なかよし2009年8月号

 「フレッシュプリキュア」は久々に「上北プリキュア」が炸裂、といった感じでした。
 前回、親友だと思っていた、せつなの正体がイースであり、友情の証だったはずのクローバーペンダントをあっさりと壊された事から、ラブは落ち込んでいます。しかし、美希の少々変わった差し入れを食べて立ち直り、外に出ます。
 一方、ラビリンス本国では、メビウスがクラインに何事か指示しています。そして、占いの館では、サウラーがウエスターに、「イースにクラインの手紙が届いたそうだ」「(中略)で、イースは?」「出て行ったよ。やり残した事を終わらせるって・・・」という含みを持った会話をしています。

 そして、ラブとイースは、草原で一対一で対峙します。実は、この時点でメビウスから「死刑宣告」を受けている事をイースは分かっているのですが、それでもまだ、「メビウスさまに喜んでもらうために」と言って闘います。
 一方、ラブはイースの攻撃を防ぎながら、それらの台詞に「どうして命令をきかなくっちゃって思うの?なんでそんなに喜んでほしいの?」と、根本的な疑問をぶつけます。
 イースはそれに直接答えず、「メビウス様のお役に立てない自分になど、存在価値はないんだ!」と叫び、それを聞いたラブは、そこまで言うイースに驚きます。
 おそらく、「メビウス様がしもべであるイース」にとって、この時点での心境は、「メビウスの寿命通告には当然従う。ただ、残された時間を使って、せめて少しでもメビウスの役に立ちたい」というものだったのでしょう。
 その気持ちのまま、猛攻をしかけますが、ラブは防御はするものの、反撃はしません。そして、駆けつけた美希と祈里も、あえて変身せずに闘いを見ています。
 それに対してイースは、悲愴な表情で「なぜ反撃しない!」と言いながら攻撃しますが、そのうち、しばらく前に芽生え、段々と抑えきれなくなった、もう一つの心が出てきます。
 それをイースは闘いながら、「おまえといると、わたしの中のなにかが、おかしくなっていく」という形で、ついにラブにもう一つの本心を話してしまいます。
 「デタラメな占いを真に受けては喜び」「オメデタイほど人を信じ切り」「いつもバカみたいに笑っている。そんなおまえが・・・」などと、あえてバカにしたようなな言葉を使うところに、そのイースの複雑な心境と、ラブへの思いを感じました。
 それを聞いたラブは、「せつな」と呼びかけますが、イースも、「それ以上、その名を呼ぶな!」と言って殴りかかります。これは、ある意味、「メビウス様がしもべであるイース」であり続けようとする、最後の自己主張と言えるでしょう。
 ラブは、その拳を受け止めて、「一緒にダンスした時の笑顔はうそじゃないよね」と言います。このダンスでの笑顔というのは、漫画オリジナルで描かれた一場面です。これを見たときは、アニメではクローバーペンダントを穫った時が使われるのだろうか、などとも思いました。
 そして、そのまま拳を握りしめて「誰がなんと言おうと、何があろうと、あたしはせつなの味方だよ!」と言います。
 そして、涙ながらにイースを抱きしめ、「だから・・・存在する価値がないなんと思わないで!・・・あたしの大切な友だち・・・これからもずっとだよ・・・せつな」と言います。この場面は、1頁ほぼぶち抜きで描かれており、会話も含め、作り手の思い入れが強く伝わってきました。
 これでついに、イースの心が融け、涙を流して腕をラブの背中にまわし、「ラ・・・ラブ」と言いました。「イース」として言うのはこれが初めてとなるわけです。そして、「なんなんだ・・・このわき上がってくる温かいものは・・・わたしがずっと求めていたものなのか・・・」と心の中でつぶやきます。この一言とこれまで描かれたイースの心境をあわせて考えると、いろいろ興味深い物がありました。
 そして、落ち着いた二人の目の前に、四つ葉のクローバーが生えていました。それを「せつなの幸せ」として摘むようラブが勧め、イースの手が伸びます。これには、前話で壊したクローバーペンダントの代わり、という意味もあるのでしょうか。しかし、その瞬間にラビリンスで設定した「イースの寿命」が来てしまい、イースはそのまま倒れます。
 驚くラブたちの前にサウラーとウエスターが現れ、ラビリンスの寿命システムを説明します。説明よりも、この二人もずっとラブとイースの「最後の闘い」を見ていたのだろうか、と気になりました。
 悲しむラブの前で、突如イースの遺体が発光します。一方、あの世(?)に行った、せつなが気付くと、「やっと会えた」との謎の声が。ここで次回への引きとなりました。

 前回、アニメ22話(7月5日放映分)までやっており、今回はその続きになります。という事で、読む前は、今月号でキュアパッション誕生話をやるのだと思っていました。
 そして巻末の「プリキュアHR」によると、アニメ23話は、「イースの最期!キュアパッション誕生!!」との事です。したがって、今月号は、アニメ23話の冒頭から途中までを描いた、という形になります。毎週放映のアニメを月刊誌で漫画化している事を考えると、異例と言えるでしょう。
 確かに、これだけ内容が充実していれば、そのような扱いをするのもむべなるかな、といったところでしょう。そして、それだけ頁数を割いたのに見合った内容でした。
 漫画としての楽しさを堪能できたと同時に、これをアニメでどのように表現するのだろうか、と今から強く期待しています。

 初の表紙になった「わたしに××しなさい!」は、今月も絶好調。強制的にキスさせようとしたのは、他人に見られて未遂に終わり、雪菜が「今日の所は勘弁してやる」という捨て台詞はを放つところから始まります。
 その後、晶を連れて雪菜が帰宅し、初めて両親が登場します。外見的には、父親は雪菜によく似ていますが、母親は全然似ていません。そして性格的には、雪菜と似ても似つかず。中学生の娘と甥の前でラブラブ夫婦ぶりを見せつけ、「一つのグラスに二本のストロー」までしていました。この極端な設定にも笑いました。
 さて翌日、またもや策略で対抗しようとした北見は、とりまきの女子たちに、雪菜をいじめさせようとします。そして、定番の「上履きと教科書と体操着を隠し」「机汚し」「集団での呼び出し」という展開になります。
 しかし、雪菜は、胸ぐらを捕まれても表情ひとつ変えず、逆に彼女たちの秘密を暴露。「もっと言いましょうか」と「悪魔の笑み」を浮かべ、あっさり撃退します。そのうえ、北見が盗み聞きをしている事に気づくと、それを利用し、「女子の体操着をあさる北見くん」を撮影。さらなる弱みを握って、再度キスを迫ります。
 ところがその際に北見が雪菜の眼鏡を掴むと、態度が一変。「それがないと」と抵抗し、結局取られて座り込む、という所で次回への引きとなりました。
 北見は「これが弱点?」などと驚いていましたが、一定以下の視力の人間にとっては当然とも言えます。筆者だって、眼鏡無しでは外を歩くことすらできません。それはともかく、次回、どのような「眼鏡のない雪菜」が描かれるのか、楽しみです。

 「しゅごキャラ!」は、あむとイクトのメールでのやりとりと遊園地デートが軸で、最後に、イクトが別れを宣言しました。いよいよ次回はイースター編の最終話とのこと。次回よりむしろ、それ以降が楽しみです。
 「ARISA!」は鞠子がひたすら、あやしさ大爆発な話でした。とはいえ、キャラのベースが不明なので、なぜ彼女がそのような言動を取るのか分かりません。したがって、実はその奥にまた黒幕が、という展開になっても全然驚かないでしょう。
 「ちよこれいと」は、前回の終わりでいきなり死んだ白島くんが、今回の話の終わりでいきなり復活。次回の終わりでは二人に殖えるのでしょうか。
 「どきどき!たまタン」の最大の見せ場は、ヒロインのスク水だったと思われます。先月号のPLAYBOYもそうでしたが、本当に対象読者は小中学生少女なのか、と思いました。
 新連載「羊がいっぴき」は、増刊で安定した実力を発揮していた人の作品なので期待していましたが、突飛すぎる設定に少々引きました。まあ、設定紹介が落ち着けば、作者の良さも出てくるかと思い、次回以降を期待しています。
 「最強生徒会ツバキヨ」は、ライバルキャラが登場。生徒会メンバーを描き切れていないだけに、少々驚きましたが、色々な事情があるのでしょうか。敵ボスは陰険ボンボンの典型キャラみたいで印象に残りませんでしたが、椿さんに対抗する位置づけのキャラはなかなか面白そうでした。
 「新地獄少女」は、さらなる強引な展開の結果、閻魔あいが再び地獄少女をやる、という決着に。結局、ゆずきって何だったんだ?と不思議に思いました。

 次号は、「小川とゆかいな斎藤たち」が連載再開とのこと。読み切りで描いた「毛玉と大納言さん」も悪くはなかったとは思いますが、「小川」をきっちり描ききってから、という声が多かったのでしょうか。とりあえず、この休養と迷った末の決断が、作品をより良くしてくれることを期待しています。

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