Suite第25話

 夏祭りの会場に、浴衣を着て一人佇むエレンの描写から始まります。ハミィにからかわれて反発したりしていますが、どうやら初めての夏祭りを楽しみにしているようです。
 ところが、そこに奏太の悲鳴が聞こえます、すわネガトーンか、とエレンは身構えますが、そこにあったのは、響と奏が夏祭り用に作った、カラカサとちょうちんのお化けでした。
 アコが酷評する程度のできの上に真っ昼間なのですから、怖さなどまったくないのですが、エレンは大げさに怖がります。ハミィによると、メイジャーランドにいた頃から、お化けが太の苦手、とのことでした。

 そのあまりの怖がりぶりに、響と奏は「かわいい」と言いますが、恥ずかしがったエレンは去って行きます。そして、走っているうちに転び、そこを王子に助けられます。
 そして、エレンは、かつて猫の姿で車に轢かれそうになった所を助けられた事を思い出しました。他にも色々思い出す場面はあるのでは、とも思いましたが、とりあえず、前半にあったこの「エレンと王子の関わり」を活かしたのは、良いと思いました。
 そして、エレンは、王子に「二人にいじわるされた。自分は二人と仲良くなりたいのに」とこぼします。それに対し、王子は冷静に返し、エレンはそれを聞いて、誤解している事に気づきました。
 一方、エレンがお化けを怖がることを知ったトリオ・ザ・マイナーはそれを利用した作戦を立てます。
 なお、事前に灯台で計画を立てていた時に、ファルセットはバスドラを「様」付けで呼んでいました。もっとも、その後の言動を見ると、バリトンを尊敬しているというより、正式にリーダーになったから職務の都合で、という感じでした。
 そして、王子に説得されて戻ってきたエレンの前に、バリトンとファルセットがお化けの着ぐるみを着て、「プリキュア失格」という看板を見せます。どうやら、中にいるのは響と奏だと思わせる、という作戦のようです。
 二人の髪の毛が見えているなど、かなりチャチな「変装」ですが、エレンはまんまと作戦にはまり(?)、響と奏にきつい事を言ったりしました。
 そこに改めてトリオ・ザ・マイナーが現れ、奏の作ったからかさお化けをネガトーン化します。さらに、響と奏が変身しようとすると、灯台で作っていたマジックハンドで、もジューレを奪ってしまいました。
 さらに、エレンと響・奏の間に生じた亀裂につけこみ、マイナーランドに戻るよう、誘います。すると、エレンは説得に応じたふりをしてバスドラに近づき、響と奏のモジューレを奪い返しました。
 そして、久しぶりとなる「セイレーンの口調」で「あんなお芝居に私がだまされると思った?」と言います。まあ、考えてみれば、つい先月まで、さんざん、そのような作戦ばかりやってきたわけです。そのパターンなど、完全にお見通しなのもうなずけます。
 そして、三人で変身をし、ハートフルビートロックとミュージックロンドの共演で撃退しました。
 闘いが終わり、エレンを気遣ってお化け屋敷には行かないと響と奏は言います。しかし、エレンはそれを断り、二人を連れてお化け屋敷に突入しました。そして、ドラキュラに仮装していた王子による無言の励ましもあり、最後まで耐え抜きます。
 そして、喜びのあまり、自分に対して「万歳三唱」をしました。前々回の「海に叫ぶ」もそうですが、乗ってしまうと、かなり暴走して奇行をやらかすタイプのようです。大人になったら、酒の席でやらかして、翌朝後悔して落ち込む、というのを何度もやるだろうな、などと思いました。
 それを見た二人が、再び「エレンてば、かわいい」と言い、エレンが照れる、という所で話は終わりました。

 キュアビート誕生後、ずっと放置されていた「エレンと王子の出会い」をやっと回収した、という感じでした。そこでの二人の描き方はかなり良かったと思いました。
 また、エレンが罠にはまったふりをしてバスドラの元に行き、モジューレを奪い返したあと、かつての口調で「あんなお芝居に私がだまされると思った?」と言う、というのも上手い描き方だと思いました。
 ただ、「敵を騙すにはまず味方から」とはいえ、響や奏に対して作戦を一切伝えない、というのは少々違和感がありました。ちょっとした表情や言葉の端で、「だまされたふりをしている」という事を伝える描写があれば、より見ごたえのある話になったのでは、と思いました。
 他にも、いくらお化けが苦手でも、真っ昼間に見るハリボテをあそこまで怖がるのは大げさすぎるのでは、とも思いました。
 というわけで、気になる点はあったものの、全体的には、エレンが響と奏に対して馴染んでいく過程が良く描かれている、と思いました。
 特に、逆に敵を騙していた事を明かしたエレンに響と奏が駆け寄った時の三人、エレンを「かわいい」と言った時の響と奏、そしてお化け屋敷で王子に励まされた時に見せたエレンの表情は印象に残りました。
 次回は、「フェアリートーンの冒険」という話のようです。何が描かれるのかよくわかりませんが、予告で出てきたトリオ・ザ・マイナーの新コスチュームは印象に残りました。また三人合体必殺技を披露してくれるのでしょうか。それを含めて楽しみにしています。

「Suite第25話」への4件のフィードバック

  1. 今回、ようやく王子とエレンのやり取りが描かれたのは良かったと思います。奏に見つかったらきっと嫉妬されるだろうな、などとヒヤヒヤしましたが…。個人的に注目したのは演出に使われた金魚でしょうか。エレンの「仲良くなりたいのに…」の台詞の間、2匹の金魚の元へ別の金魚が1匹近づいてくると、最初にいた2匹が離れていく。そして、王子の「友達ってさ…」の台詞の間にまた2匹が戻ってくる。前々回の信号といい、なかなか凝った演出だと思いました。まあ確かに、傘や提灯のお化けよりネガトーンの方がよっぽど怖いだろ、とエレンに突っ込みたい気はしますが…。
    それと、これは僕の推理ですが、エレンが響達に騙されたフリをしていることを伝えなかったのは、あの一連の行動が「2人への仕返し」も兼ねていたから、ではないでしょうか。いわゆる「ドッキリ」ですね。2人に悪気がなかったことに気付いたとはいえ、お化け嫌いをからかわれたことは事実。だからトリオの作戦に気付いた後も、ちょっと2人に意地悪して慌てさせてやろうと考えたのだと思います。冒頭で祭会場に来たことを「潜入捜査として来ただけ」と言い訳していたように、ちょっと素直になれないところが彼女にはありますし。モジューレが奪われることは想定していなかったでしょうが、あの場にいた全員を出し抜くにはかえって好都合だったはず。事実、ネタばらしをした後で、響達に「これでおあいこでしょ?」と言ってます。まあ、ハミィに伝えなかったのは当然でしょう。彼女が全員にばらしてしまって、作戦が台無しになることが見え見えですから(笑)。

  2. 今回、ようやく王子とエレンのやり取りが描かれたのは良かったと思います。奏に見つかったらきっと嫉妬されるだろうな、などとヒヤヒヤしましたが…。個人的に注目したのは演出に使われた金魚でしょうか。エレンの「仲良くなりたいのに…」の台詞の間、2匹の金魚の元へ別の金魚が1匹近づいてくると、最初にいた2匹が離れていく。そして、王子の「友達ってさ…」の台詞の間にまた2匹が戻ってくる。前々回の信号といい、なかなか凝った演出だと思いました。まあ確かに、傘や提灯のお化けよりネガトーンの方がよっぽど怖いだろ、とエレンに突っ込みたい気はしますが…。
    それと、これは僕の推理ですが、エレンが響達に騙されたフリをしていることを伝えなかったのは、あの一連の行動が「2人への仕返し」も兼ねていたから、ではないでしょうか。いわゆる「ドッキリ」ですね。2人に悪気がなかったことに気付いたとはいえ、お化け嫌いをからかわれたことは事実。だからトリオの作戦に気付いた後も、ちょっと2人に意地悪して慌てさせてやろうと考えたのだと思います。冒頭で祭会場に来たことを「潜入捜査として来ただけ」と言い訳していたように、ちょっと素直になれないところが彼女にはありますし。モジューレが奪われることは想定していなかったでしょうが、あの場にいた全員を出し抜くにはかえって好都合だったはず。事実、ネタばらしをした後で、響達に「これでおあいこでしょ?」と言ってます。まあ、ハミィに伝えなかったのは当然でしょう。彼女が全員にばらしてしまって、作戦が台無しになることが見え見えですから(笑)。

  3. 龍 様>
    こんにちは。コメントありがとうございます。
    色々と興味深い考察ですね。特に金魚に関する部分は、面白いと思いました。
    あと、エレンが響と奏に「作戦」を伝えなかった件ですが、
    「トリオ・ザ・マイナーを騙してモジューレを奪い返す」
    という目的に徹した戦術としては最善なのでしょう。
    ただ、響と奏に何かのアクションをし、それによって二人が真意を理解する、
    という描写があったほうが、よりいい話になったのでは、と思っています。
    もちろん、龍さんのお考えに一理ある事は十分承知しております。
    今後も、当ブログをお読みいただければ幸いです。それでは。

  4. 龍 様>
    こんにちは。コメントありがとうございます。
    色々と興味深い考察ですね。特に金魚に関する部分は、面白いと思いました。
    あと、エレンが響と奏に「作戦」を伝えなかった件ですが、
    「トリオ・ザ・マイナーを騙してモジューレを奪い返す」
    という目的に徹した戦術としては最善なのでしょう。
    ただ、響と奏に何かのアクションをし、それによって二人が真意を理解する、
    という描写があったほうが、よりいい話になったのでは、と思っています。
    もちろん、龍さんのお考えに一理ある事は十分承知しております。
    今後も、当ブログをお読みいただければ幸いです。それでは。

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