なかよしラブリー2007年夏号

 「プリキュア5」は、のぞみと小々田の話。本誌の、りんとナッツの話と対になっているような感じです。「プール掃除」という意外な題材を主題に、教師としての小々田の心情や、のぞみの気持ちを非常に巧く描いています。
 何か、「夏の思い出」がほしくなって、遊びに行こうとするのぞみですが、小々田につきあって、プール掃除を行う羽目になります。そして、最初はこれまでのように、ちょっとうまくいかないとすぐに投げだそうとします。しかし、小々田の一言もあって、粘り強くプール掃除ロボの操縦に挑戦。頑張った末についに達成すると同時に、自分がほしかった「夏の思い出」はこの達成感だった、と言うことを悟ります。
 「何か一つの事を成し遂げる」という事の重要性をうまく描くと同時に、「プリキュア5」の初期設定である、「やりたい事が分からず、何をやってもすぐに投げ出してしまう」という性格だったのぞみが、この半年で着実に成長した事を見事に表現しています。
 さらに、そのプール掃除でののぞみと小々田の表情が毎度の事ながら非常に良く、また周囲の「暑さ」の描写も非常によく伝わってきます。そのため、より一層、「暑い中頑張るのぞみと、それを応援する小々田」という情景がよく分かるようになっています。
 話は変わりますが、他の四人のうち、りん・うらら・かれんは、いつもの事で忙しくやっています。ところが、こまちは図書委員でなく、小説の執筆に熱中しています。ついつい、書かれた小説は盆明けの有明で発表するのだろうか、などと思ってしまいました。
 そのようなしょうもないネタはともかく、日曜日に受けた負の印象を消してあまりあるほどの、毎度ながらの高品質な、漫画「プリキュア」でした。

 表紙と巻頭カラーは「地獄少女」、主役は、地獄に落とされた人をいたぶる係の一人である若い男でした。何でも彼は年を経た刀が変化したものだそうです。そして過去の辛い思い出もあり、今回依頼してきた少女を、わら人形の紐を引かせずに助けます。このシリーズの中で、一番読後感のいい作品でした。同時に、「それでいいなら、いつもやってくれ」とも思いましたが・・・。あと、「彼女の恨みは法が晴らしてくれるといいな」の一言も同様に印象に残ったと同時に、「それでいいなら・・・」とも思いました。
 「ピンクイノセント」は真の最終回、という感じ。扉でヒロインと彼氏が猫耳つけているのですが、その猫耳が、「東京ミュウミュウ」のミュウイチゴと同じ形。服の形も似ているので、コスプレしているようでした。そしてほぼ毎回ノートパソコンを壊されていた彼氏はヒロインを守るために自らノートを壊す行為に出ます。パソコンを壊され続けて、免疫がなくなってしまったのでしょうか。毎回、変な視点で楽しませてもらっていましたが、最後もまた同じ感覚で楽しめました。
 「私立ヤバスギ学園」は急展開。風羽と「殿下」がついにデートし、一方で風羽がメシアである事もばれ、さらにバーバレラまでついに登場していました。しかしながら、来月に単行本3巻も出るようですので、まだ終わる感じでもありません。まさか、本誌進出があるのでしょうか。あと、更衣室で盗んだパンツを全員で被った男子生徒集団を見たときは、ここは変態養成学校か、と思いました。

 読み切りで一番印象に残ったのは、毎回特徴的な話を描く菊井風見子さんの「ななしのネコメール」でした。初めて来た町で不安な少女が、町全体で飼っているような猫の首にかかっているスカーフで、町中の人と「会話」する、という話でした。決して美猫ではないにも関わらず、その猫がいかに町中の人に愛されているかがよく伝わってくる話でした。
 若手読みきりの今回の主題は「わたしがラブラブガールNo.1」とのこと。もちろん、「No.1ぶり」を主題に漫画を描くのは難しく、せいぜい、学園で一番モテる子のラブコメというくらいでした。
 そんな中、前回に続き、ナフタレン水嶋さんの「このイケメン、ナルにつき・・・」は冒頭からヒロインを「何でもナンバー2」と紹介。そして「ナンバー2歴がナンバー1」というとぼけたギャグで、主題をこなしていました。
 この作品は別格として、この競作(?)で一番面白かったのは「そらいろ応援歌」でした。主人公の女の子の頑張りぶりがよく描けており、話も読んでいて気分が暖かくなるようなものでした。

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