映画版「プリキュアスプラッシュスター」

 感覚だけで観ると素晴らしい作品なのですが、筋道を通して観ようとするといろいろな部分で突っ込みどころのある作品でした。とりあえず「好物は後にとっておく主義」なので、突っ込みどころから書いてみます。
 話の作りで最も残念だったのは、「基本構成が昨年冬ののMAX映画と同じ」という事にあるでしょう。日常生活での互いの失策がもとで喧嘩となり、それが起因となって強敵に敗北。しかし、過去を思い出したりしている間に友情を思いだし、再戦して勝利する、というのですから、話としての新鮮味がありません。
 さらに困るのは、喧嘩のきっかけが「咲が舞との約束があるにも関わらず寝坊した」だという事です。これまでのTVでの描写を見ると、これは相当ありえない話なのではないでしょうか。漫画版では「明日の大会の事を考えすぎて寝付けなかった」というフォローが入っていましたが、映画ではそれすらありませんでした。
 二人に喧嘩なり心の行き違いがあってはならない、と言う気はありません。ただ、仮にも最初でおそらく最後の映画において「二人の喧嘩」を描くのですから、二人の性格をきちんととらえ、「こういう状況になってしまったら、いくらあの二人でも喧嘩するだろう」と納得できる設定をしてほしかったものです。

 突っ込みはこのへんにしておいて、良かった部分を挙げようかと思います。一度二人がはぐれた後は、回想も交えた、二人の友情描写が大量にありました。一緒に勉強したり、夏の海で星野屋の手伝いをしたりなどというなんでもないような場面から、二人でいるだけで楽しい、という事を思い出したりします。
 ほかにも、二人がお互いの存在の大切さを再認識する描写が多数ありました。そして迷宮で再会、さらには出口であるウザイナーの扉を、最初は咲だけで開こうとするがどうしても開かず、そこに舞が飛んできて二人の力で元の世界に戻る、といったあたりの描写は、かなり印象に残りました。
 最後の締めが、二人で歌う「ガンバラスdeダンス」というのも、なかなか良かったと思いました。せっかくなら、もっと可愛い衣装で歌ってほしかったものではありますが・・・。
 自分でもどこが面白かったか、をうまくまとめることができません。ただ、見終わった後に満足感があったのは確かです。確かなことは、これまで10ヶ月間、TVで頑張っていたスタッフが、制約された条件下で、キャラへの愛情を込めて作ったというのが伝わったという事です。それが話の作りにも関わらず楽しめた原因なのかも、と思っています。

 追記・その後、DVDを見たところ、自分がどこに満足したのかが分かりました。

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