Fresh第19話

 前半部クライマックスの始まり、という話でした。
 冒頭、ダンスレッスンでミユキが大会参加の話をします。アマチュアダンスの祭典みたいなものらしく、トリニティもこの大会優勝がきっかけでスカウトされ、デビューしたほどのものだそうです。ダンスの事は分かりませんが、ヲタクに置換えればコミケにあたるようなものなのでしょうか。
 以前からその大会を知っていたラブおよび、優勝すればプロというの事に惹かれた美希は大喜びします。それに対し、プロと聞いて祈里は複雑な表情を浮かべました。

 ミユキに憧れてダンスを始めたラブ、モデルデビューへの過程と考えている美希に対し、祈里は二人と一緒に何かやりたいため、という位置づけです。したがって、彼女にとって、プロデビューというのは、予定外かつ困った事なわけです。
 しかし、それに気付かれると、すぐに笑顔に変わり、一緒に頑張るという姿勢を見せました。
 一方、占いの館では、イースがFUKOゲージをチェックした後、メビウスへの業務報告に。普段と違って、「個人面談」でした。実質的にはプリキュア対策担当者に対して、成果が出ていない事への叱責という感じです。
 そして、メビウスはナキワメーケ強化パーツを与えます。しかし、これは使用するとイースに激痛がはしる、というリスクがあります。そのため、渡す際に、イースの体を気 う素振りも見せていました。
 イースはメビウスに絶対的な忠誠を誓っているのですから、「激痛が走るが、プリキュアを倒すまで使い続けろ」でもいいように思えます。
 おそらく、メビウスの狙いは、より一層イースを追い詰めて、痛みに耐える意思をより強化する事なのでしょう。さすがは管理国家の元首なだけあって、部下の精神管理手法まで徹底しています。ついでに、このやりとりを聞いたときは、何年か前に流行した「痛みに耐える改革」を思いだしてしまいました。
 一方、ラブたちですが、「プロを意識した大会出場」という事で、レッスンが大幅に厳しくなります。ミユキのみならず、レイカとナナまで加わりました。あのマネージャーの事から考えると、事務所のほうで、「ラブたちは次期タレント候補」というスカウト方針ができたのでしょうか。
 しかし、そのため三人の疲労はピークに。ラブは目覚ましが鳴っても起きることができず、美希は授業中に居眠り。祈里は宿題を忘れます。ここで祈里は、「やってきたが、持っていくのを忘れた」と先生に言っていますが、これは本当なのか、言い訳なのか、少々気になりました。
 そして、レッスン前にドーナッツカフェに集まるも、机に突っ伏して寝ています。久々登場のカオルちゃんのギャグも上の空で、挙げ句にドーナッツを食べずに練習に行ってしまいました。カオルちゃんも心配していましたが、明らかにオーバーワーク状態です。
 そして、練習が終わった三人がいる公園に、せつなが現れます。メビウスから新兵器を与えられたから、もうプリキュアに近づく小道具などいらない、などと言いながらラッキークローバーを公園のゴミ箱に捨てようとします。
 しかし、その瞬間に声をかけられると、慌ててそれを首にかけ、笑顔で「ラブ」と呼びかけていました。捨てるだけなら、カードを貰ったときに、占いの館で処分すればいいわけです。それをわざわざラブのいそうな所で捨てようとし、しかも結局見つかって捨てられないわけです。
 このあたり、自分自身に対して「本当は捨てたいんだけれど、その瞬間にラブが来たから仕方なく首にかけた」と言い訳しているようにも感じました。
 そして、ラブと会話し、彼女たちがダンス大会に向けて頑張っている事に対し、「ラビリンスなどダンスの片手間に倒せるということか?」と心の中で怒ります。
 そのせつなの表情を見たラブは、「せつなは一人で寂しくないの?」みたいな問いかけをします。このあたりも、せつなの本人も自覚していない表情を、ラブが感じ取ったと言えるかも、と思いました。
 一方、せつなはかんがんだ際に、尻ポケットから新兵器のカードが出てしまい、慌てて隠します。そして、その場面を美希に気付かれ、不思議に思われます。そして、せつなと別れた後の帰り道で、「せつなはどこの学校に通っているのか」という疑問を口にします。
 若い女の子のファッションは分かりませんが、「普通の子は尻ポケットに物など入れない」という観点で美希が違和感を覚えた、という意味だったら上手い作りだな、と思いました。
 一方、せつなは自分がラブに同情された事に怒りながらスイッチオーバーし、電柱をナケワメーケ化して襲います。
 しかし、予想通りプリキュアが優位に闘いを進めます。それを見たイースは、予定通り新兵器を投入。カードは四つの三角形が合わさって一つの三角形になり、それぞれに閉じた目が描かれています。そして、イースが発動させると、うち一つの目が開いてナケワメーケと一体化し、ナキサケーベに変化。同時に、目の描かれたカードがイースの手の甲に張り付き、そこから荊がが出てきてイースの手に巻き付き、とげが刺さります。
 ナキサケーベの強大な力と速度に苦戦するも、三人はキュアスティック合体技を放ちます。ナキサケーベも耐えますが、その力を使う度に荊は伸び、イースに刺さるとげが増えます。そして、イースが苦しみのあまり力を抜くと、ナキサケーベの力が弱まる、という仕掛けになっています。
 何とか耐えていたイースですが、とげが腕を覆い尽くし、胸にまで刺さったところで限界が来て、同時にプリキュアが勝ち、同時にイースの手の甲のカードとバラのつるが消えました。
 フラフラになりながら帰還するイースが水辺に行くと、そこで雨が降ってきます。しかしイースは辛い表情ながら、「これさえあれば、プリキュアを倒し、メビウス様のお役に立てる」と喜び、そこで話は終わりました。

 この回の見どころの一つは、冒頭で祈里が見せた不安げな表情でした。これまでのシリーズでは、私生活において、皆が同じ目標に進む、という事はありませんでした。しかし、今回は「ダンス」という要因があり、しかも始めた理由は三人とも違います。
 そのずれに悩みつつ、それを言い出せず、二人にあわせてしまう祈里、という描写をここで持っていくのはうまいと思いました。
 今後、祈里が二人にあわせるのか、それとも自分のペースを守るのか、気になるところです。なお、個人的には、これまでの展開で「ダンス」という設定が機能していないので、どこかで切り捨ててもいいのでは、と思っています。
 一方のイースですが、ラッキークローバーを捨てる描写といい、ラブに心配されるところといい、本人も気付かない「もう一人の自分」が出ている事がうまく描かれていました。一方、「使い捨ての駒」扱いされ、激痛を受けながらも、メビウスに忠誠を誓い続ける描写の物哀しさも印象に残りました。
 次回、ダンスに疲れた三人が、プリキュアとの選択を迫られる、という話になりそうです。それにからんで、今回描かれた祈里の不安感および、イース・せつなの二つの心境がどのように描かれるか、楽しみにしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です