Suite第2話

 冒頭に前回の変身完了場面が入り、OP後に戦闘開始となります。二人は、変身した自分の姿を見ても、さほど驚いていませんでした。
 変身後、いきなり、響が奏に「どんくさい」と言うなど、最初から喧嘩腰での闘いになります。
 そして、何とか二人で手をつないでジャンプしますが、息があわず敵の飛び道具に撃墜されます。ともに、ブーツを履いているとはいえ、向こう脛に攻撃が直撃しており、見ていて痛そうでした。
 その後も口喧嘩しながらの闘いとなります。そんな中、何とか左右から挟撃してパンチを放とうとしますが、避けられたため、プロレスのタッグにある「お約束」みたいな感じで同士討ちになってしまいます。

 なお、この攻防では、セイレーンおよびトリオ・ザ・マイナーの指示を受けてネガトーンが避ける、という過去のシリーズにはあまりない描写がありました。
 というわけで、攻撃は全然当たらず、二人は吹っ飛ばされて樹に逆さ吊りになります。そこでまた喧嘩を始めると、変身が解けました。それに構わず、二人の喧嘩は続きました。
 なお、逆さ吊りになった際、プリキュアの衣装も、変身解除後の学校の制服も、スカートがまくれたりはしませんでした。かなり頑丈な素材でできていると思われます。
 それを見た、セイレーンとトリオ・ザ・マイナーは意気揚々と去って行きました。音符さえ取れれば、プリキュアを倒す必要はないと考えているようです。
 その後、先程のピアノとレコードプレーヤーがある場所に戻っても、二人は敗戦の責任を押し付け合います。そこに割って入ったハミィが二人に、設定説明を始めました。ここでもハミィは天然ぶりを発揮し、二人にもそれを認められていました。
 その説明を聞き終えた、奏では「プリキュアになれたのは嬉しいけれど、私、きっと迷惑かけるから辞退させていただきます」と言います。響も意地になって止めず、そのまま奏では出ていくのですが、ここでの「引き止めてほしい」という奏の心情と、「引き止めたいけど」と思いつつ、意地になっている響の心情の描き方は巧いと思いました。
 一方その頃、広場の真ん中で、マイナーランド一味は作戦会議をしていました。メフィストが本国の玉座から広場の池に姿を投影し、セイレーン達と大声で話しています。それを周囲の人が普通に見聞きしている、というシュールな「会議」でした。
 そこから、二人の喧嘩の理由が明らかになります。それは、「入学式で校門の前にある桜の樹で待ち合わせていた。ところが、校門は二つあってそれぞれ桜並木がある。そして、二人はそれぞれ違う校門の桜並木で待っていた」というオチでした。
 これはいくら何でも無理がありすぎます。「校門で待ち合わせ」と言いながら、その門が正門なのか通用門なのかを確認しない、などという事はいくら何でもありえないでしょう。ましてや、二人は親友だった、という設定なのです。
 それはともかく、そのような話をしているうちに、セイレーン達が再び現れて闘いになります。なお、メガトーンが「悲しい音楽」を流すと、周囲の人々はみな気を失いました。一般人はプリキュアの闘いを見ないという、「ふたりは」時代の設定に戻したのかと思われます。
 そして、変身直後の会話で誤解が解けます。そこから、戦闘準備に入りますが、そこで、響が「奏」と呼びかけると、奏が「今は奏じゃないわ、キュアリズムよ」と返す、という場面がありました。このような会話もシリーズ初なのでは、と思いました。逆はいくらでもありましたが・・・。
 そして勝利し、二人は久しぶりに「想い出のレコード」を聞いています。その後、一年前の事を謝りあったあと、奏がプリキュアをやる宣言をし、ハミィと握手をします。その肉球に触れた奏は目を輝かせ、「肉球-!この触りごこち完全にツボ、このテンション上がっちゃった。」と大喜びします。
 直後に我に返りますが、響は「奏って肉球マニアだったんだ」と笑って口真似をしてからかいます。それを追いかける奏が怒って「絶対に許さない」と言うところで話が終わりました。

 キャラの特徴として、「ハミィの天然ボケ」に続き、奏の「勉強にもお菓子づくりにも長けている優等生だが、肉球に触ると我を忘れる」という設定が明かされました。この設定及び、その際に奏が見せた一連の表情は非常に可愛くて面白いと思いました。
 また、二人の表情の描き方の巧さを随所で感じる話でありました。特に、一度敗れた後、奏が辞退宣言をした所での、二人の心情描写は巧いと思いました。
 敵キャラについても、あけっぴろげな会議の他にも、トリオの頭の上で言い争ったり毛をむしったりする猫たちなど、いろいろ楽しめる表現がありました。
 そのように面白い要素が沢山あります。しかしながら、「響と奏は小学校時代に親友だったが、入学式の待ち合わせの行き違いがきっかけで仲が悪くなり、それから一年不仲が続いている」という重要な初期設定が破綻しすぎていて、困惑に近いものを感じています。
 まず「正門と裏門を間違えた」というのも非現実的すぎます。さらにその後、なぜ「なんで約束の場所に来なかったのか?」という話をしなかったのか、というのも不可解すぎます。
 しかも、その後、一年以上いがみあっている、などというのを見ると、「本当に二人は親友だったのか?」と思えてきます。
 加えて言うと、オチのについても、一年ちょっと前まで親友だったはずの響が「肉球好き」を知らなかった、というのも無理があります。まさか、中学に入って急に肉球に目覚めた、とでも言うのでしょうか。さらに、それをからかう、というのも違和感がありました。
 むしろ、「二人は幼い頃から喧嘩ばかりしていた。ただ、一緒にレコードを聞いたように、気があった事もある」とか「二人は中学で始めて出会ったが、どうも相性が合わず、ずっと喧嘩ばかりしていた」という初期設定だったほうが良かったのでは、と思いました。
 そのうえで、ずっと喧嘩していた二人が、プリキュアを通じて、これまで気付かなかった良さを知っていく、という展開になればかなり面白くなった思うのですが・・・。
 今回のシリーズ構成および1・2話の脚本を書いた人の情報を調べたところ、ドラマで実績を残していた人だが、アニメは今回が始めて、とのことでした。それだけに、不慣れな部分もあるのでしょうか。
 敵も含め、各キュラの描き方はいいので、それ相応の設定・筋立てになれば、かなり面白い作品になりそうです。それなだけに、何とか軌道修正して設定の不自然さを解消してほしいものだと思っています。
 次回は、奏の音楽嫌いという設定を中心に話が進むようです。そこから描かれる奏の人となりおよび、父親の設定、さらには「王子隊」なるイケメン音楽集団がどうなるかなど、色々と楽しみです。

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