なかよし2010年5月号

 「ハートキャッチプリキュア」は、えりかの複雑な心境を描いた話でした。つぼみに服のデザインを褒められ、一見自信満々のように見える、えりかですが、その一方で、自分に対する不安を感じています。
 その後、闘いとなりますが、漫画初登場となるコブラージャは、鏡を元にしたデザトリアンを使い、えりかの感じている不安を具現化した、「イケてない自分」を映し出します。
 その攻撃に精神的ショックを受けた、えりかは闘えなくなります。しかし、その間、孤軍奮闘する、つぼみの姿と、シフレコフレの励ましで、何とか復活することができました。

 その翌日、えりかは再び新作の服を見せますが、それは、最初のものと違い、ソフトな雰囲気のものでした。そして、えりかは、自分は今まで他人に褒められる事がなかったと明かします。
 その、他人の評価に対する過剰反応から、自分を強く見せるような派手な服を作っていた、という事でした。今回の件で、その呪縛から解けたため、服のデザインも変わった、という事のようです。
 その告白を聞いた、つぼみは、えりかを抱きしめ、みんなの事を想って闘っていた、と言います。そして、両肩をつかんで、「えりかは、ほんっとーにスゴイんですよ!わたしはそう思っています」と言いました。
 それを聞いた、えりかは改めて元気を取り戻した、というところで話は終わりました。
 率直に言って、話全体の流れに今ひとつ一貫性がないように思いました。特に、えりかが服のデザインを変えるのは、つぼみに励まされた後のほうが良かったのでは、と思いました。また、えりかが闘いの中で立ち直れた理由も今ひとつよく分かりません。
 ただ、最後の1ページにおける、つぼみのえりかに対する優しさと励ましは、非常によく描けていたと思いました。
 絵・台詞の一つ一つから、つぼみの真心が伝わってきました。また、それを受けての、えりかの笑顔も、安心と喜びがうまく表現されていました。
 このようないいラストと、まとまりに欠ける筋立てを見ると、無理に闘いを入れなければ、ずっといい作品になったのでは、と思い、勿体なさを感じました。

 「初恋ランチボックス」は、「スポーツ少女に恋をする少年が、サエの励ましを受けて料理を作り、彼女にプレゼントする」という展開でした。基本設定を踏襲してはいますが、男女の役割を逆にした、というのはかなり驚きました。
 あと、初回以来となる、サエの家庭事情設定と、それに伴なう、悠希との進展も描かれていました。
 毎度ながらの質が高い絵と、「彼女のために料理を作る男」という斬新な設定が印象に残った話でした。

 「しゅごキャラ!アンコール」は、なぎひこと、りまの話でした。いきなり、りまの両親の離婚から始まる、という重い出だしでした。
 そして落ち込む、りまを、なぎひこが元気付ける、という展開なのですが、りまの、「なぎひこと一緒は嫌だけど、なでしこならいい」と言ったところ、および、なぎひこが「変身」して現われたら、大喜びして胸に飛び込んだ、という描写が印象に残りました。
 この一連の描写も、小さい頃からの苦労によって複雑化した、りまの心理の一面なのだろうな、と思いました。
 こういう話を読むと、もっと、りまについての逸話なども読みたくなります。そういう事もあり、本編終盤の闘い中心の展開は勿体無かったと改めて思いました。

 「メルヘンちゃん」は、らぴこの「眼を狩る」という設定が一段落した話となりました。今後は、会長と組んで何かをやる展開になるのでしょうか。
 描写の中では、らぴこがいない事が気になり、画鋲の敷き詰められた椅子に座っても何も気づかない、というまりあと、最後のオチでまた麻雀が出てきた事の二つが、とくに印象に残りました。

 「わたしに××しなさい!」は、時雨がマミに見せた優しさを見た雪菜が、一気に冷める、という展開でした。「もう、興味がなくなった」と露骨にいい放つなど、彼女でないと言えない一言でしょう。
 ただ、そこで時雨が熱くなった事から、雪菜は再び興味を持ち、「ミッション」も継続され、「お姫様だっこ」を命じます。そして、それを見ていたマミが雪菜を呼び出す、という展開に。
 この新キャラがどのように性格付けされるかも気になるところです。
 「中川翔子物語」は、後半部分が印象に残りました。芸能界にできた友人の「あやか」の「人生は三万日」という発言は、若いのに達観していると感心させられました。また、彼女に本音を語ったり、遊んだりしている時のデフォルメ描写も巧いと思いました。

 表紙にもなった「ARISA」はさらなる新キャラが登場。毎度のことですが、どう収集をつけるのかばかりが気になります。
 新連載の「タンブリング」は、男子新体操もの。ドラマとのタイアップ作品のようです。この雑誌では珍しく、えらく男子比率の高い話でした。ただ、どのキャラも今ひとつ特徴がつかめませんでした。一番印象に残ったのは、「航」というキャラの名前が作者と同じ、という事でした。もしかして、それが理由で水上航さんに仕事がまわってきたのだろうか、などと思いました。
 「地獄少女R」は、後輩をいじめるために、彼女が憧れている先輩に対して、素人では作れないような凝った罠をしかけて重症を負わせたという、流され役の少女の「努力」ぶりが非常に印象に残りました。
 「ミリオンガール」は次回が最終回との事。屋上の機械がイカサマに使われる、という伏線は露骨すぎると思いました。あと、アキの様々な表情はうまく描けていると思いました。
 「なかよし学園」は先月から登場のコマツの活躍ぶりが印象に残りました。読者コーナーのマスコットキャラが、「黒縁眼鏡で瞳が描かれず、髪型はお下げ」というのはかなり珍しいと思います。眼鏡を取ると美少女、という設定があるのでしょうか。
 ギャグも強烈ですので、今後が楽しみです。

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