先週に続き、ダンス大会の特訓から始まります。厳しい指導を受けながらやっと終わり、その場に三人はへたりこみむと、「終わった後すぐに崩れない!」と叱責が飛ぶほどの厳しさです。
三人は同時に腹が鳴るほどの空腹ですが、いざドーナッツカフェに行くと、今度は前回登場したナキサケーベが気になります。結局、ドーナッツは食べずじまいでした。
一方、占いの館にいるイースも、前回のダメージが残っています。それに対し、サウラー・ウエスターが共闘を持ちかけますが、「お前達を仲間だと思っていない」と拒絶し、一人で倒すことに固執します。
双方とも、肉体的にはもちろん、精神的にも参っているようです。ミユキがそれに気付かないのは、まだ若いうえに、自分の関心が「三人が大会で好成績」に絞られてしまっているから、仕方ないかもしれません。
しかしながら、ラビリンス側の反応は不可解なものがあります。メビウス自ら新兵器を渡すほどテコ入れしているわけですから、残る二人にも命令を下して、一気に決めるべきでしょう。自称するほどには彼らを管理できていないのでは、と思いました。
翌日もラブは疲れを引きずっており、朝食は喉を通らず、体育で跳び箱をやろうとしたら、走る途中で目眩をし、当然ながら怪我、授業中も居眠りして、弁当の残す有様です。
そのあたりの状況紹介は、大輔が心配する、という形で語られます。ただ、彼の場合はミユキと情報交換できるわけですから、観察する暇があったら、それを伝えるべきなのでは、と思いました。
他の二人も同様で、美希はモデルの撮影が絶不調で、挙げ句に転んでしまいます。
祈里は学校で飼っている兎に人参を与えている最中に目眩を起こし、座り込みました。ここで、兎が驚いて人参から離れると、祈里は謝ります。すると兎は心配して集まってくるのですが、この描写は印象に残りました。p>
その状態で公園を歩くラブのもとに、せつなが現れます。いきなりダンスの調子を聞くなど、ラブの悩みをズバリつきます。図星を突かれたラブは、急いでいるから、と会話を打ち切り、心の中で「あやうく弱音を言うところだった」と心のなかでつぶやいていました。
そして翌朝、フラフラになりながら、翌朝もラブはダンスの練習へ行こうとします。シフォンが心配しますが、ラブは無理矢理笑顔を作って出かけます。それを見たタルトは切れますが、ラブ本人でなく、壁に描かれたタルト作の似顔絵に対して怒鳴っていました。
そのラブのもとに、せつなが再び現れます。こんな朝早くに、と驚くラブに対し、占いの結果、「二兎を追う者は一兎をも得ず」と出た、と告げます。サイトの予告では、「せつなは、ラブにプリキュアをやめさせるため、ダンスに専念させようと画策」みたいな事がありましたが、話の中では、それを示唆するような台詞・心情描写はありませんでした。というより、せつなはダンスを辞めてプリキュアに専念するようにと言っているように感じました。
そして、せつなの話を聞いたラブは「わかった」と言います。しかし、ではどちらをやめるか、と尋ねた、せつなに対して「どっちも頑張る」と言います。
おそらく、「プリキュアもダンスも一つの事と考えて頑張る」という意図だったのでしょう。しかし、一見すると、何を言っているのか分かりません。それを聞いた、せつなは思わず「私の行っている意味分かっているの?」と怒ります。
せつなとしてラブに近づく目的は、あくまでもラブを油断させる事です。したがって、これまで、心の中で腹を立てたことはあっても、直接怒声をあげることはありませんでした。それが無意識のうちに口をついたわけです。
それでも、ラブは自説は曲げず、「心配してくれてありがと」と言って去りました。それを聞いた、せつなは、言われた初めて自分がラブを心配していた事に驚くと同時に、それを否定しようとイースに変身し、近くにあったパワーショベルをナキサケーベ化します。(追記・見返していて、イースがその時、ナキサケーベの副作用による激痛に耐えながら「プリキュア!私の忠告を聞かなかったことを後悔させてやる」と言っていた事を思い出しました。客観的に見ると、敵としてとんでもなく間違った発言です。それを自覚せずに思わず言ったという描写に、その時のせつなの心境をうまく伝えていると思いました。)
ラブが美希・祈里と落ち合った直後、ナキサケーベの声が聞こえたため、三人は急行するのですが、ラブはさっきまでそこにいた、せつながいない事に気づきます。そして、心配してイースに尋ねると、「そんなヤツ、知らない」と答えます。それを聞いて安心するラブに対し、イースは自分がそこまで気遣われている事に驚きつつも、それを隠すべく、あえて語気を荒げて「他人の事などどうでもいい」と言って、闘いを始めます。
二度目の登場となったナキサケーベですが、「初物」ほどのインパクトはありません。とはいえ、疲労困憊の三人に闘いは厳しく、すぐに倒れてしまいます。
肉弾戦は厳しいと判断し、遠距離からキュアスティックを使いますが、離れ過ぎており、技が届きません。ならばと接近戦に切り替え、ナキサケーベの腕に捕らえられながら、そこから再びキュアスティックの合体技を放つと、先週のように抵抗することもなく、ナキサケーベは倒れました。
占いの館に戻ったイースは、サウラーに功績を評価された上で交代を促されますが、再度拒絶します。一方、公園に向かおうとした三人ですが、途中で力尽き、道ばたで倒れます。そして救急車のサイレンが鳴る中、次回への引きとなりました。
今回の最大の見どころは、思わず本気でラブの事を心配した、せつなの描写でしょう。自分自身が切羽詰まっているため、これまでほど、計算ずくでの行動ができなかった、というのもあるでしょう。
しかし、それ以上に、本人が意識していないところで、ラブへの好意が生じていた、というのが要因だと考えます。
筋立て上、どこかでイースの心境が変化する、という場面が出てくるのは予想できていました。それをどのように描写するのかと思っていたのですが、この、本気で心配して怒声を放ち、ラブに礼を言われて初めて自分が心配していた事に気づく、というのはかなり巧いと思いました。
さらに、その感情を否定しようと変身した直後に、ラブが自分を心配している事を知り、表面上はそれに怒る、というのも上手く心情を描いていると思いました。
一方、全般にわたって描かれた、三人の疲労ぶりには、痛々しさを感じました。ナキサケーベ使用の代償に苦しむイースとの釣り合いを取る意味もあるとは思います。しかし、ついつい「食べ物が喉を通らなくなるくらいまで、ダンスを頑張ることもないのに・・・」と思ってしまいました。ただ、祈里と兎のやりとりについては、心洗われるものがありました。
次週休みの後は、タルトがミユキをプリキュアにスカウトする話になるようです。現時点でのミユキの位置づけは「四人目の当て馬」です。今後、本当の四人目が出た後、彼女がどう扱われるのか、むしろそちらのほうが気になっています。
もちろん、「本筋」である、せつなを中心とした四人の描写は、今回同様の良さを期待しています。