アコおよび、新ボスに就任したファルセットの見せ場をそれぞれ描いた話しでした。
特に印象に残ったのは、アンサンブルをファルセットが歌う「不幸のメロディ」で撃墜したところでした。
これまで、ファルセットの歌声は、無理して高い音を出しているような感じで、他の二人と比べても違和感がありました。しかし今回は、見事な高音による歌声を披露していました。
このシリーズでは伏線が雑なケースが多いのですが、この「ファルセットのわざと下手な高音を出していた」は、見事な伏線とその回収だったと感心させられました。
多忙につき、普段のように話の筋を追っていく時間が取れないので、今回は気になった場面の感想だけ書きます。
冒頭は、ファルセットのリーダー宣言、さらには、身分差を見せつけるためと思われる、バスドラ・バリトンの化物キャラへの変身でした。三人ともこれで三回目のモデルチェンジです。敵役で三つの形態を持ったのは、プリキュアシリーズでは「5」に出てきたナイトメア下級社員の「人間体」「戦闘モード」「黒仮面モード」以来でしょう。ただ、そんなキャラデザをする暇があるのなら、映画版で奏・エレン・アコの「スーパープリキュアバージョン」をデザインするのが先なのでは、と思いました。
続いて、音吉によるノイズの説明および封印話となります。「かつての音吉」が出てきましたが、あまり今と変わっていませんでした。似たような設定である昨年のキュアフラワーとはえらい違いです。ノイズ封印が数年前の事だったのか、それとも音吉が若いころから老け顔だったのか気になりました。
その後、メフィストのバカ親ぶりが披露されます。プリキュアに気遣うあまり、エレンまで「セイレーンさん」呼んでいました。それを聞いたエレンが、マイナーランド時代を思い出して、どのように思ったのだろうか、と気になりました。
続いて、加音町のハロウィンパーティーで皆が仮装をします。響は海賊、奏は魔女、エレンが黒猫、アコがお姫さまでした。「本来の身分」をそのまま「仮装」したエレンとアコの感覚には驚かされました。もっとも、エレンとしては、今となっては戻れなくなった「本来の姿」に対する郷愁もあったのだろうか、と思いました。
ちなみに、今回の変身前に言う「絶対に許さない」の時は、仮装した四人がそれぞれポーズを取っていました。エレンの「猫ポーズ」を見たときは、「東京ミュウミュウ」を連想してしまいました。
闘いのほうですが、アコが唐突に分身し、五芒星の形でネガトーンを取り囲み、五方向から光線を浴びせる、「プリキュア・シャイニングサークル」を放ちました。「いきなり新キャラが必殺技、これで決まるのか?」と思ったのですが、ファルセットが一言激励しただけで、ネガトーンはあっさり耐え抜きます。
ここまであっさりと初披露の新技を破られたのは、プリキュは史上はもちろん、変身ヒロイン・ヒーロー史上でもかなり珍しいのではないでしょうか。少なくとも、今回に限ってはこの「シャイニングサークル」は「確かに凄いが何の役にも立っていない。普通にやれ」の典型例だと思いました。
技を破られてもなお、アコは一人でネガトーンを倒そうとします。それを見た響が「もう一人で頑張らなくていいんだよ」と言い、それを納得したアコは、TVでは初となる四人でのスイートセッションアンサンブルで一気にとどめを刺そうとします。ところが、技が発動した直後、ファルセットが「高音での不幸のメロディ」を発動します。これによってあっさりと四人は撃墜されてしまいます。
なお、ここで見せたファルセットの歌に関する伏線については、冒頭に書いたとおり、かなり驚かされました。
それにしても、シリーズ後半に出てくる、新アイテムを用いた合体技、というのは歴代プリキュアではかなりの成功率を誇るのですが、それがこんなあっさり撃墜されるとは思いませんでした。
さらにそのファルセットを、一番最初の必殺技・パッショナートハーモニーで動きを止め、最後はアコのもう一つの必殺技スパークリングシャワーでとどめを刺しました。
プリキュアに限らず、必殺技というものは、後から出てきたものほど強くなるとしたものです。その「定石」を根底から崩したという点では、極めて斬新な戦闘シーンだと思いました。
その後、三人に対する感謝の気持ちを言えず、その心境をドドリーに言われて照れるアコが描かれ、さらにノイズの恐怖を示唆する音吉、さらには今ひとつよく分からない暗示的な映像で話は終わりました。
次回は、音吉の誕生日を祝うアコおよび、そのアコと明らかに異世界から来たと思われる鳥が主題のようです。これまでの事を考えると、この時期に新キャラ出して収集がつくとは到底思えないのですが、果たしてどうなるのでしょうか。