なかよしラブリー2008年冬の号

 表紙&巻頭カラーの「小川とゆかいな斎藤たち」は風邪ネタでした。半ページ使って「萌え顔」のアップをやった後、ギャグ顔を連発する小川さんの描写がいいです。あと、熱にうかされながら、必死に皆のために弁当を作ろうとし、その結果が「生の大根一本まるごと持参」というのも小川さんらしくて笑えました。
 あと、風邪をひいた小川さんを、三人が台車に乗せて街中を運ぶ場面には笑いました。しかも、そこに「↑荷台」とあるのですが、あれは作者の天然ボケなのか、狙ったギャグなのか、これまた興味深いものがありました。

 「きらら☆プリンセス」はかなり印象に残る最終回でした。王子様が悪を倒し、ヒロインはめでたく王子様と結婚します。ここまで読んだ時点では、「なんだ、タイアップの事もあるのだろうが、月並みなオチだな」と思いました。
 ところが、話はそこから急転回を見せます。ドレスを着て王城で暮らす、きららですが、街の貧しい子供を見ていると放っておけなくなり、普段の服に戻って自ら子供達のために学校を造り始めます。
 これまで、出てきた「お姫様」たちの話にはなかった、この「めでたしめでたしの後」を描く、という発想は、かなり凄いと思いました。また、その皆と一緒に作業をしている、きららが巧く描かれているのも印象に残りました。

 恵月ひまわりさんの「恋☆ゼミ」は、「成績優秀な上に、メガネを外すと美人。しかもひどい仕打ちをした男をすぐ赦す」という少女が主人公。なんか、「ヤバスギ学園」で総帥が育成(?)しようとしていた女性像みたいな感じです。あと、あの生徒会長は、前作に登場していたら、「お仕置き」されていただろうな、などとも思いました。
 「君はワンドル」は、主人公の犬が意外な所から番組のレギュラーになる話でした。そのきっかけが、「ヒロインに手作りの弁当を貰い、それに喜んで箸で食べたところを目撃される」というのは、やや安易ながら、ほのぼのして面白いと思いました。
 「地獄少女」は、骨女の外伝話。個人的には、冒頭部分で、依頼人の様子をパフェ食べながら観察している地獄少女が全ての話でした。

 上北ふたごさんオリジナルの「ラブ♥ホース」は、乗馬ラブコメ漫画。名馬オーナーのお嬢様が、乗馬クラブで無愛想な少年指導者に厳しい指導を受けているうちに、恋が芽生える、という展開でした。
 主人公の恋心と相手役の熱意を中心に描いた話でした。ただ、長いページ数なのですから、それ以外の部分も描いていれば、もっと面白くなるのでは、とも思いました。他には、父親の名前の「千車」というのが妙に気になる話でした。
 あと、別な意味で印象に残ったのは、最終3頁のラブコメシーン「一馬さん・・・全身でわたしをサポートしてくれて・・・」でした。あの位置関係は、身をもって落馬から救った所から次の抱きつき場面につなげるために生じたもので、深い意味はないはずです。とはいえ、自分としてはつい、「スカイダンサーに続き、本命にも騎乗成功」というオヤジネタを思い浮べてしまいました。年はとりたくないものです。
 続編は描かれるのか、描かれるとしたらどんな話になるのか、興味深いところです。

 読み切りの「ガールフレンド」は友情もの。主人公も友人も可愛い一方で、ときたまやるギャグがまた笑えます。続きの読みたい話でした。
 シリーズ第二弾となった「教室のあたし」は、「受験勉強のストレスで、盗癖がついた女の子と、それにまつわる公開リンチ的ないじめ」を題材にしていました。そのへんの重い主題も悪くはないのですが、メインキャラたちが巧く作れているだけに、「問題モノ」だけを描くのは勿体ないとも思います。彼女たちが普通に生活を楽しんでいる日常話なども読みたいものだと思いました。