なかよしラブリー増刊2008年初夏の号

 「プリキュア5GOGO」は、「服装」を主題にした話でした。翌日、かれんの乗馬大会や、りんの試合などに応援に行くつもりだが、宿題が終わらずに部屋でひっくり返っている、のぞみの描写から始まります。
 そして翌日、予定どおり皆の応援に、のぞみは行きます。まず、かれんの乗馬ですが、正装という事で、かれんは化粧までしており、のぞみに「ますます中学生に見えない」などと言われるほど、「大人」な表情をしていました。そして、乗馬のほうも華麗に決めます。このあたりの描写には、上北さんの趣味を感じました。
 りんのフットサルは簡単に流し、次は、こまち邸に行きます。そこでは、執筆のヤマを迎えた、こまちが和服を着ていました。彼女にとって「勝負服」という位置づけのようです。彼女の和服は前シリーズEDでも出ましたが、かなり雰囲気が出ています。今後も見たいものだと思いました。

 その後、うららの着ぐるみCM撮影を「応援」した後、のぞみ邸にて皆でお茶会、となりました。のぞみが、皆の服装について語ると、皆も同意します。さらに、りんが「五人に共通した超あげあげ服」として、プリキュア5のコスを挙げると、かれん・うららも同意。皆、変身することを楽しんでいるようです。
 ここでやっと本題(?)に入り、のぞみが宿題についての悩みを話し、あわせて「宿題をやるのにテンションを上げる服」のコーディネートを皆に頼みます。
 その結果、皆で「頭寒足熱」を主題とした、「宿題ファッション」を考え出します。下はジャージでありながら、のぞみも上手く着こなしていました。このあたり、作者の画力によるところが大でしょう。
 しかしながら、折角のコーディネートも、学力がなくては意味がない、というオチになりました。そして最後は、皆が勉強を教える、という形で締めでした。
 折角だから、もう数ページ増やして、りんや、うららの「勝負服」も見たかったとは思いました。とはいえ、こまちの和服を筆頭に、絵・内容とも毎度ながら十分に楽しめるものでした。
 あと、本誌では登場した、くるみですが、こちらでは出番がありませんでした。7月発売の増刊ではどうなるか、気になるところです。

 「なでしこシュート!」は主人公二人が代表合宿のようなものに選ばれる話でした。ブランクがあったために差をつけられ、諦めようとした上田さんが、実在の代表選手と会話する形でその努力を知って奮起し、練習試合でも成果を上げる、という話でした。派手さはないのですが、悩みや熱意などが丁寧に描かれており、今回も楽しめました。
 「しゅごキャラちゃん!」は「おやゆび姫」話でした。ラン・スウ・ミキの話というよりは、「おやゆび姫」のパロディに主眼を置いた作りになっていました。
 「名探偵(中略)大江戸編」ですが、このシリーズは普段はあまり印象に残る場面がありません。しかし、今回、「未来のために、今死ぬ人がいるのは仕方がない」と言われた主人公が、「いま、この世にいる人を悲しませながら作る未来が、どれほどのものだっていうんですか!現在を大切にするから未来はやってくるんです」という台詞は、かなり印象に残りました。
 「教室のあたし」は、第1話で存在だけ描かれた、「森原さんの妹」の話でした。かつてのいじめが原因で、いまだに他人と接することができず、一方で「hotaru」という名前でネットに印象に残る詩を発表する、という設定です。彼女も、姉同様に、橋立さんの純粋な優しさに心を開く、という話でした。
 現実の森原妹と、ネットでの「hotaru」の位置づけをもう少し上手く描いていれば、かなり面白かったのに、と惜しまれました。あと、妹との兼ね合いで、今回から、橋立さんが森原姉を「あげは」と呼んでいました。どうせなら、この「名前で呼ぶようになった契機となる話」も描いてほしいものだとも思いました。
 「誰かがそばにいる」は、先月号で「ナンパ男を腰痛にする幽霊」を描いた作者の、「人が死なない幽霊モノ」第2弾でした。今回は、かつて、無理して熱中症で死んだ少年が幽霊になって、限界を超えた無理をしようとする人の邪魔(?)をする、という話でした。前回に続き、なかなか面白い視点での心霊ものだと思いました。

 巻頭は久々発表の「けだものだもの」でした。冒頭から最後まで「オトナになる」を繰り返していました。どうせ生きてりゃいつかはなるんだから、もう少し他の事も考えればいいのに、とも思いました。
 「セレブな奴隷」は、そのまま成人漫画としても使えるプロットを無理矢理少女漫画にしたような話でした。
 「猫とリボンと男の子」は、今回の「特集・好きならいいじゃんマイダーリン」の中では一番いい話でした。ただ、オチについては、子猫が一命を取り留め、変身能力は失ったものの、彼女と暮らす、みたいな形にしたほうが、より読後感が良くなったのでは、とも思いました。
 「ロリきゅんプリンセス」は主人公のキャラ設定が大いに笑えた話でした。この主人公には、今後野球少年とのラブコメをしつつ、そっちの道でも頂点を目指して頑張ってほしいものだと思いました。
 「ピース!」は絵も筋立ても、かなり粗さがありましたが、各キャラの描き方が印象に残った話でした。また、結果的に三人の友情をとりもつ形になった「滝谷くん」も印象に残るキャラでした。特に、最後の捨て台詞には、根はいい人間である、という事が伝わってきました。