なかよし2010年11月号

 「ハートキャッチプリキュア」は、前回放映されたアニメ33話の内容に沿って、キュアムーンライト復活を描いていました。
 ただ、冒頭にはシプレが花壇を守るためにネコと喧嘩して怪我をする、という逸話を入れていました。コロンの自己犠牲に通じる、本シリーズにおける妖精の性格を描く、というあたり、流石は上北さん、と思いました。

 そこから先はアニメと全く同じ流れになります。ただ、その中で、ダークプリキュアを正面から見据えて「っとしつこい、なんか恨みでもあるの、ゆりさんにっ」と言う、えりかや、コロンの話を聞いて衝撃を受ける、つぼみの表情など、印象に残る描写がいろいろとありました。
 で、最後はキュアムーンライト復活で終わります。それを見た、ダークプリキュアが悔しそうに歯ぎしりをしていました。このあたり、「本来の姿のお前を倒せる。望むところだ」みたいな反応を予想していたので、少々意外でした。アニメではこのあたりがどのように描かれるか、気になります。

 「Go!Go!なかよし団」は、8月に行われた「なかよしフェスティバル」のレポートでした。他の漫画家がサイン会などのイベントをやるなか、ハタノさんは裏方として、エレベーターホールの案内をしている、という設定になっています。
 さすがにこれはフィクションだと思いますが、そのような設定を考えるのは、相変わらず凄いと思いました。
 あと、恒例のタナカ編集者いじりは、「前日飲み過ぎて二日酔い」というものでした。その苦しさは自分も何度か経験しています。そのため、振り回されて苦しむタナカ氏には心底同情しました。
 もっとも、そんなところで共感する「読者」は私くらいでしょう。そんなネタを「なかよし」でやる、この作者の独特すぎるセンスに改めて驚かされました。

 「初恋ランチボックス」は、悠希の父親との確執を料理で解決する話、から派生し、サエの家族を描いていました。サエの母親には、初期設定だけ描いたあとはほとんど出ていませんでした。それをこのような形で、最終回前に組み込む、という構成はうまいと思いました。
 一方、悠希の父親のほうは、やけにあっさり描いていました。まあ、「なかよし」で父と息子の心理描写を延々と描くのもどうかと思うので、この扱いも妥当とは言えるでしょう。
 絵の質の高さも相変わらずで、次回終わるのは本当にもったいないと思いました。

 「地獄少女R」は、いじめられっ子と空手少年の友情を軸にした、えらく女っ気のない話でした。それはともかく、今回の「地獄送り」には衝撃を受けました。
 まず、閻魔あいの仲間たちが「地獄戦隊ストローファイブ」などと名乗って現れます。そして、携帯電話をかざして、「いでよ、閻魔あい、地獄ロボ」と言うと、自らを模した巨大ロボを操縦する閻魔あいが現れます。そして、ロボットの巨大刀で「いっぺん死んでみる?」をやる、という内容でした。
 この調子で、今後もこのような常軌を逸する「地獄送り」をいろいろと描いてほしいものだ、と思いました。
 あと、巻末の「好きなスポーツ選手」アンケートで、広島の前田智徳選手を挙げる、という作者の濃い感覚にも感心させられました。

 「キミノネイロ」は、今回も毎度のノリでした。「かわいいから許す」という理由で、「男の娘」のクラス委員就任を推進する、クラスメート達の度量の広さに驚くと同時に、「クラス委員の選出基準が間違っているのでは?」と思いました。
 ついでに言うと、トップ口絵の「なかよしガールズ」に、「ARISA」のつばさ、「私に××」の雪菜、「野ばら」の初美と一緒に、ネイロが選出されていました。この人選を行った編集部の度量にも驚かされました。
 「わたしに××しなさい!」は、雪菜と時雨がキスするのと並行して、晶とマミのフラグ立てみたいなイベントがありました。これが普通の展開だという事はわかるのですが、少々残念に思いました。
 「野ばらの森の乙女たち」は、一転して陰謀やいじめなどのダークな展開に。その印象が強すぎて、さくらの「告白」が霞んだような感じでした。この作品にはダークな流れは似合わないと思いました。また先月号までのノリに戻ってほしいものです。

 新連載の「園芸少年」は、女っ気がゼロで、しばらく前に連載していた男子新体操漫画を思い出しました。やけにむさ苦しく、どのへんの層をターゲットにしているのか、今ひとつわかりませんでした。
 瀬田ハルヒさんの「非科学常識ケータイくん」は、携帯電話の擬人化漫画でした。リアル「iコンシェルジュ」といったところでしょうか。かなり絵柄を変えており、以前より見やすくなった感じがありました。
 「甘い悪魔が笑う」はデビュー二作目で扉が四色カラーという破格の扱いでした。絵を見ていると、新人という感じはしません。おそらく、このまま連載になるのでしょう。ただ、「お金持ちもの」が苦手なので、話のほうはあまり印象に残りませんでした。

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