映画「プリキュアオールスターズDX2」

 筋立てとしては、最新作キャラである「ハートキャッチ」の二人を中心に描いていました。「史上最弱のプリキュア」を意識しているのか、前半では二人は先輩プリキュアに助けられてばかりで、弱音を吐いたりもします。
 しかし、二人は先輩たちの闘いを通じて成長します。そして、「絶対にあきらめない」という心も受け継ぎ、それが不利な状況から逆転する突破口となり、最後は勝利、という流れでした。
 このへんは、「ハートキャッチ」で描いている主題と同じで、それにうまく先輩プリキュアを織り込んでいると思いいました。

 一方、昨年よりさらにプリキュアが三人増えた事もあり、先輩プリキュアの個々人の描写にはほとんど時間を割いていませんでした。
 変身前の描写については、各シリーズの「主役」がチケットをなくしたり道に迷った、というボケ表現くらいでした。時間が限られているので仕方ないとは思いますが、昨年のように、数分でいいので、普通の会話を楽しむ時間があれば、とも思いました。

 以上が一般的な感想です。で、ここからはプリキュアシリーズの中で、特に「Splash☆Star」が好きな人間としての感想を書き連ねようと思います。
 咲と舞については、ほとんど出番がありませんでした。見所といえば、ブラント・ウィンディからブルーム・イーグレットへの「変身」が追加された事くらいでしょう。
 会話のほうも、先述した「主役のボケ」のやりとりで、舞の会話が彼女らしくなく、残念に思ったくらいで、特に見所はありませんでした。
 ただ、それ以外の「Splash☆Star」キャラについては見所満載すぎました。身びいきもあって、題名を「プリキュアオールスターズDX・Splash☆Star」にしてもいいのでは、とまで思ったほどでした。
 まず、遊園地描写で最初に、みのりが登場します。さらに、闘いが始まって皆が逃げ惑うのですが、ここで満と薫も登場し、「薫おねーさん」「みのりちゃん、こっちよ」という会話をします。みのりの台詞が増えるのは期待していたのですが、まさか薫との会話が聞けるとは思いませんでした。この時点でこの映画を見て良かったと思い、かつDVDの購入が決定しました。
 そして、みのりは映画のクライマックスである「ライトを振る」場面でも、率先して振り始めます。冒頭のライトを貰った場面が伏線だったのでしょう。いずれにせよ、みのりの活躍ぶりおよび、満・薫との描写は本当に嬉しいものでした。ついでに、前回はダンスの観客というモブキャラだった、満・薫に台詞があったのも嬉しいことでした。
 さらに凄いのが敵キャラ達です。今回、歴代の敵キャラが出るのですが、その登場頻度で「Splash☆Star」の敵キャラであるダークフォールの住人は登場率が突出していました。
 なにしろ、ダークフォール出身者は9人中6人(満・薫含む)です。一方、ドツクゾーン出身者は12人中1人、ナイトメア出身者は8人中3人(ブンビー含む)、エターナル出身者は8人中2人(ブンビー含まず)、ラビリンス出身者は6人中2人(せつな含む)です。
 さらに、その描写にも感心させられました。闘いが始まる際、キントレスキーがいきなり地面をえぐりとり、それでアクアライン(仮名)をぶっ壊す、という描写が、少なからぬ時間をかけて描かれます。別に、話の流れからはこの「アクアライン(仮名)崩壊」の意味はありません。ただ、キントレスキーの筋力の凄さを描くためだけに時間を使っているのです。
 また、彼の特徴である「敵であるプリキュアにも強さを求める」という場面も描いていました。
 さらに、カレハーンが登場し、つぼみとえりかに「俺の名はカレハーン。カレッチと呼んでくれ」という伝説の名台詞を言ったのにも驚かされました。さらに、「カレーパン」と呼ばれる、というネタまで再現したのには感心しました。
 また、モエルンバも「チャ、チャ」を連発。さらに分身の術を披露するなど、存在感を示していました。
 これで、ミズ・シタターレが咲に名前を間違えられる場面、およびキントレスキーとのカップル描写があれば完璧だったのに、とも思いました。
 とにかく、「Splash☆Star」の存在感は圧倒的で、ファンとしては、至福の時を過ごせました。
 他に印象に残ったのは、くるみ対ハデーニャでした。一度、ミルキーローズの姿で対峙したあと、ミルクに変身し、その姿で攻撃して吹っ飛ばします。その「ミルクの強さ」に驚くと同時に、ハデーニャはミルクは知っているが、くるみは知らない、という設定をちゃんと意識している事に感心しました。
 また、無印OPの名描写である「なぎさがほのかを助け起こす」がさりげなく描かれたのも嬉しく思いました。

 贅沢を言えば、せっかくブンビーを出すなら、アラクネアとの会話があれば良かったのに、と思いました。また、満と薫はライトを振る代わりに闘いへ参加してくれれば、とも思いました。
 まあ、そんな事を言い出したらきりがありません。とにかく、「Splash☆Star」を特に愛する者として、非常に幸せかつ恵まれた85分間でした。

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