Suite第23話

 またまた悩めるエレンから始まりました。「マイナーランドにもメイジャーランドにも帰れない」と言っていました。メイジャーランドにも帰れない、というのはエレンの姿に固定されたせいなのだろうか、などと思いました。
 そのエレンに、響・奏・ハミィが声をかけ、一緒に闘おう、と言います。しかし、エレンは過去の悪行へのこだわりから再び拒否します。響は「過去は過去、今は自分の信じた道を行くしかない」と励ましますが、「そんなものはない」と寂しげに言い、エレンは去りました。

 そして、エレンはまたもや調べの館に行きました。「ここしか行くところがないのね・・・」と言っていましたが、それが何故だかは不明です。まあ、第1話でエレンの姿で初登場したのもここですから、縁があるのは確かなのでしょうが・・・。
 そしてそこで、父親が船医になって単身赴任することに反抗し、父の鞄を奪って逃げている少年・マモルと出会います。彼が猫好きだという事もあってか、エレンは比較的簡単に彼と打ち解けました。
 そこに、響と奏がケーキを持って現れます。喜ぶマモルにつきあい、エレンもケーキを一緒に食べました。そのマモルに対し、響と奏は父親が彼の事を想っている、と説得します。しかし、エレンは「私はそうは思わないわ、人は結局一人でしょ。マモルもお父さんがひどいと思うでしょ」と言います。
 それに対し、響と奏は「人はつながっている」と反論しますが、エレンは「人は結局一人。いつ心が変わるかわからない」と言い、マモルと共に去ります。
 ところが、二人で道を歩いているとき、マモルが信号を見落とします。エレンが手を引いたためマモルは無事でしたが、その時に鞄が落ち、中身が出ます。すると、そこには父親が手作りした猫のぬいぐるみが入っていました。
 それを見て、マモルは父親の手が傷だらけになっていた事を思い出します。そして、父親が自分を想っていた事を知り、反抗心がなくなりました。さらに、エレンに「お姉ちゃんにも大好きな人がいるんでしょ」と言います。それを聞いたエレンはハミィの事を思い出し、笑顔になって「戻ろっか」と言いました。
 そして父親と、響・奏・ハミィと合流し、マモルは和解しました。響と奏は喜び、ハミィは「セイレーンが戻ってくると信じていたニャ。二人はずっと心が繋がっていたから」と言いました。
 しかしその時、トリオ・ザ・マイナーが現れ、父親手製のぬいぐるみをネガトーン化しました。
 それを見て、響と奏は変身しますが、エレンはそのままです。そして、ネガトーンの音波に苦しむマモルを見て、「やめて、こんなひどいこと」と言います。それに対し、バスドラは、「貴様がさんざんしてきたことではないか」と言いました。
 それを聞いたエレンは「やはり私にはプリキュアの資格なんか・・・」と落ち込みます。しかし、ハミィが「セイレーンは今何をしたいんニャ」と言うと、エレンは吹っ切れて変身しました。
 すると、トリオ・ザ・マイナーは「必殺技・トリプルマイナーボンバー」を繰り出します。しかし、あっさり受け止められ、ラブギターロッドで反撃されます。そのため、せっかくの新技披露は一瞬で終わってしまいました。
 そして引き続き、ギターを変形させ、ハートフルビートロックで撃退しました。
 闘いが終わり、マモルと父の別れの場面になります。それを見たエレンは涙していました。すると、突然、音吉が現れ、「涙は世界で一番小さな海」などと言い出します。
 今ひとつ意味がわかりませんでしたが、それを聞いたエレンは、自分がハミィとの歌姫争いで敗れて嫉妬し、自らの意志でマイナーランドの歌姫になり、人々を苦しめた、と明かします。本質的には本人の意志で敵になり、メフィストの洗脳は補強的意味合いだった、という事でしょうか。
 そして、だからまた自分はいつ悪の道に墜ちるかもしれない、と不安を語ります。しかし、響と奏は、「エレンはもうひとりじゃないから」と言い、さらに「言いたいことを全部、この海に言っちゃえば」と言います。
 するとエレンは泣きながら、海に向かって「ごめんなさい、今までひどい事をして。でも、これからは心の絆を守るから、私もみんなと心でつながりたい」と叫びます。そのエレンの後ろ姿を、響と奏が微笑みながら見守り、エレンが礼を言う、という所で話は終わりました。

 今回の最大の見所は、必殺技「トリプルマイナーボンバー」だと個人的には思いました。ただ猪突猛進するだけでなく、ジャンプするエレンを追尾するあたり、かなり洗練された技です。
 これからも、三人合体技の応用編を出してほしいものだと思いました。そしていつか、三人の技に対し、エレンがバスドラの頭に乗って対処し、「俺を踏み台に・・・」と言う場面を見たいものだと強く思いました。
 で、主題と思われる、「マモルとの出会いがきっかけでエレンが過去へのこだわりにけりをつけ、プリキュアとして闘うことを決意する」ですが、こちらのほうは今ひとつ理解できませんでした。
 特に、猫のぬいぐるみを見たマモルが、あっさり心変わりをした場面には驚きました。マモルがここまであっさり変わるのだから、エレンも変わっていい、という事なのでしょうか。
 もっとも、大元である21話の「敵だったエレンがプリキュアになる」所に整合性がないわけです。その後の展開に無理があるのも仕方ないのでしょう。
 ただし、信号に気づかないマモルをとっさに助けた場面や、最後に彼に説得されて見せた笑顔など、エレンの描写そのものは上手いと思った所が少なからずありました。
 あと、マモル親子ですが、母親の描写がありませんでした。仮に、母親もいないというのなら、一人で船に乗るというのは、父親はかなり問題があるのでは、と思いました。もしかしたら、多くの人を助けるために船医になる、というのは口実で、とんでもない借金を背負ったために、船に乗らざるをえない事情でも発生したのでは、とまで思いました。
 また、ぬいぐるみ一個で不機嫌な子供が明るくなり、親への信頼度が上がった、という展開を見たときは、往年のゲーム「プリンセスメーカー」を思い出したりもしました。
 次回は、皆で海に行って、砂像作り大会に出る話のようです。今回で、エレンは吹っ切れたと思われるので、もう「過去との葛藤」が描かれる事もないでしょう。
 というわけで、明るいエレンが描かれる話となる事を期待しています。

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