なかよし2011年10月号

 「スイートプリキュア」は、前回の続きで、プリキュアになったものの、響・奏の前から逃げるように去っていく、エレンの描写から始まりました。
 そのエレンを探す響・奏および、さらに猫の姿にも戻れなくなって戸惑うエレンが、音吉に出会うなど、冒頭はアニメ22話をなぞったような展開でした。
 ただ、奏は「一人でいろいろと悩んでいると思う・・・」などと心配そうな表情でいながらなぜか大きな紙袋を両手で抱えています。

 響が気になって中身を見たところ、そこには、ネコ缶・またたび・ねこじゃらし・ネコのぬいぐるみが入っていました。
 それを見て、響は「超ウェルカム体制じゃん!」と驚きます。しかし、この「グッズ」はあくまでもネコと遊ぶものであり、新プリキュアを歓迎するための物ではありません。
 つい先日まで敵だった新プリキュアといかに心を通わせるか、という重要な場面で、奏は「キュアビートをとの友情を確立すること」よりも、「敵でなくなったのにかこつけて、猫のセイレーンを手なづけて肉球に触る」事を重視しているわけです。
 そのために使うつもりの物を大量に抱えている奏および、それを突っ込まない響、という描写はかなり面白いと思いました。
 一方、エレンのほうは、アニメと同様、調べの館に行って音吉と心音に関する会話などをしていました。
 そして、館を出た所で、響と奏に出会います。奏は相変わらず紙袋を抱えています。そして、「よかったらコレ・・」と猫あそびグッズを出そうとします。しかし、さすがにそれはまずいと思ったのか、即座に「・じゃなくてうちにカップケーキ食べにこない?」と言い改めていました。
 さらに、彼女のもつ後悔を、ハミィが「コラニャ」と怒って(?)あっさりと水に流します。その直後に新衣装のトリオ・ザ・マイナーが現れて闘いになります。
 そして、パワーアップした新ネガトーン相手にプリキュアは苦戦します。そして、バスドラはエレンに、「いくら姿を変えようが、憎しみの黒き炎からは逃れられんぞ!」と語りかけます。
 すると、エレンは「私は歌うことが大好きだった・・・でも、幸福のメロディの歌い手にハミィが選ばれた時、ハミィを憎んでしまった」と悪の道に入ったきっかけを語ります。
 それを聞いたハミィは「セイレーンはメフィストにだまされて」と気遣いますが、「あんたには悪のノイズはきかなかった。操られたのは私の心が弱かったからよ」と言いました。
 さらに、その返答に対して気遣うハミィに対し、「ありがとう。こんな私をあんたはずっと信じてくれた」と礼を言い、キュアビートとして闘う決意を固めます。そして、三人の力でネガトーンを倒しました。
 闘いが終わり、三人とハミィはラッキースプーンで奏特製のカップケーキを食べます。そして、和やかな会話の中、響と奏はそれぞれエレンの手を取り、「たった一つの喜びが、大嫌いだった世界を大好きに変えてしまう。それってやっぱ、誰かの笑顔を見たいと思った時じゃないかな」と語りかけます。
 それを聞いたエレンは幸せそうな笑顔で、感謝の言葉を述べます。
 ところが、その後も、奏はエレンの手を話しません。そして、「ねえ、ホントにもう猫になれないの?あーっ、肉球触ってみたかったーっ」と涙ながらに語り、二人に呆れられていました。
 小さいコマでの描写でしたが、冒頭の紙袋の意図するところが最後の最後になって分かるとぃう、秀逸なオチでした。

 話のほとんどは、アニメと同じです。しかし、8月のアニメで感じていた不足感が、全て解決されていました。
 その一つは、エレンの心境を明確に描いていた事です。アニメでうやむやにしていた、セイレーンのハミィに対する嫉妬心および、そこにつけこまれて「悪堕ち」したという一連の経緯を、本人の言葉で明確に語らせていました。
 その上で、彼女がハミィ・響・奏と友人づきあいし、さらにプリキュアとして闘う決意を固める、という展開は非常に上手いと思いました。
 さらに、奏の描写の巧さに感心させられました。冒頭から、「猫あやしグッズ」を紙袋に入れて持ち、その後、襲撃などがあっても、その紙袋を大切に持ち続けています。
 そして、エレンが友情に感心し、かつ闘いの決意を固めたクライマックスにおいて、肉球さわってみたかった」と、彼女の「基本設定」を十二分に使って、エレンを呆れさせながr接点を作っていました。
 このあたりも、一連の「仲間になる話」において響と奏の描き方がぞんざいになったアニメと好対照でした。
 というわけで今回は、アニメをなぞったように見せながら、随所で「本気の上北プリキュア」を見ることができました。あらためて、作者の力量の高さに感心させられました。

 「GoGo!なかよし団」は、「ミスプリ」のゲーム音声収録の取材でした。冒頭のなかよし団まんが担当のハタノと、ちいさい担当のナガノです」というフキダシの下に、「なかよし団の起爆装置・ハタノ」「なかよし団の安全装置・ナガノ」という囲みを使った「キャラ紹介」に笑いました。
 また、最後は、「青月さんの絵が遅れている」というゲストをネタにしたオチでした。担当が変わったゆえというのもあるのでしょうが、新鮮さがありました。
 あとはひたすら、ゲームおよび声優さんの宣伝でした。

 その、「ミスプリ」ですが、ライバルである碧の執事・力武が目立っていました。会社の方針により、彼は碧に絶対服従の言動をとっており、それを、こころの執事になじられます。しかしながら、それが会社の方針なら仕方ないのでは、とも思いました。
 また、彼の微妙な顔つきおよび、その強そうな苗字を見ていると、「もう一つの顔」があるのでは、とも思いました。そういう点も含め、この新キャラには興味が持てました。
 「恋と軍艦」は前回出てきた「巨乳担当」との闘い(?)の続きでした。相変わらず晶は、冒頭でいきなり「3P」などと口にしたり、「みーつめるキャッツアイ」と歌いながら入市の家に侵入するなど、どの年齢層を対象にしているのかよく分からないネタを連発していました。
 また、二人のいたずらで、巨乳担当が取り乱し、原稿をグチャグチャにするのですが、そこで町長が入市に「原稿よりお前が大事だ!」と叫んでいました。これまで、「含み」としては描かれていましたが、ここまで明確に描かれたのは始めてでしょう。
 これが、晶の望む展開なのか、それとも別に意味があるのか、今後も目が話せません。

 「クギ子さん」は典型的な「読者体験ネタホラー」でした。1月号より連載になるようですが、率直に行って、あれだけの実績のある作者が取り上げる題材か、と疑問に思っています。
 「わたしに××しなさい!」は晶とマミのフラグが立ちまくっていました。このまま二人がくっついてしまうのでしょうか・・・。二人ともいいキャラなので、悪くないとも思いますが、やはり勿体なさがあります。話の方ほうは、いくつか新設定およびそれに伴う新キャラが出ていました。
 「さばげぶっ!」は小学生とサバイバルゲームをしていました。やはり、この作品は、ゲームをやらない話のほうが面白い、と思いました。
 「地獄少女」は、表向きだけの関係だった「仲良し六人組」の生んだ悲劇、という話でした。また、当時の被害者である少女の人格(幽霊格?)が素晴らしすぎるゆえに、地獄少女による復讐が行われなかった、という珍しい展開の話でもありました。

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