Suite第22話

 街を歩く、響・奏・ハミィの描写から始まります。セイレーンがプリキュアになった事を喜びに舞い上がっているハミィは、街中なのに人間の言葉を話しています。しかし、響と奏は「プリキュアになったのもいつもの作戦では」と心配しています。
 一方、唐突な事態にメフィストとアフロディテも驚いていました。特に、アフロディテは「心のト音記号もないのに・・・」と不思議がっていました。

 そして、一番不可解に思っていたのは、当のエレンでした。雨の中を歩きながら、「どうして私がプリキュアに・・・」と歩いていました。さらに濡れたまま公園に行き、自分の状況を振り返っていました。それによると、「自分はメフィストの陰謀でノイズに操られていた。しかし、その事態を招いたのは自分の心の弱さ」という認識のようでした。
 そこに奏太がアコと共に現れて声をかけます。すると、エレンはかつて彼を攻撃した事がフラッシュバックしてしまいました。そして逃げ出して再び街に出ますが、人を見るたびに同様の現象が発生してしまいます。
 いたたまれなくなったのか、猫の姿に戻ろうとします。しかし、変身能力は失われていました。前回、プリキュアになった時にペンダントが壊れた際に能力まで破壊されたようです。
 一方、奏はカップケーキを響に出していました。しかし、最初は喜んだ響も、すぐにハミィを思い出します。奏は、ハミィやセイレーンに会ってどうするの?と尋ねますが、響は「そんなの後で考える」と言って出ていき、奏もその後を追いました。
 また、マイナーランドでは、メフィストがセイレーン奪還指令を出していました。それを受けたトリオ・ザ・マイナーの間で、ちょっとした「リーダー争い」が発生しましたが、結局、バスドラで落ち着きました。メフィストにとっては、リーダーが誰だろうが知った事ではない、という感じでした。
 さて、雨は上がりましたが、相変わらずエレンは悩みながら歩いていました。そして、調べの館の前に行くと、中から音吉のパイプオルガンが聞こえてきました。一瞬、耳をふさいだエレンですが、頭の中にあったノイズが消えたため、「楽しい曲」を聞いても苦しまなくなった事に気づきます。
 そして、音吉に声をかけられますが、「自分は音楽を使って多くの人を苦しめた。だから、音楽を楽しむ資格などない」と言います。すると、音吉は自身の胸を触るように言います。そして、心臓の鼓動を聞かせ、「誰の心にも音楽がある。迷い悩んだ時はお前さんの心のビートに従えばいい」などとよくわからない説教を始めました。
 エレンが館を出ると、いきなりハミィが顔面に飛びつき、喜びを語ります。当然ながらエレンはそれを引き剥がし、「あんた、私の息を止める気?」と怒ります。前回、プリキュアに変身してから、初めて描かれた彼女らしい言動でした。
 その後も、普段どおり話かえるハミィに対し、エレンは「何回あんたを騙したと思ってるの?」と尋ね、逃げようとします。
 しかし、それを追うハミィは相変わらずのペースを崩さず、歌を始めます。そのうち、エレンも引きずられて口ずさんでいました。エレンが「なぜ怒らないの?」と尋ねると、「こらニャ!」と冗談めかして言って、「はい。怒ったニャ」と話をまとめてしまうような一幕や、ハミィがエレンの胸の中にあるト音記号の存在に気づくような場面もありました。
 そのペースに巻き込まれ、ついにエレンもハミィの歌につきあい始めます。その時、急に妙な音が聞こえました。物陰から響と奏が見ており、その響の腹が鳴ったのです。
 それがきっかけで、響・奏・ハミィ・エレンの会話が始まりました。最初、「セイレーン」と声を書けられると、エレンは「もうその名前では呼ばないで」と言います。すると、響は「エレン」と呼び替えました。第1話の初対面で名乗ったのをちゃんと覚えていたようです。
 そして、ケーキの話などで何となく和んだ雰囲気になりますが、そこにトリオ・ザ・マイナーが現れました。そして、樹の枝を折るなど粗暴な行動をした上で、その樹をネガトーン化します。
 それを見て、響と奏は変身しますが、あっさりネガトーンに捕まって身動きできなくなります。そして、ハミィも三話連続で囚われました。そして、バスドラはハミィと引換にマイナーランドに戻って悲しみの歌を唄え、とエレンに言います。これが、彼の作戦だったようです。
 しかし、エレンはその交渉を「不幸の歌を唄ってハミィを悲しませたくないから」と拒否します。そして生身でバスドラの拳を受けた後、キュアビートに変身しました。軽快な動きで、ハミィを取り返し、ネガトーン相手にも響と奏を捕らえた「木の根攻撃」もかわします。そして「ラブギターロッド」を取り出し、さらには「ソウルロッド」に変形させます。そして、「ハートフルビートロック」で止めを刺しました。
 敗れたバスドラに対し、バリトンが「私がリーダーならこうなりませんでした」と言い、喧嘩になります。それをファルセットが「まあまあ。こういう時は、みんなでいつもの・・・」となだめ(?)ます。そして、得意の(?)「覚えてろー」を合唱し、三人は去りました。
 一方、響・奏・ハミィはエレンのもとに駆け寄ります。しかし、バスドラの言動から、かつての自分の悪事をより強く自覚してしまったエレンは、いたたまれなくなり、逃げるように去って行きました。ここで話は終わりました。

 前回、かなり無理矢理な展開で、エレンがプリキュアになっていました。今回の冒頭におけるエレンやアフロディテの疑問は、それに対する突っ込みなのでは、と思えたほどでした。しかし今回は、その不自然さをうまく処理し、かつ黒川エレン=キュアビートの設定を説明していました。
 特に、エレンがハミィ達と打ち解け、そこに「お腹の鳴る音」がきっかけで、響と奏が話に入っていく、という流れは上手いと思いました。極めてベタな表現ですが、逆にそれゆえに場の雰囲気を作っていたと思います。また、その際の「もう響、お腹の虫のボリューム下げてよ」「そんなのできるわけないでしょ」の会話も、二人のらしさが良く出ていました。また、前半であった奏の店でのやりとりも、同様に楽しめました。
 これで、エレンが「幸せな音楽」を思い出すきっかけが、音吉でなくて、王子もしくは王子+団だったら、これまでの関連性もあったより面白くなっていたのでは、と思います。まあ、これはシリーズ構成との兼ね合いなので仕方ないのかもしれませんが・・・。
 率直に言って、前回の「キュアビート誕生」は大失敗と言ってもいい出来でした。しかし、今回のような話が続けば、その失点を段々と取り戻せるのでは、と思いました。
 次回は、エレンが少年との出会いをきっかけに、「正義の味方」として目覚める話のようです。そのような話の流れの中で、その人となりが描かれる事を期待しています。さらに、「親友を持つことの喜び」「王子への憧れ」「テレビに出れると聞いて大喜びして衣装を選ぶ」などと言った、これまでの「敵」時代に描かれた彼女の個性も引き継いでくれれば、と思っています。

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