の形にしてジョーカーに対抗、といずれも背景は違うものの、OPと同じ技を出しました。
 この、れいかがブリザードを剣にする、というのは第1話のOPで見た時からその美しさに感心していたので、このような形で見ることができるのは、大変嬉しく思いました。同様に、れいかは一人で変身し、このような闘い方の研鑽を積んでいるのだろうな、と改めて思いました。
 対して、ウルフルンは目を血走らせ、アカオーニも巨大化するなどで対抗します。しかし、それぞれ、サニーファイヤー・ピースサンダーで倒しました。
 さらに、なおは、分身したマジョリーナの数だけ、マーチシュートを放つという荒業で、勝利しました。
 そして、れいかは、ジョーカーに背後を取られて攻撃されますが、そこでポップが変身して攻撃を防ぎます。その隙にジョーカーの後ろにまわり、ビューティーブリザードで勝利しました。前回の強さを見ると、必殺技一発で倒されるのは・・・とも思いましたが、まあ、打たれ弱いのが彼の弱点、という事だったのでしょう。

 一方、みゆきもアカンベーを倒し、キャンディを助けて合流します。しかし、その時、皇帝ピエーロが復活しました。五人は、レインボーヒーリングを放ちますが通用しません。
 しかしその時、デコルが揃った事によりロイヤルクイーンの意思が蘇ります。そして、その力で五人は「プリンセスフォーム」に二段変身し、レインボーバーストでピエーロを撃退しました。そして、再会に喜ぶ五人とキャンディ兄妹、という場面で話は終わりました。

 予告などを見ていた時は、てっきり「プリンセスフォーム」の力でジョーカーを倒すのだろう、と思っていました。それだけに、ポップの助けを借りたものの、れいかが通常の変身形態でジョーカーを倒した、という事は少々意外に思いました。
 ただ、そこに至る流れに不自然さはありませんでした。頭脳派のジョーカーに対し、頭脳明晰かつ研究熱心な、れいかが一晩のうちに、その対抗方法を色々と考えていたのでしょう。
 そして、とっておきの技である、「ビューティーブリザードの剣」で雪辱を果たしたわけです。繰り返しになりますが、この技はOPで見た時から大好きだったので、このような形で本編に使われた事は本当に嬉しく思いました。
 基本的に、闘いがメインの話でしたが、闘い前の、戦闘の割り振りを決め、それに対して、みゆきが指切りを求める場面などは五人の良さが上手く描かれていると思いました。
 また、戦闘においても、やよいのアカオーニに対する発言は、彼女の複雑な想いの描写が非常に巧いと思いました。
 そして何より、視覚的には、最初から最後まで、極めて質が高かったと思いました。OPを利用した演出が特に印象に残りましたが、他にも指を鳴らして炎のパンチを放つ、あかねや、やよいの肘打ちなど、非常に絵に力が入っていました。
 また、相手方も、美女化したマジョリーナや、「煙の中で鼻をきかせて、みゆきの位置を知るウルフルン」など、敵キャラの描写も細かい所までじっくり描いていました。
 前半のヤマ場として、スタッフが全力を注いで作った、という事がよく伝わってきた絵や演出だと思いました。
 次回は、メルヘンランドの住人と交流するために、五人が妖精の姿に変身する、という話です。8年前に、なぎさの想像として描かれた「ナギップル」がついに実現する、といったところでしょうか。
 変身した五人が何をするのかおよび、それに対するメルヘンランド住人の反応など、色々と楽しみです。

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