今月は、本誌番外編は「しゅごキャラちゃん!」「ふあふあコットン」および、前回で終わった「ココにいるよ」のみで、シリーズものも三本という、若手読み切り中心でした。
「しゅごキャラちゃん!」が単行本宣伝を半分ギャグでやっていた以外は、番外編・シリーズものともあまり印象に残る話はありませんでした。
そんな中、読み切りで印象に残ったのは、「ナイショのお姫さま」という話でした。容姿端麗・成績優秀で、学校では「姫」と呼ばれている主人公が、実は家が極貧でスーパーの特売に燃え、家ではジャージで過ごす、という設定です。その彼女に、こちらは正真正銘の金持ちで「王子」と呼ばれているが、性格は悪い少年が告白し、断られると、スーパーでの隠し撮り写真をネタに強引に付き合う、という形で話が進みます。
貧乏ネタのギャグ部分と、学校で猫を被っているラブコメ(?)描写で絵柄がガラっと変わり、それでいて違和感がないのは上手いと思いました。ギャグセンスもなかなかある感じで、今後が楽しみです。
その漫画に続いて、これまた「姫」と呼ばれている少女が主人公の怪談漫画が載っていました。前号はヒロインは助かったものの、友達はひどい目にあった、という話でしたが、今回は、「粗雑に扱った人形に復讐されかけるも、謝ったら許してもらえ、逆に友達を呼んでくれた」みたいなハッピーエンド(?)でした。
「姫」ネタが二つあったのに対抗して(?)「記憶喪失」ネタも二つありました。うち一つは、「教室のあたし」を描いていた人の作品で、今回は高校を舞台にした恋愛ものでした。隠れてつきあった彼が、一部記憶喪失になり、それにつけこんでライバルに奪われかけたものの、最後は思いだしてもらえる、という筋立てです。安定した上手さはありましたが、やはり、前シリーズの続きを描いてほしいものだと思いました。
なお、シリーズものと言えば、先日単行本が出た女装美少年漫画「萌えキュン」の描き下ろし宣伝漫画が載っていました。それによると、続きが載るかどうかは、単行本の売上げにかかっており、それゆえ、セクシーシーンを描きなおした、との事です。そう考えると、「負けない。-教室のあたし-」は売上げが芳しくなかったのか、などとも思いました。
「まもって、メイドさん!」は、かつて一目惚れしたヒロインを守ろうとした少年が、女装してメイドとなってヒロインの家に潜り込む、という話でした。なかなかもの凄い設定の話ですが、最後のアオリではアンケート次第でのシリーズ化を示唆していました。ポスト「萌えキュン」なのでしょうか。
「白い記憶」は、彼と喧嘩した主人公が別世界に行き、そこで幼い頃に死別した兄に励まされる、という話でした。絵・構成ともまだまだ難があると思いましたが、冒頭の雪の中ポツンと走る電車をはじめ、いろいろと「冬の増刊号」らしい描写があり、印象に残りました。