GOGO第35話

 ブンビー話でしたが、同時に、ナッツハウスでの微妙な変化が気になった話でもありました。
 冒頭、ナッツハウスで勉強している、のぞみが、いつものように、りんに質問します。しかし、りんをはじめ、他の四人は不在でした。それぞれ、自分の夢に向かっていろいろ頑張っているわけです。しかしながら、しばらく前まで、毎日のようにナッツハウスに皆で集まっていた事を思い出し、のぞみは寂しげな表情を浮かべます。

 一方、エターナル本部では、ブンビーがアナコンディの所にお茶を持っていくと、ムカーディアが来て打ち合わせをしています。アナコンディが報告書を絶賛すると、ムカーディアは歯の浮くようなお世辞を言う、という感じで二人の世界に入り込んでいます。
 さらに、ムカーディアはブンビーの持ってきた日本茶を、得意のマジックで紅茶に変えます。すると、アナコンディはこれまで見せたことのないような笑顔で、美味しそうに紅茶を飲みます。
 一方、ブンビーが自分の書いた報告書の話を切り出すと、打って変わったような表情・口調で対応。さらにブンビーは、自分の報告書が捨てられている事を発見してしまいます。
 前々回から続いている、「エターナルでの居場所がなくなりつつあるブンビー」描写です。ただ、今回は、ブンビーよりも、露骨にオフィスラブを繰り広げる二人のほうが、印象に残りました。

 さて、ナッツハウス唯一の人類、という状況が嫌だったのか、のぞみは外に出て、公園のベンチで勉強しています。
 すると、そこに就職情報誌を持ち、ナイトメア時代を含め、昔の事を思い出しながら歩いているブンビーが通りかかり、のぞみの真後ろに座ります。
 そして、のぞみが「時期尚早の意味は?」とつぶやくと、ブンビーが、「時期尚早・・・辞めるのは、まだ早いか」とつぶやき返し、それを聞いた、のぞみが「なるほど、『まだ早い』という意味か」と納得するなど、互いに独り言をいいあうという、背中越しでの不思議な会話(?)を繰り広げます。
 当初は、お互い気付かなかった二人ですが、固有名詞が出た事からブンビーが気付き、声をあげます。そして、のぞみが振り向くと、本能的に隠れてしまいました。
 当初は、襲撃を考えていたブンビーですが、前々回の失敗もあり、様子見を続けます。そして、ブンビーは、他の四人の会話を聞き、それぞれ悩んでいる事、さらには行き詰まった時は、ナッツハウスに行く、という事を知ります。
 その結果、ブンビーはある決意をして、ナッツハウスへ。のぞみが戻ってくると、「カレーができてますよ」と前々回を引きずったような発言で迎えます。そして、「爆弾発言」をするわけですが、バラエティ番組よろしく、「続きはこの後」などと、完全にこの場を仕切ります。
 そして、CM後に明かした、衝撃の事実(?)は、「自分がプリキュアのリーダーになって、皆をキュアローズガーデンに導く」というものでした。唐突かつムチャクチャではあります。ブンビーとしても、元ナイトメア管理職としてのプライドみたいなものがあるのでしょう。
 また、個人的な経験からしても、転職しようかと迷っている時は、後から振り返ると何考えていたんだ、と自分でも思うような事を考えてしまいがちです。
 とはいえ、当然ながら、皆は呆れるよりありません。そして、ブンビーが「リーダーになるからローズパクトを渡しなさい」と言った事から、「結局、いつもと同じか」と闘いに入ります。
 ブンビーは、前半から持ち歩いていた就職情報誌をホシイナー化します。そして、りん・うらら、および、こまち・かれんの二人がかりの攻撃を一人で跳ね返すなど、これまでにない強さを見せ、皆を驚かせます。もしかしたら、出世とか、組織での立場などを考えない方が、実力を発揮できるタイプなのかもしれません。
 というわけで、プリキュア側は、くるみのメタルブリザードでホシイナーを撃退した後、レインボーエクスプロージョンをブンビーに食らわせるという、初の新技二つの共演を見せます。相手の強さに敬意を表した、という事でしょうか。
 しかしながらブンビーは、直撃を喫した物の、何事もなかったかのように「リーダーになって欲しかったら、いつでも言いに来い」などという、捨て台詞(?)を残して去っていきました。ネバタコスを殲滅した技を受けて怪我一つしないのですから、おそるべき生命力と言えるでしょう。
 そして、闘いが終わって、皆は久しぶりにナッツハウスに集合。うららが、こまちに演技のチェックを頼んだり、りんのデザインしたアクセサリーをナッツが褒めたりと、普段の状態に戻ります。そして最後は、くるみの持ってきたお茶とお菓子を皆で食べる、という、これまた日常的な風景で話が終わりました。

 前半部分はかなり面白かったのですが、「衝撃発言」が唐突すぎたのと、結局はいつも通りの闘いだった、という事もあり、後半部分には勿体なさを感じました。どうせなら、プリキュア側につくことを決意したブンビーが、ナイトメアを退職し、当面は正体を隠してプリキュアの危機を助け、信用を得たところで正体を明かす、という展開にすれば、不自然さも緩和され、話も面白くなっていたのでは、と思います。
 また、ブンビーが自分を売り込むのなら、第9話の冤罪を持ち出して、「だから経験のあるリーダーが必要なんだ」と主張するような筋立てにもできたのでは、と思いました。
 いずれにせよ、エターナルを見限ったブンビーが、今後、どのように動くかは興味深いところです。
 一方、今回のもう一つの重要な事として、「のぞみを除く四人のナッツハウスに来る頻度が減った」というのも挙げられるかと思います。冒頭、つい普段のつもりで、りんに声をかけ、いないことに気付いた時の、のぞみの寂しげな表情は、かなり印象に残りました。
 うららの仕事はともかく、りんのアクセサリや、こまちの小説などは、むしろナッツハウスにいたほうがはかどるわけです。にも関わらず、来る回数が減る、というのは皆の心境に微妙な変化が訪れているのかもしれません。もしかしたら、今回は「プリキュア部」にとっての「終わりの始まり」という位置づけの話なのかもしれない、などとも思いました。
 次回から、二話もので、「ムカーディアが仕組んだTVクイズ番組」を舞台とした闘いになるようです。二話ものにする、という事は、何か話全体に関わる、重要な事件が起きる、という事なのでしょうか。興味深いところです。

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