Fresh第22話

 「イース」の退場前話でした。とにかく、今回の見どころは、せつなの心の動きに関する描写でした。
 冒頭は、ラブたち三人が、ミユキにプリキュアの説明をする所から始まります。三人およびタルトは、ミユキと四人でやる気が十分です。タルトは、わざわざ手製のラビリンス三人の似顔絵まで描いて、「ラビリンスに襲われた時にアカルンが来る」と断言していました。その似顔絵は、先週の「またみてね」にも使われたものですが、なぜタルトはサウラーの「砂糖大量投入」を知っているのか、と少々気になりました。
 ミユキはちょっと引いている感じです。その一方でミユキは、ダンスのレッスンを一時休養との話をしました。
 もちろん、ちょっと前に入院沙汰があっただけに、この措置は当然と言えます。ただ、この時、ミユキが、闘いが一段落したら、三人との関係をどうしたいのか、と思ったのだろうか、と思いました。

 一方、イースは、連日のナキサケーベ使用により心身ともボロボロに。自分が次にナキサケーベを使って体が持つかを気にするまでになっています。その時、空中に影が現れ、それを見たイースは、一瞬それをメビウスかと思って喜びますが、現れたのは秘書であるクラインでした。
 一方、ラブたち三人は、トリニティのイベントに「ボディガード」として参加します。美希と祈里は普通にこなしていませしたが、ラブはなぜかトレンチコートに帽子、というボディガードとスパイを取り違えた、怪しすぎる格好で、警備員にとっつかまる、というボケを見せていました。中盤のクライマックス話であるのにも関わらず、このようなボケをかましてくれる事には感心させられました。
 一方、イースは、せつなの姿でイベント会場へ向かっています。主人公のボケとは対照的に、ナキサケーベ使用によるダメージのひどさが痛々しくなっていました。歩いている間に意識を失い、自分がラビリンスでメビウスに拝謁しようとしている幻影を見てしまっています。この場面では、「群衆の中で異常な言動をする、せつな」という異様な場面を想像していましたが、幸い、幻影は全て客席で気を失った間に見たものである、という事がわかり、少々安心しました。
 あと余談ですが、せつなが歩いていた場所など、今回のイベント会場の一部は、幕張メッセをモデルにしていました。何度か歩いた所なだけに、そこで苦しむせつなの描写は、余計痛々しさを感じました。
 さて、客席で気を失った、せつなを最初に発見したのは美希でした。その時、せつなのポケットにナキサケーベカードが入っているのに気付きます。それが気になりますが、直後にラブが現れた事と、祈里からシフォン行方不明という電話が入ったため、それに関われず、半ば不本意ながら祈里の所に向かいます。

 医務室で意識を取り戻した、せつなにラブが話しかけます。この部分での、せつなの心境描写は、非常に印象に残りました。
 最初は、そっぽを向いていた、せつなですが、ラブの笑顔を見て、自分が心より想われている事を知ります。しかし、その時、せつなが浮かべた表情は喜びでも照れでもなく、「寂しさ」でした。これは、ラブが自分を想ってくれるのにも関わらず、自分は正体を隠している、という事に由来しているのでは、と思いました。
 さらに、せつなはダンス大会中止の話をします。ここでラブが、「イースのせいで、折角の大会が・・・」とでも言ってくれれば、まだ「イース」としては「やっぱり敵だ」と思って楽になれたかもしれません。しかし、ラブはそれよりも、自分を心配・応援してくれた人の存在を確認できた事を感謝します。せつなも、その対象に自分が含まれている可能性に気付いたでしょう。
 それに対し、「心配してくれる人の所に行けば」と言ったのは、ラブの行動を計っているいるように思えました。これで、ラブが会場に行けば、せつなはラブが感謝する対象に自分が含まれていないと思い、「イース」としては楽になれたでしょう。しかし、ラブはイースの看病に残ると宣言し、脱水症状への心配まで見せます。
 それを聞いた、せつなは、思わず敵対的な言葉まで出して、逃げ出します。そして、「何なんだ、あいつは」と言ってラブの笑顔を脳裏に浮かべ、その直後に「メビウス様が忠実なしもべ」と自分に言い聞かせるようにつぶやきます。
 おそらく、このまま自分がラブと一緒にいたら、ラビリンスの戦士としてあってはならない自分の心を認識しそうになり、「イース」として怖くなってしまったのでしょう。メビウスへの忠誠を自らに言い聞かせたのも、「イース」を取り戻すためだと思いました。

 せつなの心理描写と表情、ラブの想いと表情のいずれにおいても、非常に良く描けていた場面だと思いました。

 直後にイースは変身し、空調の吹き出し口をナキサケーベ化します。それによって産まれたナキサケーベは、円盤のような形で飛び回って空気を吹き出します。その姿を見たとき、「ウルトラマンレオ」の円盤生物を連想したりしました。
 それを見た三人は変身しますが、対するイースは、ナキサケーベ使用による疲労が限界に達しており、苦しみに耐えるのがやっとです。したがって、制御できないナキサケーベはひたすらイベント会場を壊しまくるだけで、直接プリキュアを攻撃することもしません。
 そのイースの異常に気付いたラブは、ナキサケーベを飛び越えてイースの所に行き、腕を握ります。カードの能力の影響で、衝撃が走りますが、手を離しません。そして、驚くイースに、「あなたが泣いているから」と言います。反論するイースに対し、ナキサケーベの動きがイースの心を表している事を看破。そして、「本当は、命が尽きてもいいなんて思っていないでしょ」と言い、それを聞いたイースは、初めて涙します。
 そしてラブサンシャインフレッシュでナキサケーベを撃退し、再度、イースの手を握ろうとします。そして、振り払われたにも関わらず、笑顔を浮かべて「無事で良かった」と言います。
 それを聞いたイースは「黙れ!」と連呼して後ずさりし、「逆スイッチオーバー」を行なって、せつなの姿になります。そこで見せた、せつなの、悲しくかつ寂しい表情は強く印象に残りました。
 そして、信じられなくて呆然とするラブの前で、改めて、自分がラブに近づいた理由を言い、クローバーペンダントを踏みつぶす、という所で話は終わりました。

 とにもかくにも、せつなの描写が印象に残りました。医務室での言動は、「自分は本当はラブに友達だと思われていない」と自分に言い聞かせるため、みたいに思いました。しかし、それを引きだそうと、ラブを誘導しようとしても、その答えは常に、「せつなを大切に想っている」というものでした。
 それに耐えきれずに逃げ出して変身して闘いを挑むものの、ラブは敵である自分にすら優しくします。そこまで、「追い詰められた」イースにとって、目の前での、せつなへの変身は、「ラブに嫌われるための最後の手段」のように思えました。その一方で、せつなとしては、それをすることによって、ラブからの想いを失う事が分かっているわけです。あの表情からは、それに対する、せつなの寂しさと悲しみが伝わってきました。
 次回は、いよいよ「イースの最期」かつ「キュアパッション誕生」の話です。漫画版で堪能した良さを、またアニメでも味わえるのかと、今から大変楽しみにしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です